第16話

カグラザカ家。日の国最強の家系と言われている戦闘民族と言われるほど恐れられていた。カグラザカ家は戦闘をする事を快感と感じる程戦いを好む者が多かった。レイヤもカグラザカ家の血を濃く受け継がれている事に戦闘になると極度な興奮状態に押し入れられる。


それを抑えるのにカグラザカ家は本来罪人に刻まれる入れ墨をカグラザカ家の血を封印する代わりに身体中に刻まれているのだ。個々によって興奮状態の種類が変わるがレイヤは道化の様に常に笑っているのだ。


「同時に来なよ。楽しいダンスを奏でよう」


カグラザカ家は一定数の興奮を満たすと、力が込み上がり罪人の入れ墨がそれに耐えきれなく力が抑えられなくなり一時的に封印が解けてしまう。

「へぇ〜驚いた。それがお前の本気なのね。少しは楽しめるといいな」


「この私を倒せたのなら、貴方に一生従いますと誓います」


「メイドちゃん!君から攻撃するぜ!」


2人同時にレイヤの間合いを詰める。レイヤは刀を鞘にしまい手の平から黒い炎を放った。


「魔法も使えるのですね」


メイド少女は空間から大きな盾を出して塞ぐ。


「?!」


すぐに異変に気付いたのかその盾を地面に捨てる。メイド少女の判断は正しく、盾はみるみると黒い炎で燃え尽きるのだった。


「なんて、強力や炎ですの」


「悪いがこの状態の俺が刀を使えば、下手したらお前らを殺してしまう。素手で許してくれ」


レイヤは脚に赤い雷を纏わせて、長スピードでメイド少女の間合いに入って強く蹴り飛ばす。メイド少女は咄嗟に新しい盾で塞いで距離を取る。


「一蹴りで盾が使い物にならないとは恐ろしいですね」


「余を無視するではない」


ジャンヌらどこからか出したか分からない薙刀でレイヤの背後から横に薙ぎ払う。レイヤは深くしゃがんで攻撃を避け、ジャンヌの服を掴んでそのまま背負い投げの様に投げる。


「くっ」


ジャンヌは薙刀の石突で地面を刺し、体を支えながら反発力を使って高く跳びレイヤを蹴り上げながら距離を取る。


「へぇ〜驚いた。その形は薙刀じゃねぇか?まさか、日の国の者が使う所は初めてだな」


「余は元は槍を使っていたが、前に日の国に観光しに行った時気に入っちゃった」


「あそこは独特な建物に美味しい料理に良い国でしたね」


「...お前ら何を言っている?日の国はこの100年は鎖国しているぞ」


レイヤは不思議そうな顔で2人を見る。日の国は100年前の他国との争いがきっかけで鎖国状態だった。そらをこの2人はどうやって観光などをしたのか不思議だった。


「まぁ、いいや。悪いがそろそろ帰りたい時間でね。本気の一撃を飛ばすぞ。これでも完璧や防げれたら俺の負けだ」


流石に帰りが遅いとリン達が心配をしてしまう。レイヤは2人に両手首を合わせて開いた状態の平を向ける。手の平から黒い炎お赤い雷が集まっていく。


「死なねぇ、程度には手加減すんぜ。俺のオリジナルだ。カグラザカ流無刀流『炎轟雷砲えんごうらいほう』」


レイヤは2人に向かって炎と雷を融合した魔法が直線的に放った。2人はその危険性を本能で察知してメイド少女は壁に近い盾を出し、ジャンヌは大きな氷の壁を作る。


ドッガァァァンンンン!!


「やべっ、殺しちまったか?」


手加減はしたつもりだがあまりにも威力に自分自身でさえも焦るを見せる。爆発の煙が引くと多少の怪我はあるが、どうやら無事で立っている。


「見つけました」


「ふん、この威力は申し分ない。予言のパートナはどうやらあやつの様だな」


2人から戦意を感じなくなりレイヤは気を緩んだせいか、体の罪人の入れ墨が浮かび上がり自分の力が封印してしまう。そのせいか2人のスピードに追いつかなくなりすぐに間合いを詰められてしまう。


「親愛ならマイマスター。私の主人になってくれませんか?」


「主は余のパートナー背子になってもらう。拒否権はないぞ?」


「は?」


もしかして俺また増えるの?リン達にどう説明すればいいんだよ。いや、ここはリン達の夫として


「断る!」


「嫌です。貴方以外のマスターは考えられません」


「余が主が良いと言っておる。拒否権はないと言ったろう?」





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