雨夜の星 19歳の黄昏
第7話 水滴の花弁
降りしきる雨の日には星は見えない
透明な長針が地面を叩き騒々しくダンスしている
散らばった水滴の花弁が私の頬に当たり
とりとめない欲望とともにアタックして
いつの日かに見た夢を描いて星の涙を探している
いつものように私は雨の一本道を歩いている
連れ添いもいるはずはない
私はいつも一人ぼっち 誰も見てくれずに深い闇を触っている
夜が深く更けた頃に雨は滞りなく降りしきった
分厚い雲の向こうには溢れるばかりの星の涙が
結晶となって雲に浄化され無数の長針となって
呪われた大地に傷心を与えているのだろうか
雨夜に浮かぶ星はめったにないことで見られたらとても幸運で
私の人生が修正できるほどの貴重さで赤い星は
温かく冷え切った私に身体を包み込んでくれるだろうか
19歳の秋に書いた詩です。
二十歳になる前の不安な気持ちを描きました。
あの頃は多くの詩を書いておりましたが、大学にも行けず、途方に暮れていました。
そんな不穏な心情を綴っていると今の私なら思います。
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