第4話:

ステータス

シルフィア

Lv.1 【ランクアップ可能】

力:I→G 60→120 耐久:F→E 320→400 器用:C→B 660→700 敏捷:I→G 32→134 魔力:C→B 690→730 幸運:G 150

《魔法》

【水属性魔法】【風魔法魔法】【光属性魔法】【闇属性魔法】

《スキル》

【再生】【獲得経験値五倍】【鑑定】

《呪い》

【男性に話し掛けることができない】


 ふぅ。疲れた。最近の遊びは修行要素の方が強い。今までの修行は遊び要素の方が強かったのに。一歳にして筋肉痛を味わうとは…。僕はベッドにダイブする。


「今日はお疲れね。ゆっくりねんねしましょうね。」

 マリアは僕の背中を撫でながら、僕の眠りを促してきた。

「うろちょろ歩き回るようになったのか?」

 食後。皿洗いをしているルイが背を向けたまま、マリアに僕の成長具合について質問が始まった。

「そうよ。だから木剣の準備でもするといいかもね。」

「おお!木剣の準備ならもうできてるぞ、ほら。娘と素振りかぁ。楽しみだ」

 そこに入ってる、と指さしたルイのクローゼットの隅に無骨な木剣があるらしい。

「あら貴方ルイ、準備が良い事。本人シルが勝手に始めちゃったけど私も本格的に魔法の練習でも教えようかしら?」

「アーシャちゃんとの邪魔はしないようにな。」

「し、しないわよ。いつもちゃーんと見守ってますからね。」

 にやにやしながらからかい混じりに言う夫の言葉に一瞬動揺してしまう妻。

「でもほんとうに仲良いから、ちょっと妬いちゃうわね。」

「そうらしいな。ホセも仲睦まじいのは良いことだ。って話したと思ったらちょっと思案気に顔を曇らせて、そしたら急に青くなった顔で、まだ嫁には早いよな⁈って変な同調圧力かくにんを受けたぞ。あいつは何を俺に肯定してほしかったんだか。」

 ルイは途中隣人宅の旦那ホセの真似をして、ばかばかしいと締めくくった。

「あはは!それはホセの気が早過ぎね!でも娘って可愛いもの。貴方ルイも将来――シルフィアに気になる男の子でも出来たらホセみたいに言い出すのかしら?」

「それは――どうだろうな。それよりも男の子も欲しいと思わないか?」

 皿洗いを終えたパパはママにお熱のようだ。薄目で確認できただけでも腰に手を回してました。

「まだ早いわよ。そんなにぽんぽん産めないし。」

 マリアは軽くあしらう。

「だよなぁ。」

 ルイはシュンとして、僕の頭を一撫でするとベッドにダイブした。親子ね、とぼそっと呟いたのを眠気Maxな僕はぎりぎり聴き取った。


「産めはしないけど、ずーっとお預けだったからね。」


 マリアとルイの睦言が交わされ始める。

 風魔法で耳に風膜を作り遮音しておく。意識はもう保てそうにないのでそこまで配慮する必要もない。ただそれ以上の会話を盗み聞きする趣味もない。魔法は僕が眠りに落ちた時に解かれたが親しき仲にも礼儀あり、そういう配慮は今後もしていこうと思うのであった。



 二週間後。

 都市街サースより早めの商団キャラバンがタルク村方面に行くことになる募集が出る。

 都市サースからは凡そ一日程の距離に位置しているタルク村。募集はいいが締め切りが早い。前回より三週ほどしか経ってない。四週を超えるか超えないか程の時期に行くから生活用品や素材をまとまって売って貰えるのだから、こちらが早く行きすぎても旨味は少ない。

 険しい顔で佇む、ふっくらとした顔立ちの商人ドルムルは一人訝しむ。

 定例であれば、もう一週程してから募集があり、自分も付いていくのだが。

 参加している商人もいつもとはガラッと異なっている。三人ほど見慣れた名前が連なっているが、忠告・警戒を促して参加を取りやめるようになってしまえば他の商人達に不興を買いかねない。護衛の雇い入れなど割り勘が多いからだ。

 商団キャラバンへの参加表明は自己責任だ。さな臭さを嗅ぎ取れる嗅覚や情報収集能力を持ちあわわせていないのが悪い。それでも言わなくて最悪の事態が起きれば寝覚めが悪い。

 どうしようかと思案していると、二回に一回は一緒にタルク村方面開拓村へ交易をしに行っている商会員仲間顔馴染みが、商会ギルドに訪れたのを発見する。


「やあシュリ。今回のタルク村への交易はどうする?」

「んー。前回参加してないし、今回は行きたかったんけどね。女の勘が行くなって言ってるわね。」

 シュリと呼ばれた女性商会員は、ドルムルに囁くように言う。


「やはりか。お主の勘は当たるしのう。わしの知る限り、良心的な商人が三人程おるんだが警告はまずいと思うか。」

「まずいに決まってるでしょう。商団キャラバンの参加は自己責任。その三人は運の尽きね。」

「今回は勘が外れることを祈って…一週間行くのはどうだ?」


 何もなければ大損だ。商団一行が先に売買を済ませているのだから。なら何故向かおうと思うのか。それはドルムルが知り合い商人達と顧客達開拓村民の安否が気になるから、の一言に尽きる。商人ならこんなバカげた提案には乗らないのは分かっている。ダメで元々でも尋ねずにはいられなかった。


「それならアリね。いつもより多く持っていきましょう。私達で儲けを独占できそうな気がするわ」

 提案を呑んだだけでなく、突拍子もないことを言い出す。普通に考えれば儲けは出ない方が高い。善良な商人達は死に、村は壊滅。これがわしが想定している最悪の結末シナリオなのだから。とはいえ、一人で行くより二人で行った方が安全だ。乗り気なのは有難い誤算だ、行く方向で話を進める。


「それじゃ、護衛は個人で頼んでみるか?」

「そうね。お互い個人で頼んでおきましょう。」

 護衛は折半ではなく個人で用意。本来は商団キャラバンを組んで同じ方向へ交易に行く場合、護衛は商人の数で割り勘することが多い。個人で出すという事は警戒はしておけ。という暗黙の了解である。

 ドルムルとシュリは二人で行くことで話をつけた。


 冒険者ギルドの奥室。

 普段は人などいない。

 たまに上級冒険者パーティーが合同で打ち合わせに使うくらいだ。

 だが、今日は違う。都合十数名の上級冒険者が集められている。


「お前達が呼ばれているのは人身売買組織ジンサイ支部の取引所がヘルデ港の倉庫の一画で見つかった。トカゲの尻尾切りには違いねえが、運び屋連中くらいなら捕まえられるはず。お前達には悪いが、タルク村方面に行く商団キャラバンを見張り、不穏な動きを見せたら始末しろ。報酬は前金で一人当たり金貨三枚、討ち取った人数一人につき銀貨三枚だ。いねえとは思うが、責任者ディーラーがいたら捕虜に出来れば金貨十枚、殺しても金貨五枚出す。それと奴等の運んでいる物資全て。但し、無理やり奴隷にされてる連中が積荷に紛れていたら保護しろ。間違っても違法奴隷に手を出したり、私物化しようもんなら第一級冒険者様が王都から駆り出されてお前達の首を取りに来るだろうからその時は、死を覚悟するように。」


 髪は黒。一部サイドラインが入ったかのように染まっている白髪。前髪を額に垂らし切り下げ、後髪を襟足辺りで真っ直ぐに切りそろえた髪型。くりっとした目は世の汚いモノゴト全てを知り尽くしたかのようで濁り死んでいる。そして目の下のクマ。もう塗料でも塗りたくったのかと思う真黒な隈がある。見た目十二歳程にしか見えない子どもからは、大柄の筋骨隆々な男のような声で冒険者依頼クエストが発令される。ギャップが凄まじい。変声期だけをしっかり迎えた十二歳前後の少年にしか見えない体躯なのだから。彼の名前は冒険者ギルド長。極一部の職員以外、名前は知らない。彼にあるのは職業名のみ。


 『はい!』

 命令に忠実な軍隊でもないのに一糸乱れぬ返事が冒険者達から発せられる。

 大勢集まった冒険者は各々のパーティー毎に部屋を出ていく。

 少年のように見えるからといって彼を蔑んだりするものはいない。

  部屋に残ったのはギルド長を除くと、彼の隣にいる女性職員だけだ。

 髪は原色と言っていい程の赤。胸程の長さの髪ロングを緩く内巻きと外巻きをバランスよく取り入れたおしゃれがみ。髪が胸に載る程度に発達した胸囲バストを持ち合わせた伊達眼鏡の似合う美女だ。


「ふふ、みんな緊張してたわね。」

「そうか?やる気に満ち溢れた凛々しい成年達にしか見えなかったがな。」

 

 ギルド長は本当に分かっていないかのように言う。


「それに王都から第一級冒険者様がくるとか言っちゃって。それより先にあなたギルド長が動くくせに。」

「そりゃ、俺も動くさ。でも王都からも来るのは事実だ。」

「あら、そうなの。それはそれで恐ろしいわね。」


 女性職員は本当に驚いて見せる。


下っ端構成員運び屋なんぞに上級冒険者を投入か。こんな事に時間を割いてる場合じゃねえんだがな。」

「あら、開拓村の住民保護も立派な仕事よ?」

「それで責任者ディーラーが捕まえられねぇんじゃ、いたちごっこだろう?」

「それはしょうがないわね。」


『しょうがない』の一言でばっさり切り捨てた女性職員に今度はギルド長が眉間に皺を寄せ、非難と困惑の目を向ける。


「な…。ティアはそれでいいってか?」

「私の知る限りだけど悪が栄えた試しはないけど、悪が滅んだ試しもないのよね。だからいたちごっこが悪いみたいに言われてもしょうがないかなって。」


 聡明であるが故に真理に辿り着いた彼女ティアと呼ばれた女性職員の言葉に、ギルド長は言い返すこと言葉が見つからない。一時的に組織が壊滅しても遅くとも百年もすれば同じようにチカラをつけた組織が現れる。第二、第三とな。そりゃ分かってんだけどなぁ。

 これ以上の問答は無意味と悟り、職務に戻るのであった。


 夕刻。

 商団キャラバンが都市サースを出て、二刻にじかんが経った頃。


「ま、まて!おいら達が何したってんだ?!」

「そ、そうよ!魔物や盗賊に襲われて死ぬならまだしも同じ商人に殺されるなんて…‼」

「どうしてこんなことするンダ!な、なんで冒険者まで全員そっちについてンダ⁉…もしかしてお前達が違法商人達…」

 商団を組んでいた筈の面々に裏切られ、雇った冒険者もどうやら向こうの手の者だったらしい。ティース、シャモ、ピグニェは三人とも商品を諦め、自衛用の短剣を構え身を守ろうとする。


「お前たちは運がなかった。それだけだ。」

「商品は根こそぎもらってやるよ。」

「そこの女は奴隷落ちするなら生かしてやってもいいぜぇ?」

「ヒヒヒっ!そりゃ最高だな。たっぷり可愛がってやる」

違法商人達と冒険者崩れの護衛達は悪辣な笑みを浮かべ、包囲を完成させる。


「荷物だけふんだくるだけじゃ、無理なんだな…?」

「誰が、アンタたちの慰み者になるもんですか‼」

「…クソどもガ。」

 その数、十五。五倍の人数が善良な商人達を取り囲んでいる。

 絶望の中、商人達の戦闘が始まった。

 商人が本業の為、武器は短剣や短刀だ。向こうには戦闘の達人プロがいる。多勢に無勢。集団相手に勝ち目はない。だから勝ちは諦めた。—――やることは一つ。一矢報いるのだ。

 余裕の笑みを浮かべる冒険者は前に出る。

「こねえのか?ならこっちからいくぜぇ?」

 腰に佩いていた長剣に手を掛け、抜くのと同時。

 商人の一人ティースが短剣を持って突っ込む。冒険者は容易く受け、斬り返し、身を裂く。

 分かっていたかのように商人は武器を捨て、長剣掴む。手が赤く染まる。身体からも鮮血が流れ出る。

「なっ?!」

「いまだ!ピグニェ、れぇ‼」

 ピグニェと呼ばれた商人は短剣を冒険者に首に突き刺す。

「—―――ドシャ。」

 冒険者崩れ一名と、商人二名が斬り伏せられる。

 仲間諸共、構わずに。違法商人や冒険者崩れ達に一瞬動揺が走る。冒険者崩れ共は各々が単独ソロ冒険者なのだろう。連携も何もない。その状況を死を覚悟している人間だけが上手く利用できた。一人残された女商人シャモは自分を奴隷にして飼い殺そうとしていた違法商人に短刀を突き刺す。


「このクソアマがぁ!!ぼろ雑巾になるまで使い倒してやるからな!」

何とか致命傷を避けたものの脇腹を貫かれた違法商人が、傷口にありったけのポーションをぶっかけて傷を癒しながら怒りを露わに叫ぶ。

「残念。アンタもアタシも終わり。—――さよなら。」

シャモは持っていた短刀で自身の首に深く突き刺す。大量の鮮血が噴き出て倒れ込む。

「ちっ!そいつの傷を癒せぇ!何があっでも―――ゴフっ!?」

ポーションで回復を行ったはずの男が吐血する。—―毒だ。急いで毒消し薬も服用するが効かない。単なる毒消しでは効かないような猛毒の類なのだろう。

「—―だ、だず、けろ!じょーぎゅーどぐげ、じぃ――!!」

にやにやと笑う違法商人や冒険者崩れ。助けるつもりなどないらしい。寧ろ取り分が増えて喜んでいるといった感じだ。冒険者崩れが斬り伏せた時は動揺していた奴等も敵に討ち取られた間抜けには何の感情も抱かないらしい。

目や鼻からも血が溢れ出て、呂律も回らなくなった男は瞬く間に死んだ。

傷の回復の甲斐もなく、女商人のシャモも毒が回っており、息を引き取った。女は奴隷にする気で、回復させようとする辺りシャモが自前武器に猛毒を仕込んでいたのは救いせいかいだったといえよう。



「都市街サースより南方に交易する一行に仲間割れが発生。三名の商人が討死した模様。恐らくは経歴が白かったティース、シャモ、ピグニェの三名かと。商人の中に短刀に毒を塗り込んでいた者がいたようで、違法商人一名を毒殺、冒険者崩れ一名にも死者が出てますね。」

斥候役冒険者の一報を受けた、パーティーリーダーは舌打ちをする。


「想像以上に手が早いな。こちらの包囲はいつ完成する?」

「もう半刻程、時間があればかな…。」

「ちっ!その代わり一人残らず、殲滅だ。生け捕りなどあわよくばで構わん。下衆共を討ち漏らすなよッ!!」

 森に潜んでいるのにも拘わらず殺気立った上級冒険者の圧で辺りの魔物は寄り付かない。違法商人達の手慣れたやり口や汚さに憤りを爆発させる。



 本日は快晴。

 なんて気分がいいのでしょう。

 ―――【土属性魔法】を習得しました。アナウンスが頭の中に流れる。アーシャと一緒に泥人形を作って修行遊んでいるのだ。恐らくアーシャも土魔法のみならず、風魔法も身に着けたことだろう。

 何故、アーシャも出来る事が増えているかって?僕が開き直ったからさ。  

 親にはもうバレている。ルイがマリアにホセがミーシャに。風魔法で飛んでいたり、光魔法を使っていた僕の話をさ。だから気にすることはない。好き勝手に風魔法で飛びまくり、走り回っては泥人形でおままごとに耽っている。魔法は想像。架空の人物ならまだしも目の前にいる人間を作るのだ。物凄くリアルなアーシャとシルフィアの手のひらサイズの人形を自身で作り上げる事に成功する。泥人形と一緒に子どもが妖精よ緑で統一された服を着た少年ばりにみたいに飛び回る。


「しぅ、ぶーん!きゃっきゃ!!」

アーシャは大はしゃぎ。ご満悦のようだ。


「んふふ。うちのシルもアーシャちゃんも元気ね!」

「アンタの子の影響を諸に受けて、うちのアーシャも感化されっぱなしだわ…。最初はうちの子が迷惑かけてたのかと思ったけど、なんか安心したね。」 

「うちのシルが天才なら、それについていけてるアーシャちゃんも天才じゃない!!」

「うむむ…やっぱり鷹を産んじまったのかい…はぁ。現実に起きるとどうしてやったらいいのか…困ったもんだよ。」


 マリアはただただ嬉しそうに、一方ミーシャはほとほと自分の手には余ると困惑気味だ。

 教育の如何では才能を無駄にしてしまいかねないとでも思っているのだろう。子育てに悩む母親属性が真面目に働いているのだ。

 アーシャのママミーシャよ、安心してほしい。そんなに悩まなくても僕が最大限鍛えてみせます。土魔法を覚えてから思い出したんだけど、両腕斬り落とされたんだけど、【再生】スキルがあるから気にしてなかったけど回復魔法は覚えておいたほうがいいよね。完全に失念してた。どうせなら両腕が生えてくる流れで自動取得してほしかったけど。さて、どうやって手に入れるか。


「おやすみなさい、シル。」

「おやすみ、シルフィア。」


 母と父が寝台に入った僕におやすみを告げる。

 取り敢えず寝たフリだ。取り敢えず自傷行為でもするか?血痕が残れば心配するか。心配と言えば、あの荷馬車付近に初代両腕を置いてきたんだが。話題には上がってないし、恐らく魔物に食い散らかされたかな?思考がズレてる、気にしないでいこう。外傷ダメージ負傷ダメージ疲労ダメージ――あ。

 あるじゃないか疲労ダメージが。

 魔法で補助サポートしていたものの、やはり筋肉が疲労ダメージしている。

 ただ筋肉の回復とかいまいち想像が付かない。

 想像が出来ないと回復魔法が発動しないし、発動しないと覚えられない。

 長考の末、身体の筋肉に〈癒し〉ヒールという概念言葉そのものを想像イメージして魔力を足に流してみる事にする。ズズっと魔力マインドが根こそぎ奪われていく位、燃費が悪いが、ぽわっと温かい感覚が両足を包み込んでいるようだ。

 —――【回復魔法】を習得しました。アナウンスが頭の中に流れる。

 ふむ。実験は成功したみたい。よかったよかっ――。

 僕は魔力枯渇マインドゼロによって気絶し、意識を手放すのであった。


 


「ぎゃあああああ!!」

「—――—――――」

「誰だ、おめえら?!—――ギィェ。」

「やめてくれぇ、なんだ。—―な?荷は全部譲る!頼、ブヘェッ。」


 戦闘に返り討ちに遭う者、混乱をきたし、頭部を粉砕される者、素性を暴こうと抗戦を試みた者、どの口がいうのか――ふざけた命乞いを始めた者。

 性根の腐りきった連中が思い思いの行動を取り、各個撃破されていく。


「—――終わりました。生け捕りは一名。他は首と冒険者証、商会員証ドッグタグ魔法鞄マジックボックスで回収完了しました。」

「三名の商人の遺体の回収は?」

「もちろん終えてますよ。商人ギルドへ引き渡した後、遺族の元に還ることでしょうね。」

「それでは、冒険者依頼クエスト完了報告を済ませるぞ。」

「了解。」


 これは魔力枯渇マインドゼロで気絶していた夜の話。

 上級冒険者の暗躍により、タルク村の人々は救われるのであった。

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