異世界に転生したら俺だけ女の子とエッチすれば強くなる下品なスキル持ってたんだけど、使わなかったら追放されたので、自由に生きてヤることにしました!
第23話 残された遺志は次の者へ、万年発情帝国は不滅なり
第23話 残された遺志は次の者へ、万年発情帝国は不滅なり
ヒルダの懸命な治療のお陰で俺の暴帝は癒えつつあった。
しかしそこにかつての友の姿は無い。
暴帝チンスタンティヌスは死んだのだ。
いくら呼んでもチンスタンティヌスは帰ってこない。
もうあの時間は帰ってこない。
彼の支配した万年欲情帝国と呼ばれた性都チンスタンティノープルも最早崩れ去った。
「ファラン様。私はチンスタンティノープル民として立ち上がります」
ルゼルが口にして立ち上がる。
「私が性剣を引き抜きます」
俺の相棒が死んでから彼が残すように俺のダンジョンの外に聖剣が生えてきた。
まんま見た目は俺のグングニルの形をしていた。
触ってみたけど普通の武器より硬い。
材質は分からないがクリスタルに近い材質だと推測される。
俺たちはその武器は最後に相棒が残してくれた物だと思っていた。
でもその正当な継承者を俺たちは決めあぐねていた。
ぶっちゃけ相棒は俺を選んだと思っていた。
でも違った。俺には引き抜けなかった。
「くそ!相棒!何故俺を選んでくれないのだ!」
ダン!と机を叩く。
しかしその時俺の相棒の声が聞こえた気がした。
「お前だって野郎には握られたくねぇだろ、と」
それはそうだ。
なるほど。全てを理解した。
そこで俺はルゼルに目をやった。
「ルゼルが抜くんだな?」
聞くと
「ご主人様。私が引き抜きます」
そう言ってヒルダが名乗り出た。
「ご主人様を愛し愛されたメスブタな私こそ正当後継者に相応しいでしょう」
「ふむ。抜いてみろ」
俺達は外に出てヒルダが剣に手を伸ばすのを見守る。
しかし
「ふぐぐぐぐぐぐ!!!!!」
抜けなかった。
「ハァ……ハァ……メスブタに世界は救えないというのですか」
「しょせんお前は俺の可愛い犬のようだな」
「ご、ご主人様ぁ……♡可愛いだなんて勿体ないお言葉ですよ♡」
俺はヒルダを四つん這いにさせてその上に座る。
後はルゼル、だな。
「ルゼル、引き抜いてみせよ。俺が許す」
「は、はい!」
彼女がモザイクみたいなデザインの剣に手を伸ばす。
そして握ると、グチュっと音がして抜けた。
「ば、馬鹿な。四天王最弱のルゼルがこんな強そうな武器を抜くなど」
驚いていたのはイグノアだった。
「私はチンスタンティノープルの英雄の末裔として他の民を導きます」
そう言ってモザイク剣を天に掲げるルゼル。
剣先を天に向けて告げる。
剣先はビクビクと脈打っていた。
まるで生きているようだ。
それよりも謝らせて。
ごめん、正直この前から俺はお前らが何言ってるか、綺麗さっぱり全く分かんないんだ。
多分ルゼルもノリで喋ってるだけなんだろうな。
俺たちの中にあるのはその場のノリに身を任せる、ということだけだからな。
「チンスタンの民よ!私が英雄の末裔です!」
彼女がそう言うと俺のダンジョンからサキュバスが出てきた。
その数は100を超えていた。
俺があいつらを孕ませて増やしたからだ。
めっちゃ増えた。
「ま、まさか聖剣の後継者が現れたなんて!」
サキュバス達が驚く中ルゼルが続ける。
「私はこの悲しき戦いを終わらせるために呼ばれたチンスタンの英雄、ルゼルです。皆さん力を貸してください」
その時
ビュルルルルルルル!!!!
ピュウゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!
と剣の先端から光のビームが勢いよく飛び出して天に向かって登っていく。
おー、すげぇなあの聖剣。
なんかビーム出てるんだけど。
そういえば最近の聖剣ってビーム出るらしいな。
剣から飛び出したビームはそのまま月にあたってなんかべっちょりしたものが付いていた。
すげぇなこの聖剣。
あれだけベチョベチョなら敵は身動き取れねぇぜ。
敵の捕縛にも使えるのか。
最近の聖剣はすごいよ。
それを見ていたサキュバス達がルゼルを崇め始める。
「ついていきますよ!ルゼルさん!どこまでも我らチンスタンの民はあなたに!」
「さぁ、参りましょう。我らの
そう言って剣を背負ってルゼルが歩いていく。
なんかの宗教かよこれ。
ごめん。俺もうついていけなくなっちゃった。
「では、行ってまいりますファランさん。勝利をあなたに」
そう言ってルゼルはもう一度戦場に戻って行った。
俺は気になって1人でルゼルのことを見守ることにした。
「おー、すげぇ。意味分からんけど覚醒したんどけどあの子」
性剣を振り回してビームを放ちながら鬼神のように戦うルゼルの姿が戦場にあった。
エルザが覚醒したと言うことは俺達にも覚醒イベントがあった、ということだな。
そういうことにしておこう。
いやぁ、俺はとりあえずヒルダとイチャイチャしながら戦いが終わるのを待つか。
「おぉ……最高だよヒルダ。やはり時魔法を使ってやるとお前の体が1番しっくりくるな」
「ご、ご主人様ぁ……♡」
俺たちの姿を見てイグノアが顔を赤らめている。
そんなイグノアに命令をする。
「イグノアは飯の準備でもしていろ。分かったな?風呂も沸かしておけ」
「な、なぜ私が」
「やれと言ったろう。無視するようであればお前のこともこれから無視するぞ」
「そ、それはやめてくれ!」
中毒性がすごいな。
そそくさと走っていくイグノア。
そういえば俺には夢があった。
「いいか?ヒルダ」
そう言って俺はヒルダを連れて魔王城の頂点に瞬間移動。
「俺は馬鹿だから高いところが好きなんだ。みんなに見られながらやろう」
「ご主人様、みんな出払っているので誰にも見られませんよ……?」
「そう言えばそうだったな。俺の脳みそが猿なみだったよ」
いや猿に失礼か。
相棒が死んだ今、俺の脳みそはないのと同じだ。
なぜなら俺の脳みそを持っていたのは相棒なのだから。
まぁいい。
「どうだ?酸素が薄い中は気持ちいいだろうが。この光景を見せたくてお前を連れてきたんだよ!この高さにお前の体もビビって締まってんなぁ!」
「うぐぅ……♡くせになりそぅですぅ……♡」
「おらぁ!受け取れよドスケベ聖女がよ!俺の愛をよ!」
俺は愛をヒルダに伝えてやる。
「ふぇぇぇぇ!!!!」
ビクビクと体を揺らすヒルダを見下ろしながら俺は魔王城の頂上から月を見上げる。
「いい月だな今夜は」
言ってみたかっただけなんだが
「全然いい月じゃなかったわ。あのねっちょりついたへんなやつ取れるんだろうか?」
聖剣からとび出たビームのことを思い出していた俺だった。
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