第28話 母の取調べ
フラッシュ!!
スマホって便利やのぉ~、眩しい眩しぃ照明代わりになるんやもんなぁ。
「ん"ん"でぇ?どういう事やねん?」
おら、まっつん照らしたるわぁ!!どうやぁ?眩しいやろぉ!?
家に呼んで椅子に座らせたは良いけど、一向に話そうとせんのぉ…まっつんよぉ?
オンドゥルルラギッタンディスカァ!?あぁん!?
「あ~うん、まぁ…下についている…ある警部補が勝手に対応しちゃったのよ…」
目ぇ合わせぇ、目ェをぉよぉ…。
「それだけやあらへんやろぉ?ほれ、ゲロ吐き?なぁ?ここにプリン有るやろ?今、吐いたら食べれるんやで?」
今日のおやつ用に作ったプリンやねん。
甘さ控えめやけど、カラメルは結構甘めにしました。
「あ~それは凄く魅力的なんだけどね?うん。ごめんね?」
「ごめん!?ごめんで済んだら警察要らんねんでぇ?子供の常識やど!?流れた理由は知ってるんやルォ?おぉん?」
オルァン。巻き舌苦手やわ~。
「あ~すいません。私の責任です…はい。すいません」
「おし、謝ったんなら許したろ。これ結構自信作だかんね、美味ぇぞ~これ~」
「頂きます。あ、美味しい…」
「さっきから何してんの?お母さん…」
一連の流れをそこでずっと見てたの?座って待ってたらよかったんに…。
「瑞穂ちゃんお帰り~。ただの取調べごっこやで」
「実物の警察捕まえてよく言えるわね…。こんな事するの都くらいよ?」
「え?じゃあ、この人がまっつん?」
「せやで。瑞穂ちゃんが3歳か~4歳の頃に一回会ってるけど、覚えてる?」
「ううん。じゃあ、初めまして…ですかね。娘の瑞穂と言います。母がお世話…になってるみたいで…」
今は私がお世話中やで?ほれ、温かい茶ぁ。
ん?もう一個欲しそうに見とるの。ほれ、追加じゃ。食え。
「あ、いえいえ。都とは腐れ縁で警察官の
「店で売っとるよ。瑞穂ちゃんも食べる?」
「うん、食べる。美味し~」
瑞穂ちゃんの笑顔…プライスレス。ええのぅ、ほっこりするわぁ。
ああ~、たまらねぇぜ…。
「さて、まっつん。瑞穂ちゃんもおるし、容疑を認めたし。どうしてくれるんやぁ?」
「うっ…」
「詫びぃ…せなあきまへんのぉ?」
「詫び?」
「せやで。瑞穂ちゃん、この前の豊胸おばさん来たやろ?それが来た原因、このまっつんにゃ♪」
「ぷふっ…」
元凶の頭撫でたるわぁ~ナデナデぇ…。お?お?何か言うてみ?
「瑞穂ちゃん、ごめんなさいね…。それに…今月はちょっと余裕無いのよ…」
瑞穂ちゃんには普通に謝りよった…私には中々謝らんかったくせに…。
まっつんの癖に…。プェ!!高い物強請ったろ。
「あ、その…なんて言って良いのか…。お母さん、そろそろやめてあげなってば…」
「…瑞穂ちゃんの慈悲やぞ?」
「…分かったわ。出来る事には全力は尽くすつもりよ」
「はぁん!!あたりきしゃりきのこんこんちきよぉ!!YO!!」
「…最近…都のテンションに付いていけないわ。歳かしら…」
「いえ、私もお母さんに偶に付いていけてないんで…こうなる前に止める様にはしてるんですけど…。こうなってからで止めるのは辛いんです」
「あら、そうなの?何だか…瑞穂ちゃんは良いお嫁さんになりそうね」
夜目…ネズミ?ちがう…。嫁…お嫁さん?瑞穂ちゃんが嫁?
やらんぞ…絶対に嫁にやらんぞ?私の…わ・た・し・の瑞穂ちゃんやぞ?
「嫁にはやらんぞぉ!!ぷじゃけるな!!」
まっつんそこに直れぃ!!
「お母さん、大好き♡」
「はぁい♡瑞穂ちゃん、私も大好き♡(条件反射)」
エレファントうれぴー!!あら、なでなでもしてくれるの?
今日は何て良い日なの!!ふひひ♪
「あ~、うん。本当にごめんね」
へっ、許してやんよ。今は超良い気分だからの♪
ほっほっほ、あ、もうちょっと撫でて撫でて?え、だめ?そんな~…。
「お母さんもプリン食べよ?」
「食べるぅ」
作り過ぎたんでな、いっぱい食べろぉ。
まっつんお代わりいる?食え!!
「まぁ、食べながらで話すわね。警察もあれなのよ…汚職では無いにしろ、便宜は図ったりする事があるの。今回は便宜の方よ」
「まどろっこしいのは抜いてたも」
「…都の両親が捜索願出したでしょ?あれって、元を辿れば…」
何や言い辛そうにしてるのぉ…。なんやぁ?言うてみ?言い難い?言え!!
「瑞穂ちゃんのお父さんに当たる人が元凶なの。超大手グループ社長の息子で…、都を探していたの。私らの上層部とも仲が良くてね。その人がつい最近、都の実家を探し当てたのよ…」
「え~…その人がお母さんを捜してるついでに実家に行き当たった。実家は実家で急いでお母さんを探そうとしたって事?」
「そういう事よ、瑞穂ちゃん。ここまで来たのは私が知っていたから…その情報を流したのは私の部下。部下から情報を受け取ったのは親族である都の実家って事」
やってくれたのぉ…まっつんの部下よぉ…。
折角の平穏ぶち壊してくれくされやがってぇ…ムッコロス!!
「まぁ、その実家からやって来たんが整形豊胸おばさんって事やね」
「ぷっ!お母さん、止めてよ…。せっかく忘れようとしてたのに…」
「余計な情報インプットぉ♪あなたのハートにアウトプット♡」
…手でハート作ってポージング付きでやってみたけど…何してるんだろう?
見てみ?この白けた空気、一気に冷めたわ…。
はぁ~…まっつんよぉ、どうにかしろよ(無責任)
「…うん」
瑞穂ちゃん…その無表情は止めて?
傷付いた心にさ、思いっきりハンマーでどつかれてる気分になるから…。
この手で作ったハートマークみたいになってくれへん?
「…」
まっつん、やっぱそのまま何も言わんでいいで。
「すぅ~、俺も仲間に入れてくれよ~(ゲス顔)」
そのちめたいちめたい空気によぉ…。
「まぁ、そういう事でね。私が責任を持ちたいのだけど、今からはどうにも対処できないと思ってる。だから、何かあったらここに連絡を頂戴ね。最優先で駆けつけるから」
「あ、有難う御座います、まっつん」
「まっつん呼びは勘弁して欲しいわ…松井さんか優子さんにしてくれないかしら?」
「分かりました。では松井さんとお呼びします」
「ええ、お願いね。そうだ、お詫びもしないとね。何か欲しい物とかある?」
「特には無いですね。こういう性分なので、お母さんを困らせてばかりで…」
「都はいくらでも困らしても良いわよ。独りでに何かしら対応するから」
「そうなんですよ。何故かお母さんの贈り物は全部後から欲しくなっちゃうんですよね。不思議です」
「ふふ、それはいつも瑞穂ちゃんの事を想っているからよ」
「そ、そうですかね?嬉しいです…」
「あのさぁ~、俺も仲間に入れてくれよ…(泣き顔)」
楽しそうに会話するなぁ~私も入れろ~!!ハブらないでぇ…YO…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます