変な世界
俺は昨日までアキバに居た。
メイドカフェで意気投合した客と居酒屋に行き、昔見たアニメやロボットっとの話をして盛り上がった。
酒も進み自分のキャパ以上飲んでしまったらしい。
気がつくと少年が声をかけてくれたようだ。
とりあえずここが何処かと駅の居場所を聞くと、何かよく分からない事を言ってきたので、自分で探すことにした。
だが少し歩いていくとおかしい。
アキバなら分かるけどそんなイベント無かったはずだ。
すれ違う人達が全てコスプレイヤー、建物が少し前の文明のみたいだ。
おかしい。俺は先程話しかけてくれた少年のもとに戻り質問した。
返ってきた答えは最悪だった。
俺は意識を失った。
「知らない天井だ」
目を覚まして思った事を言った。
この家の持ち主はシエルという名前の少年、
昔親父さんに助けられた事から俺を助けてくれたらしい。
まあその俺の髪の色が親父さんと同じだったことも理由の一つらしい。
俺は特にやることもないのでシエルの工房を見に行くことにした。
「ソウさんそろそろ着くっすよ!」
「シエル君ごめんね俺のせいで工房に行く時間が遅れて」
俺の事情を説明する時間を取らせたせいでいつもの時間に行けなかったらしい。
シエル君、いい子。
「ここっすよ!今開けるっす」
シエル君が何かを建物の入り口らしきものに当てるとカチャッと鳴り、入り口らしきものがうえに上がり入れるようになった。
「ソウさん入るっすよ。
あっ少し散らかっているっすから気をつけるっす」
「了解、工房なんて初めて入ったよ。
なんか凄いね」
「ソウさんここに座って待って欲しいっす、
工房の機能を使う為に火をつけるっす」
シエル君に言われたとおり椅子に座る、
シエル君は釜のようなところに行き火を起こしている。
火は赤ではなく緑色のだ。
「お待たせっす、今からここが開くっすから楽しみにするっす!」
シャッターのような壁を親指で指差して言う。
ガガガという音がしてシャッターがうえに上がった。
そこにあったのは。
「ロボット!シエル君ロボットだよ!
もしかしてシエル君ロボット作ってるの?」
ロボット、それは男のロマン。
誰しも考えたことがあるだろう、自分だけの機体、そして兵器、変形、合体。
本当にロボットはロマンの塊だ。
「ソウさん痛いっすよ」
「ああすまん」
知らぬ間にシエル君の両肩を掴んでいたようだ、手を離し謝る。
「ソウさんあれはろぼっと?ではなく僕の作ったゴーレムっす」
「ゴーレム、それは俺の世界ではあれをロボットって呼ばれているんだよ!
うわーすげーよ!なあこれシエル君が作ったんだよな?」
「そうっすよ」
「シエル君すごいな!もう神じゃん!
ねぇ動いたの見たいんだけど!」
「いいっすよ!アルファード動くっす!」
「おおー自動で動くとかすごいな!」
「自動じゃないっすよ!このパネルで操作してるんす!」
「なんで外から操作するんだ?」
「ん?何を言ってるっす?」
「へいへいへい!そんな時代遅れのゴーレムを使わないでホムンクルスを使いましょうやお兄さん」
「誰?」
「申し遅れました、アルナタリア商会で会長をやっております、ビーフ・アルナタリアです。この度はこの工場を売却していただく交渉をしに参りました」
「売らないって言ってるっす!僕が怖くなったんすね!」
「はぁ、先を見ていない職人は愚かですね。いいですかゴーレムを欲しがる人達はもういません、何故なら我々アルナタリア商会がゴーレムに変わるホムンクルスを開発しましたから」
「それでも、可能性はあるっす!」
「はぁ、これだから子供は、、いいでしょう大会ではっきりさせましょう。子供を絶望させるのは趣味ではありませんのに」
「あいつムカつくな」
「そうっすよね!ソウさんはよく分かっているっす!」
「ところで大会ってなんだ?」
「えーとこの国ではゴーレムやホムンクルス、使役した魔獣、自作した防具と武器を使い戦うんすよ、たまに珍しい物も出るんすが、今のところホムンクルスが筆頭って感じっす。そこで勝つと国王様になんでもお願いを聞いてもらえるんすよ、そこで」
「親父さんの無罪を証明したいと」
「なんで知ってるんすか?」
「ん?サイポンってロボットに聞いたんだけど?」
「え?」
「これ」
「なんで持ってるんすか?」
「ん?起きたら目の前にあって急に喋り出したんだけど、まあ頭の中で、助けてもらった恩を返せお前はそのために来たって、まあ最初は疑ってたけど、本当らしいね」
「えーと本当にサイポンが言ったんですか?」
「うーん寝ぼけてたから確実かは分からないけど、おっさんの声で真実をを証明しようとする俺の子をを助けてくれって言ってたから多分本当なんじゃね?」
「親父、、そうかじゃあ助けてくれ!親父の死んだ真実を証明したい!」
「とりあえずゴーレムの作り方と今の現状を教えてくれるか?」
「了解っす!」
俺はシエル君に話を聞いた。
「空飛んだらグラビティで潰せばいいし、光線なら水で屈折させればいいだろ?」
「待って水で屈折はなんとなく分かるけど、グラビティは何?」
「もしかしてこんなハイテクな文明なのに重力しらないのな?」
「重力っすか?」
俺は分かりやすく教えると、シエル君は驚愕の表情をした。
「なるほどっす?それが真実ならこの星の重力をたくさん受けるような武器を作れば可能っす!待って欲しいっす!
他には無いっすか?もっと凶悪な武器を知らないっすか?」
俺は知る限りのアニメや漫画で見た空想上の知識を話した。
「やばいっす!これはやばいっす!ソウさんは危険人物っす!発想が危険すぎるっす!
でもこれで僕は勝てるっす!」
シエル君は事情を話してくれた、そうかそれならもっとやばい知識を与えよう。
だが問題が起きた、時間が足らない、材料が足らない、何より金が足りない。
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