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「だから~さおりは~俺、準也の彼女なの~」


「まじですか!」


「そうだよっ!すごいでしょ?」


真顔だし、嘘ではなさそう。こんなぶっちゃけていいの?


「準也お兄ちゃんもてるんだよ~!」


いや、白河さおりとか、もててゲットできるもんじゃないし。


「あ、明人あきひとおじさん!派留、こっちこっち!」


古屋さんを無視して、匡について行ってみた。すると…ただのおじさんがいた。

近所の人?はげてるし。


「派留美!こちら、明人おじさん。俺の母のお兄さん」


似てねー!いや、親戚だからね。そんなもんよね。さっきのお兄さんが似てたから。


「はじめまして、長山ながやまです」


「はじめまして。派留美と申します」


「おじさんはね~カメラマンだよ!」


「そうなの?さっきのお兄さんもじゃなかった?」


「あ、準也お兄ちゃんはほぼモデルだから。ね、おじさん!」


「私は、東京でカメラマンをやっています。あなたはなにをされていますか?」


「私は匡と同じ、学生です。父の会社でも働いています」


「匡くんよりしっかりしているね」


「おじさんひどいよ~!あ~おじさ~ん!」


匡はまた違う人のところへ行ったので、長山おじさんから退散した。ルックスて、やっぱ大事かもしれない。

その後もいろんな人と話して、一泊して。

近所を散歩したりもしたが…これは観光ではない。これは新婚旅行なの?帰りの飛行機で考えていた。


「派留~海外っていいね~」


「いいけどさ、これってなんの旅行?」


「え?ハワイ旅行?」


「だよね?」


「あ!新婚旅行で来たんだった!なんか趣旨がすりかわっちゃったね」


「ま、こうなるような気はしてたけど」


「そっか~なんかごめん」


「いいよ。楽しかったし。親戚の人たち。みんな日本語だったね。てっきり英語かと思ってた」


「ああ~、確かに日本人ばっかだった。

ね、派留…夏休みはまだあるし、まだまだ遊ぼうね!」


「もちろんよ!なんのための休みなのよ!」


私たち2人は、また旅行とか遊びとかの話で盛り上がった。私のレポートは、終わっていたけど、匡はこのときどうだったのか…。考えるだけで嫌になるけど。


その後の夏休みは、仕事と匡と遊んだりで充実していた。匡はサークルによく行くけど、私もたまに一緒について行ったりもした。サークルは昆虫研究会っていうんだけど、ただカブトムシやクワガタムシの趣味な人たちの集まりである。普段は部屋に籠っているが、夏休みは山とかも行ったっけ。

ただ…キャンプではなくて、ただ虫のために山に行くから、興味のない私にとってはあまり楽しいものではないけど。

ま、匡と一緒に活動するのが楽しいし、まぁいいか。

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