第30話 母に手紙

「ミヤちゃん、ちーす…」


「ども…っす」


「お、元気っ娘ぉ、いらっはーい。今日は暑いね~、あ~どっこいしょぉ」


やべぇやべぇ…暑すぎてだらけすぎてた…。

扇風機涼しいね~ん。しゃあないね~ん。


「…お母さん、流石にその格好は止めて欲しい…」


「あ、めんごぉ。瑞穂ちゃんお帰り」


「ただいま…」


せやね~流石に七分袖のシャツ一枚はあかんな。これでも羽織っとこ。


「ミヤちゃん相変わらずだね~。無防備すぎ~」


「そうかぇ?ここに野郎は来んぞい」


「…郵便とか来たらどうするの?」


「ん?そりゃあ…何か羽織るよ?これみたいに…」


「…」


あっれ?何でそんなに赤らんでますん?

別に素肌を晒してるわけではありませんぞ?

上にトレーナー着てるだけで何でこんなに目線集めちゃうんですか?

下もジーパン履いてるで?


「あ~、ミヤちゃん。いい加減自分の身体がエロ過ぎるって気付いてね?」


「へ?どこが?私より瑞穂ちゃんの方がエロかろう?その目でしかと見YO!!」


私の両手指先に集中するのじゃ!!瑞穂ちゃんボデー見てろよ見てろよぉ?

中学生の夏服+発展中のエロボデー+程よく汗かいた状態ぞ?


「次!!シホちゃん!!」


我が指先の行く末はその腰!!くびれがやばぁい!!

中学生の夏服+未発展中のボデー+汗を吸って張り付いた状態ぞ?


「最後!!ユリちゃん!!」


汝、この人差し指を見てこう思うだろう。エロい…と。

中学生の夏服+発展中のボデー+程よく汗かいたそのフぅトぉモぉモぉ!!


「ふぅ…これで分かったろう。君たちの方がエロい…と」


決まったぜ(確信)


「いや、ミヤちゃんには負けるから」


「お母さん、何言ってんの?」


「…っす」


んん?あれぇ…反応薄いな~?おっかしぃぞぉ?


「ミヤちゃん、写真撮っていい?顔隠すから」


「え?うん、まぁ…別にいいでゲスが?」


パシャッと一枚。ポージングが不可だった為もう一枚。

マスキュラーポーズ…駄目だった。


「ん~比較対象に…しーちゃん撮るよぉ?」


「嫌に決まってるだろ!」


「え~?じゃあ、みっちゃん」


「嫌。貸して、言い出しっぺのユリを撮ってあげるから」


「え~?顔はNG♪」


「はいはい。撮るわよ?」


私と同じポーズでパシャリ。ほほん、ええやん。

後でうちのスマホに送っといて~。だめ?そんなぁ…。


「で、こうして~ほいっちょ」


「ユリちゃんさん様、何してるの?」


「ミヤちゃんやい、よくぞ聞いてくれたの~。プリンに写真載せて集計出すのじゃ」


「ほ~ん?なんの?」


「まぁまぁ~それよりミヤちゃん。お腹空いたな~♪」


「へっ…任せなぁ!!パンケーキで良い?」


「「「賛成!!」」」


よぅし…火を放てぇ!!コンロにエチチチチッンボォ!!

フライパン温めてぇ~♪こういう具合に温めてぇ~♪よいしょお⤴


「ハチミツもシロップもバターもあるゾ~♪」


「「「わ~い」」」


もうすぐ夏休みも間近。またもやテスト勉強じゃてぇ…学生は大変じゃのぅ。

今度は期末テストで色んな教科があるからしんどそうやね…。

私は見~て~る~だ~け~。そぅら、エアコンつけっゾ!!ピッ。

扇風機もあるでよ~涼め~。ちゃんと汗拭いたぁ?


「あ"~」


「美味し~」


「うめぇっす」


パンケーキは好評じゃのう♪よかよか。

私も1枚パックンチョ。ああっ~うめえなぁ!!シロップ万歳!!


「ところで~さっきのはなんやったんかいのぉ~(低音)」


「ぷふっ、不意打ち止めれ」


「お母さん、正座」


「はい!!」(従順)


最近なんか瑞穂ちゃんこわひ…。人前ではっちゃけたらあかんみたいです。

えぇ~、ユリちゃんは良かろ?シホちゃんもええやん。

指先いじいじ都ちゃん……ダメ?だめぽ…。


「お、簡易集計来たよ」


「どう?」


「あ~だろうなぁ…」


三人娘がきゃいきゃいと話しちゃってさ。おっちゃんは哀しいゾぉ?


「…俺も仲間に入れてくれよ~(泣き顔)」


「あ、ごめんごめん。ほら、ミヤちゃんの方がダントツだよ?」


「あぁん?だらしねぇな?」


ユリちゃんはだけ過ぎ。よしよ~し、汗拭いちゃろか?風邪引くでぇ?

ん~?ユリちゃん12票で私が88票。100人〆。あ、削除しちゃった。


「ほ~ん。こ奴ら目ぇ腐ってんちゃう?」


「なんでそういう反応になるかな~?」


「お母さん、自己評価低いから」


「瑞穂ちゃんの方が可愛いもん。ユリちゃんもシホちゃんも可愛いもん」


なぁ…中学生を好きになるなよぉ?定義上ロリコンだぜ?

かつてのわたゲフンゲフン…ん"ん"。


「世間一般ではそうでも無いってことは知っておいてね?」


「良ぐ分がんねぇが、おかのした」


「「「?」」」


ピンポーン。

おっとぉ?誰が来たんじゃ?どっこいまさかずぅ~。


「はぁーい。どちらさまですか?」


「郵便で……す。ここ、こちらにサインいただけますぅ?」


「あ、どうもどうも。藤っと、ご苦労様です」


「あ、はい!!」


ガッチャンコ。

書留?誰ぞ…捨てて良いかのぅ…ああ逃れられない!(カルマ)

なぁんで実家から送られてくるんですかねぇ?住所完全に特定されてるやん…。

はぁ……オデノココドハボドボドダァ!!

手紙だけやなぁ…どうせ碌なこと書いてないだろうけど…ま"っつ"ん"ゴラァ!!


『拝啓、都、元気か?こちらは無理なく過ごしている。長女、綾子も三女、舞も元気に家で暮らしている。皆お前を心配している。私は勘当などと言ったが、口先での事だ。例え書面に残そうとも法的効果など無い。先日、池上グループの池上隼人さんが尋ねてきた。都、お前を捜しての事だ。どうにもお前と関わりがあったそうだな?そういう事は先に言っておきなさい。捜索願を出してまでお前の居場所を捜したんだ。恩に着なさい。もし、仇で返すつもりがあるならば、今まで育ててやった恩を返すんだな。池上さんの都合もあるのだ、意固地にならんと家に連絡を入れ帰って来い。  父より』


「帰って来いねぇ~嫌に決まっとるやろ…ボケェ(小声)」


碌な事書いてないわ~。こちらの気遣い社交辞令。

あちらさんの都合もあるさかい?こっちの都合は無視か?

私達も心配だから?勘当して今まで無視しとったろ?

向こうは大手の企業さんやから?下心見え見えやん。


「は~あほくさ。瑞穂ちゃ~ん、癒さしてぇ?」


「え?ちょちょっ…!!」


「おっほぉ♪か・わ・い・い~。ユリちゃぁん(低音)写真撮ってぇ?」


「お、いいよ。二人とも笑って笑って~?」


にちゃあ♡


「ミヤちゃん、変顔禁止」


しゅん。


「チーズ♪」


お顔真っ赤にした瑞穂ちゃんと…めっちゃ落ち込んでる自分の顔と…。

ユリちゃん…クォレハ違うだろぉ?

…ま、こういう写真もええな。

ユリちゃん、現像ヨロ!

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