第35話 ミー様毒を召される
お
墓や仏壇などに供える植物で
元々は
強い香りと毒で
獣除けの為に用いられた
(宗派による)
桶星家では
仏壇に樒を供えていたのだが
父マツオさんは
買ってきた樒を
バケツに入れていた
なんでかは知らない
ミー様
喉がお渇きだったのか
ベランダ置かれた
樒を入れていたバケツに
顔を突っ込み
満足そうに
水を召し上がった
すなわち
毒の入った水を飲みやがった!
樒の毒性
嘔吐・下痢・眩暈・痙攣
呼吸困難・血圧上昇
葉に毒があり
特に実は危険です!
毒なんて物は
即効性は無い
青酸カリだって
含んで即死ぬ訳じゃない
樒の毒性は
中間位に位置する
まあまあ結構危険
それを浸した水・・・
人間ならたいした事無くても
ミー様は小さい
猫だから
体が小さいんじゃ~
毒水を召し上がったミー様
そのままいつもの通りに
ベランダから
隣家の屋根目がけてJump!
だが体の小さなミー様
毒の回りが早いんじゃ~!
既に痙攣を起こしたのか
眩暈を起こしたのか
隣家の屋根に飛び移る力が出ず
隣家の屋根に届かない~
桶星
慌てて手を伸ばしたが
間に合わず
ミー様は
隣家と桶星家の間に落下
上から覗くと
ミー様は
ジッとかがんでいる
その姿に
桶星は思わず爆笑してしまった
猫のくせに~
Jump失敗してる~
可笑しい~
笑える~
笑笑笑笑笑笑~
だがミー様が
いつまでも動かないので
心配になる桶星
階段を降りて
ミー様の元へ駆けつけ
「ミー大丈夫⁈」
と心配して声を掛けたのに
優しく声を掛けたのに
ミー様は
笑いものにされた事に
たいそうご立腹で
キッと鋭く桶星を睨み付け
「私は落ちてない!」
と言わんばかりに立ち上がり
すくっと背を向け
(実際には尻です
猫だから立ち上がっても
四本足だから
見せるのは背中じゃなくて
尻です)
何事もなかったが如く
どこかへ立ち去ったミー様
その日ミー様は
深夜までお戻りになられませんでした
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