第3話

ボクは、毎晩、芸術家の女の子のような霊と接しているうちに、だんだん、芸術を好きになってきた。

もともと、ちっちゃい頃から、絵とか音楽とか好きだったけど。

だから、部屋にいる霊とも通じるところ、あるのかもなあ~って思う。


昔、ボクは、その女の子の弟子だったのかもなあ~って、本当に思ったりする。


この家の場所は、京都府にめっちゃ近い大阪で、近くには古墳もたくさんあったりするから、部屋に何かしら霊もいても、おかしくない土地柄だ。

ボクの部屋にいる霊も、女流作家とか、女流画家とか、芸術家の女の子のような雰囲気を感じる。

いつの時代なのかは、わからないけど、お師匠さんと愛弟子の関係だったのかもなあ~って。


部屋に最初に入った瞬間に、ちっちゃなお人形さんの存在をいくつか感じたんだけど、そのお人形さんたちは、霊の女の子の可愛いがってたお人形さんなのかもしれない。

実際には、部屋には、お人形さんはなかったのに、なんとなく、お人形さんの姿を感じたから。

それか、前に、この部屋に住んでた誰かの持ってた、お人形さんたちなのかなあ~。


部屋にいると、ボクは、めっちゃ絵を描きたくなってくる。

勉強していても、ノートに可愛い女の子の絵をつい描いてしまう。

その女の子は、部屋にいる霊の女の子なのかも。

それから、ボクは、ノートに、その女の子とボクとで、えっちしてる絵を描いてしまう。

昔、2人で、えっちしてた時のことを、ボクは絵に描いているのだろうか?

勉強してても、もう、めっちゃ描きたくて描きたくてしょうがなくなってくる。

霊の女の子に、そういう気持ちにさせられているのだろうか?


なんか、勝手に絵を描きはじめているから、霊の女の子に描かされてるのかも。

霊の女の子も、ボクの描く絵を嬉しそうに見てくれている雰囲気、めっちゃ感じる。

毎晩、ボクを優しく愛撫してキスしてくれてるのを感じるけど、ボクは、それを絵に描いているのかもしれない。


ただ、芸術に対しては、めっちゃ厳しさを感じているから、お師匠さんのように思える。

ボクも、だんだん、芸術に対して広く大きな意識を持つようになっていった。

そうすると、霊の女の子も、めっちゃ嬉しそうなのだ。本当に。

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