第12話 ラファダール国の末路


 ラファダール国は、一夜にして燃えた。原因は、竜を怒らせたから。他国はそのニュースで持ちきりだ。一方、私達の住んでいる国も関係がありそうだと予想する人もいる。そのため、王様と女王様が、「竜と関係のある国」という事を公表することにした。ルジェ様も「自分を存分に脅し材料として使っていい」と言っていた。



「ルジェ様、ありがとうございます。なんとお礼を申し上げたら良いか分かりませんが、お礼が出来たらしようと思います」


「礼なぞ不要だ。ドラゴンと親しくしている国としての体裁を取るならば、その姿勢は崩さず脅し材料として使おう」


「女王様、私からもお願いします。ルジェ様は今まで生贄の人達をもらっていたから、何かをもらうことに辟易していると思います」


「あら、そういえばそうね。やだわ、私ったら配慮が足りなくて」


「フルール?」


「でも、事実じゃないですか」


「事実であるが……。フルールに言われると、何故か悲しくなる」


「と、とにかく!フルール、ルジェ様!母親と私と国を助けてくれてありがとうございます。……あと、フルール、次はいつ帰ってくるの?ルジェ様との子供が生まれた時?」


「シュファ、それはまだ早いんじゃないかな……」


「え?そうなの?」


「まあね。まあ、近いうちに遊びに来ると思う」


「そっかあ、楽しみにしてるね!」


「うん!」



 こうして、私達は金耳赤兎族の国を去った。私達の住処に戻った時に、色々あったけれど、のんびりできる時間がいいと思った。

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