第5話 悪魔教団アウム真理教と大陸ラスト・ドラゴニア

 

 『ラスト・ドラゴニア』。龍族の住む伝説の聖地『ドラゴニア』を探して旅をする主人公達の物語である。

 物語の最初の舞台はエマルデル大陸。愛崎れんがロールプレイする少女は、大陸東方の機械化都市ダルシムに住んでいる、マシールという名の十五歳の魔法剣士だ。

 行方ゆくえ知れずの娘を追って悟りを得る為に『ドラゴニア』に住む龍族に会おうと旅だった父を探しに旅に出る少女マシール。

 れんが今旅しているのは最初の都市ダルシムから離れる事15カラル(30㎞)。まだ物語の序盤である。出てくるモンスターも小者ばかり。

 マシールが持つ剣からはその先端から言語が発せられ、モンスターの悪心を攻撃する。 

 マシールが唱える魔法も、大体は防御魔法と支援魔法である。

 この物語ではモンスターを退治する訳ではない。説法をして、モンスター達の心を改心させるだけなのだ。

 モンスターを悪の存在と捉えるのではなく、哀しき魂を持つ存在とするこのゲームの趣旨に賛同した教育省のお墨付きを得て、このゲームは人間の精神の進化の道を探るゲームとして、爆発的な人気を得る事になったのだ。



(悟りかぁ……)



 天剣寺高校は1995年の神戸近辺の大震災後創設された私立高校だが、設立当初悪い噂があった。

 固定電話の最初の設定で、わざと違う番号を、本当の電話番号の住所と距離が離れている場所で設定をしてしまう事で、地震が起きた……。


 そのいわくつきの番号が神戸市の学校の学食の番号になっていた事。


 東京近辺でその固定電話の混線を行っていた誰かが戻した時、その大地震が起きたとの都市伝説があった。


 1990年代アウム真理教という悪魔教団の新興宗教組織が1995年3月に壊滅し、教祖以下何十名が逮捕。

 富士山裾野すそののサティアンとか言う毒ガス製造施設も破壊された。

 1995年当時の組織が神戸の誰かを監視しようとしてしていたテレパシー実験が、地震兵器となってしまったのが、ただの二台の電話だった可能性も指摘された。


 113という故障回線判断をするNTTのサービス番号で、混線状態を戻した時間と日付と地震発生時刻が一緒だったとの噂が、気象庁と電話を管轄する総務省の官僚達の間で流れていた。

 キャリアとノンキャリ。ウイルス保菌者としてのキャリアの意味ではなく、国家公務員1種のキャリアと2種のノンキャリと、どちらがその都市伝説を信じたのか? それはキャリア組の方だった。それだけトップ連中しか知らない情報だったのだ。


 地震で死者が起き上がる。埋められた死体が顔を出す。殺人事件の被害者が大地の底から起き上がるのだ。まるで殺人事件として捜査してくれと言うように。

 行方不明事件ではなく、ご遺体が発見されなくては殺人事件として捜査出来ないから。

 捜査本部の戒名が、多く書かれてそのまま、机の中で眠っているのだ……。


 悪魔教団アウム真理教の教祖は実際には2018年7月6日に絞首刑……。


 絞首刑ー首吊りは、死体の筋肉 弛緩しかんで肛門筋がゆるみ、大便が漏れる。

 最も汚い死に方なのだ……。

 

 教祖の死刑と同時刻に、大便が漏れた存在……。


 「出せ!」


  と言う叫び声の意味が何処にあるのか?


  教祖の血を引いていない子供達……。


  彼らは同性愛者として、自分の汚いケツを貸すようになった。


  自分の顔を見ないような存在は、ネットで教祖の顔さえ検索しないのだ。


 教祖の妻の施設内浮気……。


 女は嘘をつく……。


 女性衆議院議員の発言は至極当然かもしれない……。





第五話 了

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