ミーチャはおやつをみつけたので、それをたべるようです

 テクテク。テクテク。ミーチャはよるのまちをあるいていきます。よるのまちはあまいわながいっぱいです。ほら? あっちをみてごらんなさい?


「うにゃ? にゃにゃにゃ? ――あら? ネズミちゃん?――」

 チュチュッ。チュチュッ。チュジュッ。ほら? ミーチャはみつけたようですよ? ネズミさんを。ネズミさんもないていたら、いろんなネコさんにみつかってしまうというのに……。


 ギューン。フリフリ。フリフリ。ズサッタタッタタッタタッタタッ! ミーチャはまえあしをぎゅーんとのばして、おすわりをします。そして、おしりをすこしうえにあげて、みぎにひだりにふりふり。ふりふり。ネズミさんをめがけてねらいをさだめます。

 ネズミさんはまだミーチャをみつけていません。ああっ! ミーチャはネズミさんめがけて、いっきにはしります。ネズミさん! にげて!


 チュウ?! チュジュッ! チュチュチュチュ! ネズミさんはミーチャからにげようとがんばってはしります。

 タタッタタタタタッタタタタタッ! でも、ミーチャのほうがあしがはやいのです。いっきにミーチャはミーチャがだせるいちばんのはやさではしります。


 ヂュッ! ああ。ミーチャはついにネズミさんをつかまえてしまいました。


 ビターン。ビターン。ビターン。ミーチャはネズミさんがにどとうごけないように、ネズミさんのあたまをくわえてふりまわします。じめんにたたきつけるようにふりまわします。なんどもなんども。


 シーーン。ああ、とうとうネズミさんはてんごくにいってしまいました。


「うにゃ! ――おやつよ!――」


 ミーチャはさっき、よるごはんをたべたというのにまだたべることができるようですね?


「にゃにゃーん! ――おやつはべつばらよ!――」


 そうでした。おんなのこはおやつならば、どんなにおなかいっぱいでもたべられる、そんなまほうのおなかをもっているこがおおい。そういうおはなしをよくききますね。


「うにゃにゃあ――おいしいわね――」


 バリッ。ムシャッ。モグモグ。バリッ。ムシャッ。モグモグ。ミーチャはネズミさんをあたまからたべることができて、とってもいいきもちになりました。


 しばらくするとミーチャはネズミさんをぜんぶおなかのなかにいれてしまいました。

 そして、ミーチャのぼうけんがつづきます。

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