第9話 ルジェの反撃


 我は、ひとまずシュファの母親と父親……金耳赤兎きんじせきと族の女王と国王の元へ行く事にした。


 門番の所で門前払いも最悪考えていたが、あっさりと通れた。そのため、我はすぐに国王と女王に会うことができた。



「あら、フルール。戻ってこられたのね。最近連絡がつかなかったから、そろそろあてのない旅に出る所だったわよ」


「女王様、やめてください。国王陛下に止められなければ、女王様は実際にしそうで怖いです」


「そうね。私もやらかしそうって思ったわね」


「それで、フルールの隣にいる男性は……?」


「国王陛下、この方は女王様の恩竜ですよ」


「竜……?もしかして、昔助けてくださった竜のお方ですか……?」


「ああ、ルジェと言う」


「ルーサ、知り合いか?」


「あなたには昔、話をしたじゃない。もう、仕方ない人ね。とりあえず、この方がいなかったら、私はあなたと出会えていなかったから、お礼がしたかったのよ」


「そ、そうか……。で、あれば私にとっても恩があるな。私の妻のルーサを助けてくれてありがとう」


「ふむ。それで、フルールから聞いたが、シュファ……王女の件で困っている事を聞いた。国について情報を提供できるなら、して頂きたい」


「ルジェ様、それって……!」


「ああ、我は彼国を潰そうと考えている」


「……理由をお伺いしても?」


「我は、今フルールと結婚している。夫婦の関係だ。竜の世界の結婚は、妻を傷つけられたら、相手には同情するなという掟が存在する」


「それで、滅ぼすと?」


「ああ。まぁ、さすがにすぐには実行出来ぬがな。腐っている人間だけを滅ぼす」


「ああ、それなら、私と夫も協力します。いいわよね、あなた?」


「ああ。大丈夫だ。元々、あの国には、娘を渡したくないと考えていた。王族として願うのではなく、父親としてあの子の幸せを願うよ」


「そうか。賛同を得たなら話は早い。我は彼国を許さぬからな」



 そして、話が終わった後に、フルールを別室に案内させてもらい、その間に国王と女王と話を詰めた。


 何がなんでも許さない。特に国王と王子だな。市民は善良らしいので、市民は避難させようと思っている。

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