第4話 違和感
この島に来て何日たっただろうか。
毎日忙しく生活していた。
まずはこの島の草取りをした。
すこしでも綺麗にするには、草がボーボーではだめだと思い、タケさんやミーリさんにも協力してもらい手があいていたら草むしりをしてもらうことにした。
そして、次に石だ。
ゴロゴロ転がっていて危ないので拾い集め、道のサイドに並べていくことにした。
そうやって、なんとか道のような感じになってきた。
テントの左横にサクランボを植えたが、やはりゲームのように3日でなっていた。
そのあとも、商店でトマトやきゅうり、なすに玉ねぎと種を販売していたので購入し、テントの右横に畑をつくり栽培しています。
野菜を育てるのは実際は大変でしょうが、ここでは水やりを毎日すれば3日で収穫できます。
ですが、収穫を忘れてしまうと4日目には枯れてしまうのでそこだけは注意が必要です。
お腹はすきませんが、採れたての野菜を食べたときはみずみずしくて本当においしかった。
今までよりも生きている感じがしたのです。
死んでいるんですけどね……。
そして、今日は3人で島の環境や配置について相談することになっています。
もうすぐ、2人はうちに来ます。
「「しおり!」」
「タケさん! ミーリさん! 一緒だったんですね」
「外にテーブルとイスを3脚用意したので、座ってください」
「お前、こんなものもあるのか~すごいな!」
「畑もあってりっぱよ」
「ありがとうございます」
「では、さっそくですが島の配置を考えましょう」
「飛行場から役場まで、まっすぐと少し遠回りするのとはどっちがいいですか?」
「わかりやすいように、まっすぐでいいんじゃない」
「あとは、川を渡る方法を考えたいのですが、何かありますか?」
「木を4本くらい切ってロープで巻いて、横たわせば渡れるんじゃないか?」
「そうですね。でも、まだ木を切る斧が手に入りません」
「そうだな~おれ、ケンチ―さんに聞いてくるよ」
ケンチ―は役場にいって、ケンチ―にいいアイデアがないか聞きにいった。
「じゃあ、お願いします」
ミーリとわたしは橋のかける場所を考えていた。
「橋を作れたとして、どこにかけますか?」
「わたしたちのテント近くと反対側にも渡りたいわね」
「そうですね。そうなると、少なくとも2つは橋が必要ですね」
「この2つの橋ができるとだいぶ遠くまで行けるようになりますね」
しばらくするとタケが戻ってきた。
「おかえり、どうでした?」
「ケンチ―さんが作り方を教えてくれた」
「作れそうですか?」
「それが、岩からとれる鉄の素材が必要みたいなんだ」
あ~スコップでトントンうって、鉄がでてくるやつかぁ~
「岩から鉄の素材なんてとれるの?」
「わたし知ってます」
スコップはわたししか持ってないから、わたしがやってきた方がいいか。
「その鉄の素材、わたしが集めます」
「えっ? できるの?」
「はい、なのでおふたりは商店でスコップが売っているときは必ず購入してください」
「ああ、わかった」
「今日売ってないかみてくるか」
「はい、そうしてください」
ふたりはスコップが売っていないか商店に見にいった。
わたしはその間に岩をさがした。
島を探すと岩を見つけた。
これかな?
いままで、岩には手を出さなかったからあちこちにあるだろう。
まずは一つ目の岩をスコップでたたいてみた。
はい、出た!
鉄だ!
そういえば、何個必要なんだろう。
斧を作るんだから、だいぶ必要だよな。
とれるだけとってみるか。
川を挟んで向こう岸にいけるようになれば、もっとたくさんの素材がとれるだろうな。
よし、鉄はこのくらいでいいだろう。
わたしは一度戻ることにした。
テントにもどると、だれもいなかった。
ふたりとも帰ったのかな?
まあ、いっか。
わたしは役場にいき、斧を作ることにした。
「ケンチ―さん、斧をつくるために鉄の素材をもってきました」
「はい、どうぞ作業場をお使いください」
「教えてもらえますか?」
「はい、いいですよ」
そういうと、ケンチ―さんはわたしがもってきた材料を確認していた。
「では、枝で持ち手を作ります」
「はい」
これは慣れてきたよー
「つぎに、鉄をこの窯の中に入れて柔らかくします」
「ええっ~あっつ」
窯はすごく熱かった。
「つぎに、この型に流しこみます」
「おぅ!」
冷まして持ち手を取り付ければできるのか~
「はい、冷まして型からはずして持ち手をはめれば完成です」
「ありがとうございます」
わたし、斧まで作れるようになっちゃった。
あとで、タケとミーリにもみせよう。
――――
どのくらい眠っただろうか。
久しぶりに寝すぎた感があった。
テントの外にでた。
あ……ああ。
よく寝た。
伸びをしていた。
するとそこにミーリがやってきた。
「しおり!」
「ミーリ、おはよう」
「おはようじゃないよ」
「ええ?」
「最近姿見せないから心配してたのよ」
「え?」
「タケも最近また姿見ないのよ」
「え? わたしどのくらい寝てたの?」
「わからないけど、5日はわたしは会ってないよ」
「そうなの?」
いくら疲れて眠いとはいえ、5日も寝るなんてありえない。
やっぱりなにかおかしい。
「ミーリさん、やっぱりここなにかがおかしい気がする」
「そう?」
わたしだけど、わたしじゃない気がする。
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