第11話 エルザよ、勇者ならば鎮めてみせよ
動けないエルザの着ている鎧に手を伸ばす。
だが、ここでアクシデントが起きた。
「あ?外れねぇなこれ」
どうなってやがる。愚痴りながら外そうとするが外れない。
俺は女の服の脱がし方なんて知らない。
破くか、破壊するか、切り刻むか、しかしらない。
自分で脱いでもらうことも多かったしな。
「くそぉぉ!!!どうやって外すんだこれは!!!!!俺に知能テストをやらせるな!!!!知恵の輪をやらせんな!!!この俺にぃぃ!!!俺を誰だと思ってやがる!!!!」
俺はエルザの目を睨んだ。
「おい、脱げよお前エルザ!!!やらせろよ!!!!」
「だ、誰が脱ぐか!殺せ!お、お前にやられるくらいなら死んだ方がマシだ!!!!」
その時ムクリと起きてきた聖女。
その聖女がエルザに寄っていく。
「し、しっかりしろ!しょ、正気に戻ったのか?!ヒルダ!ひ、ヒールをしてくれ!この男を一緒に倒そう!」
エルザがヒルダに頼み、それに答えるヒルダ。
「わたしはしょうきにもどりました」
そしてヒルダがヒールを唱えた。
「な、何故だ。ヒルダ……」
唱えた相手はエルザではなく俺だった。
エルザの顔に絶望の色が浮かんだ。
更に装填数の増える俺のマグナム。
限界を突破している。
「ファラン。この鎧には外し方があるのです」
そう言ってヒルダが俺に鎧の外し方を教えてくれる。
実演しながら。
「や、やめてくれ!ヒルダ!な、何故その男の味方をする!!!!」
エルザに答えずにどんどん装備を外していくヒルダ。
そうして
「よくやったぞヒルダ。やっと、服まで辿り着いたな。この装備は俺が預かっておこう。この鎧は後で俺が代わりに着てやる」
【勇者の鎧と勇者の剣を入手しました】
「か、返せぇぇぇ!!!!ファラン!!返せ!!それを!!!!!」
偉いぞーと。ヒルダの頭を撫でてから1発ご褒美をくれてやった。
その場に、幸せそうな顔をしてうつ伏せでまた倒れるヒルダ。
「ふー、ふー。やっとエルザとやれるなんてな」
「や、やめてくれ……た、頼むファラン……」
正直別に好みでは無いが、こうして必死に抵抗してくるとそそられる。
「やだね。俺はこのスキルを使い神をも超えてみせる。そして神をも奴隷にしてみせよう。待っていろ全能の神ゼウスよ。お前に俺のマグナムを刻み込んでやるその日まで。神の座に相応しいのはこの俺だ。俺が神となる」
そう言ってエルザの服を破いていく。
破壊だ。破壊。
俺に脱がすなどという行為を求めるな。
服は脱がすためにあるのではなく破くためにあるのだ。
「や、やめてくれ……」
下着姿でエルザは怪我をした体で必死に下がっていく。
そそるわ〜。
めっちゃそそるわ〜。
だけどさ
「おっと、従順にした方がいいぜ」
1発エルザの横を撃ち抜く。
地面がえぐれて弾丸が埋まる。
「威嚇射撃だ。次は顔だぜ?あ、威嚇射撃って意味分かる?」
「や、やめてくれ……」
「やめてくれ?さっきからお前頼み事すんのに何で偉そうなんだよ」
「や、やめてください……お願いします」
そう言って涙を流し始めた。
そういう表情も出来るんだな。
「そんなにやめてほしいのか?」
「は、はい。お願いします」
無理やり体を起こしてエルザは俺に土下座してきた。
「そんなにやめて欲しいわけだ?」
俺はしゃがみこんでエルザの髪を掴んで顔をあげさせる。
「は、はい……お願いします……追放してしまいごめんなさい……ごめんなさぃぃぃ……」
謝ってくるエルザ。
「俺は別にどうでもいいけどさ、俺の暴帝が許してないんだよ」
ほら、暴帝がカンカンに怒ってるんだよ。
顔を真っ赤にして。
「鎮めてくんねぇかよ?この暴帝チンスタンティヌスを」
「ど、どうすればいいんですか?」
こうすんだよ!
俺はエルザに教えていく。
ほんとに何も知らないようだ。
「うっ!」
「あつっ!」
エルザに全てをぶちまけた。
しかし俺の暴帝が鎮まる様子はなかった。
「あーあ。お前の粗相な行いのせいでチンスタンティヌス帝が更に怒られた」
「そ、そんな……」
「責任とってくれるよな?」
俺がそう言った時だった。
「エルザ、遅いぞ?どうかしたのか?」
セイレーンの声が聞こえそちらを見ると、茂みをかき分けて俺たちのことを見ていた。
「き、貴様ぁぁ!!!!また下半身丸出しでナニをしている!!!!!!!!!!!」
ちっ、ここまでか。
落ち着いてゆっくりやれもしねぇわけかよ。
そう思って俺はそばに寝ているメスブタを抱えて
「じゃあなエルザ。次は最後までやり合おうぜ」
俺は瞬間移動して消える。
「よっと」
急いでいたせいで転移先を細かく指定していない。
魔王城のどっかそのへん!って飛んだんだが。
繋がった先は女風呂だった。
目の前を通った女が俺の下半身を見て手に持っていた桶を落とした。
先手必勝だな。頭を回転させてとりあえず喋る。
「待てよ。まぁ待てよ。俺はこう見えて。変態に見えるかもしれないが俺はこれでも魔王様に気に入られた男なんだよ。やらないか?」
ヒルダを抱えたまま目の前の女に近付いてその腕を掴んだ。
しかし後ろから声が上がる。
数には勝てなかった!
「だ、誰かーーー!!!この下半身丸出しの変態摘み出してーー!!!!」
ちっ!
瞬間移動。
また慌てて移動した。
その移動先は
「お、お前何をしてる……?」
目の前にいたのはあのくそ弱いセオンくんだった。
「な、何で下半身丸出しなんだ?君は。し、しかもビンビンじゃないか。ま、まさか僕を遅いに来たのか?!」
「そんなわけないだろ」
そう答えてみたがセオンくんは泡を吹いて倒れてしまった。
その際机の角に後頭部をぶつけていた。
俺しーらね。
次こそきっちりと場所を指定してマスタールームへと戻ることにした。
「ふー」
やっと自室に戻ってこれた俺は抱えていたヒルダをやっと下ろした。
のだが、何故か俺の部屋にルゼルが来ていた。
「あ、遊びに来ましたよ?な、何でズボン履いてないんですか?」
「いつでも何処でも誰とでもやるためさ」
そう言いながらルゼルの手を引いて俺はルゼルに壁に手を付かせた。
「ルゼル、なんか適当にズボン買ってきてくれ。脱いだまま置いてきちまったんだよ」
終わった後ルゼルに金を握らせてズボンを買いに行ってもらう。
俺あの1着しか持ってないからこういう時に困るな。
そう思いながらヒルダに声をかける。
「おい、言ってたものは取ってきたかよ?」
「は、はいご主人様。ゼンカイソウですよね?」
どうぞと俺に渡してくる。
俺がエルザと真剣勝負をしている時に集めておけと指示を出していた。
「でかしたぞ!やるじゃないかメスブタ」
「は、はい!ご褒美下さい!」
俺は今からサキュバスに医療行為を行うからと伝えその間好きに触っていいぞと口にした。
ちなみにこの日を境に魔王城の風呂場に下半身丸出しで「やらないか?」とセクハラしてくる男の霊が出るという噂が流れた。
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