ミーチャもかっこいいおとこのこにはめがありません
「にゃーーお!――こんばんは!――」
「にゃにゃっ! にゃあ?――こんばんは! げんき?――」
あちらからやってきたのはまっしろなねこさんです。どうやらおとこのこのようですね。
まっしろさんからかたりかけてきます。ミーチャはへんじをするついでにまっしろさんにげんきかをききます。でも、まっしろさんはすなばにまっしぐらです。
ゴロンゴロンゴロン。まっしろさんはすなばでゴロゴロところがっては、じぶんのおててでからだをふきふきして、けをつやっつやにします。まっしろさんもきれいずきなんですね!
でも、そんなまっしろさん。ミーチャのことをみてくれません。
ミーチャはそれがとてもつまらなくってつまらなくってどうしようもありません。
「にゃあああああおおおおおん!――もっとわたしをみてよーー!――」
ミーチャはまっしろさんにおしりをみせながら、おおきなこえでなきました。するとどうでしょう?
「うにゃ? うにゃにゃ? うにゃうにゃ?――おや? どうしたんだい? ぼくとあそびたいのかい?――」
まっしろさんがなきごえをあげながら、ミーチャにちかづくではありませんか? そして、そのまま、まっしろさんはミーチャのからだにおかおをちかづけて、おはなをクンクンさせます。
そして、まっしろさんは……ミーチャのうえにのっかってしまいました。そこからさきはなにがあったかはいえません。でも、そのあとはミーチャとまっしろさんのなきごえがとってもおおきかったのです。
テクテク。テクテク。テクテク。テクテク。それからミーチャはまっしろさんとおわかれをして、まちのなかをあるきます。
なんどかミーチャはおとこのこにであいました。まっくろさん、きじトラさん、ちゃトラさん、さびねこさん。どのおとこのこもみんな、かっこよいねこさんでした。そのたびにミーチャはおとこのことあそびます。
ミーチャはとってもおてんばでおげんきなおんなのこですね。
そうして、よるのまちをあるいては、おとこのこといっしょにあそんだミーチャはおひさまがでてきたころにたけるくんのいえにかえりました。
「にゃーーん! にゃーーーん!――かえってきたわ! あけてよ!――」
「お! ミーチャ! おはよう! みまわりごくろうさん!」
たけるくんのおとうさんはおうちのとびらをあけてくれました。
「うんにゃ!――たのしかったわ!――」
ミーチャはまんぞくそうにおひさまがよくあたってあたたかいところにむかいました。
ミーチャはそうして、またひとねむりをはじめるのでした。
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