第4話 ゲームスタート前にキャラメイク③

『クラススキルを6個以内、その他のパッシブスキルとアクティブスキルをスキルの合計が12になるまでお選びください。ちなみにクラススキルはそのクラスについていると熟練度が上がりやすく転職時に転職先のクラススキルと交換できます。』


 最後は、スキル選択かこれも変なのを選べないがある程度決めているから大丈夫だろう。

 まずテイマーのクラススキルは5個、調教術テイム、鞭術、指示、従魔強化、従魔回復。錬金術士のクラススキルは6個、錬金術、商売術、鑑定、薬草知識、魔法知識。この中から6個までか、もう決めているのに悩んでしまう。


「レイサさん、クラススキルは、調教術テイム、指示、錬金術、鑑定、薬草知識の5個、他のスキルは、棍術、体術、光魔法、闇魔法、支援魔法、料理、忍足の7個でお願い。」


『その12個でよろしいですか?』


「はい、これでお願いします。」


『選ばなかった残りのクラススキルもレベルアップ時にもらえるポイントで習得できます。訓練などで熟練度が貯まれば新たなスキルを習得することがありますので頑張ってくださいね。

 それでは、最後に先頭のチュートリアルを受けてもらいたいのですがチュートリアルは明日開始当日の0時からできます。それでは開始時刻の明日12時までごゆっくりお待ちください。』


 そうレイサさんはいうが俺の今日の予定も特にはないので話しかけてみるか。


「これからいくつか質問するから答えられないことなら答えなくてもいいけどレイサさんってキャラクターメイキングのサポートしてくれてるけど、ゲーム本編には関わってくるの?」


『どうでしょう、これからのイベントなどで出ることはあるかもしれませんが基本的に運営側のAIなのでこのままゲーム中に出てくることはないと思います。』


 流石にそうだよなー運営側のAIがNPCとして普通出られないよなぁ。


『いきなりこのような質問を始めましたがどうかしましたか?』


「いや、ただ単にこの後リアルでの予定もないからレイサさんと質問ついでにお話ししようと思ってたんだけど…」


 思っていたことを正直に話すとレイサさんは少し俯いて恥ずかしがっていた。それにしても最近のAIは基礎的な感情モジュールと判断力を持っていて人間と遜色ないぐらい自然だ。…あれ、


「もしかしてレイサさんって女性?」


『⁉︎ 今まで男だと思ってたんですか!ひどいです、気づいたとしてもそれを聞くのもひどいです!女心をわかってない!』


 びっくりした!今まで俯いていたと思ってたのにいきなりガバって顔を上げて可愛らしく抗議するもんだからニヤニヤした口が元に戻らん。


『あ〜!ニヤニヤするのやめてくださいそんな王子様のキャラだったのに家では可愛らしいもの大好きだったヒロインを初めて見た時のような顔!』


 やけに具体的な例えだが事実そう思っているから何も言えないので俺は顔を逸らす、必死に笑いを堪える。


『もぅ、笑わないでください!さっきまでのセリフは全て台本なんですから私の素はこっちなんです!あっツンデレ犬を見るような目で見ないでください!』


 相変わらず具体的で的確な例えを言うが耳までを真っ赤にして燕尾服?を着ているとは思えない乙女な反応にほっこりしてしまう。


「まぁまぁ、そんなカッカしなさんな。」


『誰の!せいで!怒ってると!思ってるんですか!』


「そりゃぁ俺のせいで怒ってると思ってるよ」


『うぅ〜〜〜〜〜〜〜(;ω;)』


 そろそろからかうのもやめてやるか、


「ごめんごめん、あまりにもリアクションが可愛いからからかいたくなってね。しょうがないでしょ?」


『(か…可愛い…)⁉︎しょうがなくないですよ!』


 プンプンといかにも怒ってますよみたいな雰囲気を出すレイサさん。なんか犬猫を遊んであげてる気分になってきた。まぁこれ以上やったら流石に可哀想か。


「それじゃぁ質問に戻りまして…」


『もう、今度はなんですか?』


—————————————————————————————————————————


 …よし聞きたいことは聞けたし明日はチュートリアル受けたらまた話そう。


「レイサさん今日はありがとうございました。また明日よろしくお願いします。」


 NIY-013 side


 ………………はぁ〜、面白かったけれど騒がしい方でしたね、それにしても中衛職のテイマーで棍術に体術、3個の魔法とは、また面白い組み合わせですね。

 また明日チュートリアルを受けにくると思うと嬉しい一方少しからかわれるので億劫になりますね。

 さて、マザーに気になったプレイヤーがいた場合報告するよう言われているので報告しに行きますか。他の私達はどんなプレイヤーを気に入ったのでしょうか?


 ————————————————————————————————————————

 作者より

 初めてのコメディー会でした。レイサさん可愛いなと思ってくれたらありがたいです。

 次回でキャラメイク編は終わりです。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る