こんばんは、遅ればせながら読了致しました!
仄暗く陰る世界の中でたしかに存在していたリゼルとクライノート、二人の生き様を真正面から浴びるような物語でした。紹介していただいた時から覚悟していましたが、読み進めるごとに崩れ落ちていく足場というか、袋小路に追い詰められるような展開が凄まじくて、自分では決して構築できない唯一無二の絶望感を味わったような心地です……。大向こうから観測する私たちには彼らの生を評する資格なんてないと思うのですが、いずれ消えゆくとしても一際強い光を放った奔星のような二人の行く末を見届ける機会をいただけたことに感謝を申し上げます。
読了後の情緒滅茶苦茶な状態で打ち込んでいるので、まとまりのないコメントですがご容赦ください。改めて、完走お疲れ様でした。心に深く焼き付く物語をありがとうございました!
作者からの返信
読了ありがとうございます!
……そうなんです、こういうものが好きなんです。と、終わりの定められた世界で生きた二人の物語をお送りさせていただいたわけですが、楽しんでいただけたようで何よりです。
リゼルのしたことは、滅びが確定している世界では大きな意味を持たなかったかもしれません。それを無意味と断じるか、それに意味を探すのか。きっと色々な答えがあると思うんですよね。
……などと語るのはここまでにしておいて。改めて、読了ありがとうございました!楽しんでいただけて本当によかったです〜!
読了いたしました。
この救いのない終わり方は大好物です。クライノートは花となり、黄昏の剣とともに泡沫と消えた世界に残されました。しかし一方で、苦しみながら王としての勤めを果たしていたリゼルは、世界とともに塵芥に帰すことで、ようやく安寧を得たのではないかとも思うんですよね。そう考えるとこれは、ハッピーエンドなのかもしれないと思いました。
神様が残したただ二つのもの。神話や聖書的に考えるなら、そこから新しい世界が創造されるのかもしれない。ある意味でそれは希望なのかもしれませんね。
見る人によって正解は変わると思いますが、救いのないようで見方によっては救いがある、とても考えさせられる話でした。たぶん、二人は一緒になったんじゃないかな。僕は、そんな風に思います。
睡蓮さんのセンスの良さ、筆力の高さ。これらを十分に感じられる作品で勉強になりました。
読ませていただいてありがとうございます。
作者からの返信
読了、誠にありがとうございます。
大好物を提供できたということでとても嬉しいです。最初からこの終わり方は決めていたのですが、同時に受け入れてもらえるか不安でもありました。しかし、読む人それぞれに違う見方ができる終わり方にしたかったので、色々な角度から考えていただけて喜ばしいものを感じています。
ふたりが懸命に生きたことをあの世界の人々は記録できずに終わりました。世界の狭間で、語られることのなかった物語。ベタな言い方ではあるのですが、私たちこそがこの物語を記憶できる観測者なのです。ふたりの生きた証を尊いものとして残した神のような……。
リゼルのしてきたことの可否、クライノートのしてきたことの可否。これもまた、様々に解釈ができると思います。皮肉で回っている世界でもありましたから。
黄金と金剛石。どちらも永遠を意味するモチーフです。どんな形であっても永遠を共に生きてほしいと、儚い彼らの生き方に思います。
最後に、もう一度。お読みいただきありがとうございます。この物語が浜風さんの糧になったのならば、こんなに光栄なことはありません。
最後まで読ませていただきました!
しんどい展開好きには大満足の作品でした。
もう、しんどい展開しかなかったですね!
リゼルにとっても、世界にとっても。
リゼルは悩み苦しみながらも最後まで王の役目を果たし、一見すると健気で優しい人なのですが、「正しい王」という言葉が呪いとなって、そうとしか生きられなかったのではないかと思いました。
ラストは、どんな形であれリゼルとクライノートが一緒にいることができて、わずかな救いを感じました。
素敵な作品をありがとうございました。
作者からの返信
読了ありがとうございます!
しんどい展開マラソンでしたが、美味しく食していただけたようでよかったです!
正しさという呪いもテーマの一つだったので、思いを馳せていただけてとても嬉しいです。正しさとは何か、王とはどうあるべきなのか……作者としても答えは持っていないのですが、きっとそういうことは考えることに意味があるのだと思ったりします。
とにもかくにも、最後まで読んでくださって本当にありがとうございました。少しでも心に残るものがあれば、それ以上の喜びはありません。