第12話 テイマーギルドのお姉さん有能?
レイセンとナギサが拉致られて暫くったったが未だに2匹は遠くを見つめたまま頬ずりや顔を埋められ吸われたりされている
今邪魔してきたら怨むという念がずっと感じられて未だに止められない、というよりもこの人の方が圧倒的にレベルが高いから止められない、止めたら殺られる気がする
さらに少しして受付の奥から1人の狼獣人の男性が出てきた
「支部長さっき次の人が来てくれた叫んでいきなり黙ったんでなにかありました?」
出てきた男性はこの状況を見てフリーズしてしまった
「大丈夫ですか?」
「……だ、大丈夫です。久しぶりにこの人が暴走するのを見て頭が真っ白になっただけですから。それと、あのフォーチュンラビットとボーパルラビットはあなたの従魔ですか?」
「あっはい、そうです」
「それはうちの支部長が大変ご迷惑をおかけしました。ちなみに私はこのテイマーギルドジノース支部の職員ガルーと申します。そしてそこの駄女がここの支部長のマリーナさんです」
そうガルーさんが自己紹介して受付の女性改めマリーナさんを紹介したかと思ったらどこからともなくハリセンを取り出しマリーナさんの頭めがけて振り下ろした⁉︎
“スパーーーン!!!”
「いっつ〜〜〜」
「おお〜いい音がなりますねこのハリセン、前のハリセンは威力は申し分なかったのですがいかんせん音が鈍くてたまりませんでしたからね。やはりハリセンはトレントの樹皮でできた紙製に限りますね」
マリーナさんが頭を押さえてうずくまっているのに呑気にガルーさんはハリセンの評価をし始めた…何このカオスな空間
レイセンとナギサはマリーナさんから解放されるや否や自分から俺の外套のフードに潜り込んできた
「支部長がいくらモフモフ好きでテイマーギルドの支部長だとしてもまだ初心者のテイマーさんの従魔を拉致するのは流石にダメですと何度注意すればいいんですか!」
「珍しいモンスターの研究のいっかんなんですからいいじゃない」
「その言い訳何回目ですか、それに今日は忙しい日なんですから暴走しないでください」
俺は何を見せられているんだろう。ただ一つ分かることはこれは犬も食わないことだ
「すいませんその犬も食わないような会話は一旦置いといて、テイマーギルドでは依頼の受注と発注以外に何ができるのか説明してもらってもいいですか?」
俺が2人にそう言うとガルーさんが般若の顔で
「支部長まさかとは思いますが説明を途中で放り出していたわけではありませんよね?」
「そ‥そそ、そんなわけないじゃんねぇ」
「では何故今こうして聞かれているんですか……」
また始まった、痴話喧嘩。ウサギたちも呆れたのか疲れたのか後ろから寝息が聞こえてきた、寝てしまったようだ
「もういいです、私の方から説明します。え〜とお名前を聞いても?」
「そういえばこちらの自己紹介はまだでしたね。俺はクレスといいますそしてフォーチュンラビットのレイセンとボーパルラビットのナギサです」
「クレス様ですね」
「敬語でなくてもいいですよ。慣れてないんで」
「お言葉はありがたいですがこちらも癖といいますか職業病のようなもので、それではクレスさんと呼ばせていただきます。改めましてこれからテイマーギルドの施設と機能を説明します。まず1階は総合ギルドの一階と置いてあるものは基本変わりませんが受付の隣に従魔専用の装備類を販売しています。2階には召喚室と魂の回廊と呼ばれる部屋があります。そして屋外には空間拡張を行った従魔の預ける場所があります。それと3階には付近のモンスターの生態と生息域などの情報がある情報室があります」
うん?召喚室って何だ
「テイマーが召喚?」
「そのことですかそr「それはねテイマーが言う召喚は魔力と魔硝石を使って行うモンスターの生成で魔法職などが言う召喚は精霊や天使、悪魔などのこの次元にいないものを呼び出すことを言うんだ」…私のセリフ奪わないでくださいませんか支部長」
「魔晶石ってなんです?」
私がガルーさんにそう聞くと何故かアリーナさんが
「魔晶石というのは自然界の魔力を多く含んだ岩石や宝石をさらに加工したものでこれを使えば自分の魔力を馴染ませた魔晶石に自分の従魔を送還したり魔晶石から召喚したりできる優れものさ」
「そんな優れものが何で召喚に必要なんですか?」
「それはねモンスターは基本的に体が魔力でできていたり元の体が魔力に馴染んでモンスターになった存在がほとんどだから魔力によって
「なるほどそれで魔晶石の原石ってどこで取れます?」
「まだ渡してなかったけど登録してくれた人には2つまでプレゼントしているわ♪あと従魔術が熟練度10になると魔晶石への送還と魔晶石からの召喚ができる
結局質問は全部アリーナさんが答えてくれたが色々と面白そうなことが聞けてこの後のとりあえずの目標もできた
「それじゃぁ北の森に行ってみます」
そう言って俺は依頼も受けずに北門へ向かって行ってしまった
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