第8話
「ど、どうしてこうなった」
まさか昨晩に2人の美少女に告白をされ、半端強制的にその告白を受ける事になった。今日はたまたまあの飲食店に神父さんがいた事に今日は無償で結婚の儀式を行なってくれるそうだ。
「こんにちは」
「おお、レイヤじゃないか!待っていたぞ!ほれ、準備してあるから来なさい」
白い髭を伸ばした神父が教会の前でウロウロしていた所に声をかける。後からシスターから聞いた話だが、神父はレイヤ達の結婚の儀が楽しみでしょうがなかったそうだ。
「えっと...」
「そうじゃったな。私の名前はウルトレンと言うものじゃ」
「ウルトレンさんは何故ここまでしてくれるのか?」
結婚の儀は愛の女神から恩恵を授かる儀式と言われている。そんな儀式を殆ど会った事のない相手に無償でしてくれるのかが分からなかった。
「簡単な話じゃ。レイヤ達が来てくれたおかげでこの街は明るくなった」
「別に俺達は...」
「ホッホッホ、知ってるぞ?レイヤ達はガツン所のお店を盛り上げてくれたり、あまつさえ手伝ったりしてくれてただろ?」
ガツンとはレイヤ達がいく飲食店の店主だ。
「あそこはこの街でゆういつみんなが楽しく安らかに休められる場所だ。街のみんなは感謝をしている。私はそれの恩返しをしたい」
「はぁ、別に大した事をしてないのにな」
「ホッホッホ!冒険者らしく貰えるモノは貰っておけ」
「それを言われると何も言えねぇや。分かった、ありがとさん」
「ふむ、それ手を出した前。私の後に名前を言うのだ。レイヤとリンは本当は家名があるのだろう?私は口が硬い、本当の名を明かさないとこの儀式は成功しないからな」
どうやらウルトレンにはバレていた様だった。
ウルトレンは彼女達に魔力を注ぎ込む。
「愛の女神アフロディーナよ、ここに結婚の儀を開始いたします。新婦の名をアフロディーナに教えよ」
「リン=ガイセルヴォイド」
「黒崎奏」
「クロエ=マーリンフォレス」
すると、ウルトレンの手がぴくりと動く。
「新郎よ、名乗りたまえ」
「カグラザカ・レイヤ」
「なっ...か、カグラザカ・レイヤは、リン=ガイセルヴォイド、クロサキ・カナデ、クロエ=マーリンフォレスを妻とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、死が分かつまで、愛を誓い、妻を想い、妻のみに添うことを、女神アフロディーナに誓いますか?」
「誓います」
するとレイヤ達の薬指に指輪の様な印が浮かび上がってくる。
「これがあなたたちの婚姻の紋です。これであなたたち4人は無事、夫婦として女神アフロディーナ様に認められました。4人とも結婚おめでとうございます」
「これでレイヤと夫婦の仲に」
「わわわ、この歳で結婚とは、お父様やお母様に何て説明すればいいのでしょう」
「ふふ、レイちゃん大好き」
3人の美少女は嬉しそうな表情を浮かべていた。それからウルトレンやシスター達に祝福の言葉を受け取ってから教会を後にした。1人になったウルトレンは椅子に座り独り言を発する。
「これは驚きました。最強の鬼神の末裔と言われている伝説民族ガイア人の長の家名は確かガイセルヴォイド、帝国が召喚した異世界の民の中で勇者を称号を女神から与えられた人物の名はクロサキ・アキ、魔法の王と称えられてきた英雄大賢者マーリン様の子孫は確かマーリンフォレスト。そして、日の国の最強の戦闘民族で太陽神の血統と言われているカグラザカ家...これはあの子達の将来が楽しみになって来ましたね」
ウルトレンはあの子達の将来英雄になるかも知れないと、楽しみにしていたのだった。
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