第18話 魔王を貫く日

「と、とにかく何か魔法を使え!この冷気はまずい!」


そう言っている冒険者達だがこの冷気の中じゃ満足に動けない。

女だけむしり取って、アヤメと同じ場所に放り込むと残ったのは男2人。


お前らおとこは要らない」


力を強めるとニブルヘイムは完全に完成して男二人の氷の彫像が出来た。

それが砕け散る。


「な、何で私達だけ……」


女が驚いてまともに動けないだろうにそれでも下がっていこうとする。


「お前らは奴隷にするからだよ」


そう言って奴隷契約を行う。

俺専属の奴隷として。


これで俺の指示に従う従順な下僕になる。

そこまでしてニブルヘイムを解除。

女二人に黙っていろと指示をだして俺はトキノに話しかけた。


「助けなんていらなかったかよ?」


聞いてみるとトキノが口を開いた。


「あ、ありがとう」


そう言って俺の目を見てきた。


「私は勘違いしていたのかもしれない。いつも下品なことばかりしているからそういう人なのだと思っていたけど」


俺の今の戦い方を見て認識を改めたらしい。


「かっこよかった」


そう答えて飛びついてきた。


「助けてもらったこの命あなたのために使わせて欲しい」


頬を赤くしてそう言ってくる。

チョロいぜ、この女。



先に先程のパーティの女から子を奪い食ってからトキノの待つマスタールームへ入った。

これで俺の四天王食いはフィナーレを迎えるはずだ。


「ま、待ってたよファラン」


すっかり女の顔をして俺が入ってくるのを待っていたらしいトキノ。


「カイラ達が好きになるのも分かると思った」


そう言って俺の手を取ってくる彼女。

そんなトキノをベッドに押し倒した。


「は、初めてなの。優しくして欲しい」


【四天王トキノの子を入手しました】


「はぁ……はぁ……」


顔を赤くしているトキノを横目で見ながら俺は四天王の最後の子を食う。


【時魔法を使用可能になりました】


ついに来た、時魔法。

これが欲しかった。


この魔法が1番欲しかった。

正直トキノは下手だった。


今まで手を出してきた中で1番良くなかった。

俺がヒルダに鍛えられすぎたせいもあると思うけど。


半端なあれでは良くない。


「も、もう一回して欲しいな……ファラン」


そう言ってくるトキノ。

いつもならあーまた今度ね、バイバイとヒルダのところに行くけど。


今の俺には時魔法がある。

それをチンスタンティヌスに使う。


「おぉぉぉぉぉ!!!!!」

「ど、どうしたの?」


聞いてくるトキノの声で俺のあれは反応するようになっていた。

何と言うか若さが帰ってきたようだ。


初々しさが俺の暴帝に帰ってきたようだった。

誰でもいい。


穴があったら入りたい。

そんな気持ちを俺の暴帝が伝えてくる。


「ファラン。俺はトキノに突撃したい」


頭の中に住む妖精が話しかけてくる。

そうだな。


「素晴らしいぞ時魔法」


俺はトキノを愛し続けた。

数時間に及んだが俺の暴帝はトキノの下手さでも満足し続けた。


これも全て時魔法のおかげか。

おー、魔法とは素晴らしいな!


ちなみにトキノはあれだ、とんでもないマグロだ。

でもその永遠の初々しさみたいなのがいい。


そんなことを思いながらトキノのベッドから出る。


「も、もう終わりなの?ファラン。も、もっと愛してよ」


そう聞いてくるトキノ。


「今日はもう帰るよ」


また今度来るからさ、そう言って俺は瞬間移動しようとしたが

トキノが後ろから抱きついてきた。


「す、好きだからファランのこと、また来て……」


チョロいぜこの女。

そう思いながら俺は瞬間移動をした。



一旦自分の部屋に戻りヒルダを捕まえて魔王城へ向かう。


「ヒルダ。ついに来たぞ」

「な、何がなのですか?」

「俺は四天王を全て食った。後は残すところは魔王のみだ」


つまり俺は……


​───────王となる。


ヒルダに四つん這いになるよう指示。


「はい!ご主人様乗ってください!」

「そうだ。お前は乗り物だからな。人間じゃないぞ。お前は乗り物なのだ。大事なことだから何度でも言うぞ」


俺はヒルダに跨るとそびえ立つ魔王城を見つめた。

その俺の気持ちは鬼退治に向かう桃太郎のようだった。


これより、鬼ヶ島へ向かう。

お前は猪八戒だ。


豚だからな、ヒルダは。


「我らの対象は残すところ魔王1人!進めヒルダよ!俺を王にするのだ!」

「はい!ご主人様」


ノソノソ歩いていくヒルダ。

瞬間移動した方が早いけどこういうのは形から入るものだ。


だが乗っていると、ヒルダの髪の毛の匂いが鼻腔を擽る。

まずい、俺のチンスタンティヌスは時魔法によりレベル1くらいまで落ちているのだ。


こんなものを匂ってしまったら。


ムラムラしたからヒルダにその場でご褒美をくれてやると


「♡は、はひぃ……♡」


ダウンしてしまった。


仕方ない。雰囲気もクソもないのでヒルダを背負って魔王城へと突撃していく。


その道中セオンくんに話しかけられた。


「何してるのさ露出マン」


どうやら俺は露出マンになったらしい。


「話しかけるな俺は今ムラムラしている。穴があるなら犯すぞ」

「ひっ!お許しを!」


俺に頭を下げてくるセオンくんだったがそのまま俺に着いてくる。


「何処に行くのさ?」

「魔王を食いに行くのだ。お前も桃太郎パーティに加われ」

「ま、魔王様を?!」


そう聞いてくるセオンくんに頷いて魔王室の前に辿り着いた。

ここまで遠かったな。


「魔王!貴様をたおしに来たぞ!」


扉を蹴破って中に入ると


「え?」


魔王が着替えをしている最中だった。

それを見たセオンくんは走り去っていった。


ふん、こんなもので恐れおののくとは桃太郎パーティに相応しくなかったなあいつは。


まぁこいつが着替え中なのは都合がいい。

脱がす手間が省けるというもの。


「トキノまで食い終わった。後はあんただけだ魔王」


ヒルダを背負ってそのまま近付く。


「やらせてくれ」


俺の伸ばした手は魔王様の体を触れなかった。

一瞬にして消えた魔王。


だが俺のマグナムは魔王の子宮が放つ、イキマン信号を受信していた。

俺のマグナムが魔王のいる方向にぐぐぐっと曲がり居場所を教えてくれる。

そこから導き出される答えは、俺の後ろにいるということだ。


次の瞬間にやはり俺の後ろに服を着て立っていた。

ふっ、実力は互角といったところか。


「ほう。人の着替えを覗いておいてその言い草かお前は」


やれやれと首を横に振る魔王様。


「俺はあんたをヤりにきた」

「私をやりたいのであれば、1つ言うことを聞いてもらおうかな」


そう言う魔王様。


「何を頼みたいんだよ?」


俺は魔王様に聞いてみる。

お使いは勘弁なんだがな。


俺のチンスタンティヌスが女はまだかと餓えている。

血に飢える狼のように。


「人間側に1人厄介な奴がいる。そいつを始末して欲しいのだ」


目を閉じながらそう語る彼女。


「誰なのだ?エルザか?勇者か?」

「いや、違う。ギルドマスターのイグノアと言うやつだ」


そう口にする彼女。


「性別は?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?女か?」

「1回くらい、男か?を混ぜたらどうなのだ」


そう言いながらも彼女は女だと言って頷く。


「任せろ。ヤってくる」

「それが終わればお前に付き合ってやってもいい」


俺はその言葉を聞いて瞬間移動する。

ま、待てと聞こえた気がするけどどうでもいい。

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