第16話 ある日森の中、熊さんに助けを求められたらどうすればいい?
いつもとは真反対にある南門から出た俺たちは草原を全力疾走で走り抜けた
「キュイ〜」
「キュルキュルキュル」
ただしこいつらとの競争に負けて
レイセンはスキルのおかげでAGIが40以上あるから負けるのもわかるがなぜAGIがほぼ変わらないナギサに一歩の歩幅が大きい俺が負けたのかこれがわからない
「キュイ」
ナギサが早かった理由は身振り手振りで教えてくれた
ナギサが言うにはAGIは瞬発力であり足の上げ下げの動作を速くできて踏み込みや踏ん張りはSTRで強くなるらしい、つまりAGIの差とSTRの差があるから負けたってことらしい
えっ、違うそれもあるけど俺の一歩の間に二歩以上進んでるって…Why?
何々一歩ごとに必要な足の上げ下げが兎の方が小さいからその分次の一歩が早い
なるほど確かにそりゃあ負けるや
「さてそろそろ森の中に入るか」
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森の中に入ってみたがレイセンは念のためフードの中に入ってもらい強化魔法に専念してもらうことにしたナギサは肉食獣蔓延る森の中のはずなのに何故かウキウキしている…やっぱりナギサは戦闘狂の毛がある気がする
そんな呑気なことを考えているとナギサがモンスターの気配を見つけ戦闘態勢をとった
(ナギサ敵の所まで案内してくれ)
(キュイッ)
静かに会話をしナギサは指示通り忍足と認識阻害を発動させたまま戦闘を走り始めた
ここでちょっとした豆知識、レイセンやナギサを持ち上げたりフードに入れた状態でも忍足は正常に発動する
(キュイ)
着いたのか足を止め器の影から一方を見つめた
ナギサが見つめている方向を同じく器の影から覗いてみると大木に付いた蜂の巣から大量の小型犬サイズの蜂とひと回り大きな蜂が一体のクマと他の蜂達とは少し模様の違うずんぐりとした蜂を攻撃していた
すると熊がこちらに気づいたのか一瞬目があい助けを求めてきた
あの熊って絶対にフォレストベアーで大勢いる蜂はフォレストビーでずんぐりしているのはもしかしてハニービーか?なぜ同じ蜂なのに攻撃されている?
「キュルゥ」
後ろから助けようと言いたげなレイセンの声が聞こえてきた
これ突っ込んでいったら数の暴力で殺されるやつだよな、ハァ〜っヨシ覚悟決めて戦うか
「まず俺が突撃するからレイセンは俺に新しく覚えた防御力強化を、ナギサお前は司令塔らしきひと回り大きい蜂を倒せ決して大群に突っ込まず孤立してるやつから倒せ、レイセン、ナギサ危なくなったら魔晶石に戻すが文句言うなよ!準備はいいか!」
「「キュ!」」
よしっ2人とも覚悟は決まっているようだ
「それじゃあ行くぞ」
俺はレイセンの防御力強化を受けてすぐ木の影から飛び出した
上半身を倒れる寸前まで倒し体のバネをフル活用して地面と水平にかけた。いわゆる瞬歩と言われる歩法だ
俺の接近に気がついたのか一部の蜂がこっちに向かって飛んでくる
勢いはそのままNPCから買った樫の長棍を持った右手を引き絞り目の前まできた蜂目掛けて繰り出す
「“スラスト”」
スキルも乗せて放つと当たった蜂の顔を貫き後ろにいた蜂の頭まで潰した
《フォレストビーを倒しました》
《フォレストビーを倒しました》
2匹倒したのも束の間次々と新しい蜂が襲いかかってくるが進行方向煮るやつ以外は無視して突き進む
「おいそこのクマ公助太刀する」
「グァ」
短いやりとりであったが熊もこちらを味方と理解したのかいきなり背中を預けてきた
漢だ、この熊生粋の漢だ、いきなり来た俺に背中を預けるだけじゃなくおそらくだがハニービーを守るように戦っている
「グァ」
熊の腕の一振りで蜂が2、3匹一気に減っていく
俺も戦っているがこうも密集されていていると長棍は降りづらい
「長棍じゃ処理が追いつかないな。こんな長棍の熟練度が上がるまで使う気はなかったが使うか」
周りの蜂が少なくなったのを確認して外套に隠してあった曲剣を引き抜いた
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このまま書いていくと長くなりそうなので2話に分けます
次の更新は水曜日の予定です
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