第9話

クロエが冒険者登録をして職業を暗殺者を選んで、共に冒険をしてから三週間が経過した。いろんな依頼を受注し達成していった。


「4人ともちょっと良いかしら?」


「「「え?」」」


ギルドで依頼ボードを眺めている時に受付嬢のルハラに呼ばれる。


「少し話がありまして、奥の部屋に来てもらいませんか?」


ルハラの案内により、奥の部屋に連れてかれた。ソファに座りルハラを待っているとお茶と菓子を持ってくれてたようだ。


「今日は私からの依頼指名をしたいの」


「依頼指名?」


どうやらルハラから依頼指名があるらしい。本来なら依頼指名はもっと高ランクで有名になってからあるモノなのだが、ルハラはレイヤ達にしか頼めない内容の様だった。


「何で俺達なのか?俺達よりランクが高いの他にいるぞ?」


レイヤ達のランクはまだ1番下のFなのだ。


「確かにランクだけ見ればですけど、実力はこの冒険者ギルドの中では最強パーティって言われていますよ」


「最強って大袈裟すぎだろ」


「言え実際はそうですよ。依頼達成率は100%、必ずその日に達成させる速さ、剣術や魔法の実力もどれを取っても素晴らしいモノばかり、そして経った1ヶ月でEランクに昇格する実力者です」


「「「「E??」」」」


レイヤ達のランクはFだ。Eに昇格したなんて初めて聞いた。


「はい、ギルド本部から連絡でレイヤさん達はEランクに昇格致しました。おめでとうございます。レイヤさん達には違法な奴隷商人を退治の依頼をして欲しいです」


「違法な奴隷商人??」


この世界には奴隷商人が存在する。奴隷には種類が存在する。犯罪を犯した犯罪奴隷、借金をした借金奴隷、2種類の奴隷が存在する。借金奴隷はある程度の人権があるが、犯罪奴隷は殆ど人権がない。そんな奴隷を売り捌くのが奴隷商人。

 その中で違法な奴隷商人は犯罪を犯していない者、借金を犯していない者ではなく、誘拐されたり詐欺にあったらした無理やり奴隷にされた者達を売り捌く者達だ。


「んで、その違法な奴隷商人はどこにいるんだ?」


「依頼を引き受けるって事ですね?」


「まぁ、引き受けるよ。ここまで聞いて引き受けないのも後味悪いしな」


 ルハラから詳しい話を聞いた。最近この街の近くの村に行方不明者が多々起きているそうだ。その仕業が盗賊だと思われていたが、どうやら他の冒険者が調べた結果、裏で奴隷商人が人を引いていた様だ。その奴隷商人は組織で動いているせいかなかなか手が出せないそうだ。


「成程、その奴隷商人とその組織を倒せば良いんだね?」


「はい、これは私個人の使命依頼です。もし危険と判断した場合ただにお逃げください。依頼失敗にはさせません」


「いや、ここまで期待されてるのなら、答えてあげなくちゃな。いいよ、その組織を潰すよ」


「ありがとうございます。そう言えば4人集まっていますがパーティとかは組まないのですか?」


「あー、そう言えばそんなのあったな」


パーティは4人から作れる。今はレイヤ、リン、カナデ、クロエと条件は揃っていた。


「そうだな。この4人でパーティを組むとするよ」


「かしこまりました。直ちに手続きを済ませます。パーティ名とかのご希望とかありますか?」


そう聞かれるとレイヤはリン達を見渡したが、すぐに案が出なかった。


「...それってないと行けないのか?」


「いえ、別に支障は出ませんが、パーティ名があった方が有名になった時覚えやすいですよ」


「あー、ならまだ決めなくていいや」


別に有名にはなりたいとは思ってないし。

そしてレイヤ達はルハラから貰った地図を頼りに違法な奴隷商人を倒しに向かったのだった。











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