第25話街金に追い込み掛けられる

街金とは

街中にある

貸金業のこと

銀行ではありません


街金にも

ランクがある

種類がある


銀行が経営母体の物から

反社が経営母体の物まで


法で定められた利息の街金

利息が法定外に高い街金


法定外の金融業者を

闇金と呼ぶ~


桶星家が会社を2つ経営していた

昭和のバブルが弾け

年々窮地に陥る


銀行の貸し剝がし

景気が良い時に

(バブル期)

こちらには必要も無いのに

「金を借りろ借りてくれ

お願いだから借りて下さい」

と借金させといて

バブルが弾けた途端に

「金返せ今返せ直ぐ返せ

 全部返せ」

のたま

有無を言わせず

預けてある

会社や社長の預貯金口座から

金を抜き取りやがる


これ事実でした

平成の初期の出来事

これで、

近所の方(社長さん)

会社が立ちいかなくなり

自ら命を断たれました


桶星会社も

急をしのぐため

街金に手を出した

って事を私は知らなかった


息子を産み

3年の間育児休暇

仕事に復帰して

驚いた事実


これは不味い

と経理担当の母

ナホコさんに

「どこに・いくら借りた」

と訪ねたならば

「分からない」

と即答された


街金なんて

掃いてて捨てるほど有る

私が育児休暇の間に

自転車操業化してしまい

返す為に借りる

返す為に借りる

返す為に借りる

を繰り返し

どこから・いくら借りてるか

が把握出来ない

ザッ・末期症状


街金=利息が高い

闇金=利息が鬼高い


闇金は下請け闇金を

持っていて

自社で貸した金の返済が出来ないと

親切に下請け闇金を紹介してくれる

下請け闇金更に利息高し

それを繰り返すと

ドツボにめられる


鬼だ

鬼に取り囲まれた

桶星家の会社は

鬼に囲まれてしまった


街金も

担保が無ければ

金を貸さない


担保

それは手形

取引先から受け取った

手形を街金に預ける


ところが・・・

手形を発行した

取引先が

不渡りを出した


手形とは

何月何日に自社の

銀行口座から支払います

というもので

その日に

口座に入金しないと

不渡りになる


不渡り=倒産ではない

一度目の不渡りはセーフ

二度目の不渡りで

手形はただの紙屑となる


これは・・・

やばい!

街金に担保として

預けた手形が

価値のない紙屑になる恐れが


でも桶星は

そんなに慌てなかった

まだ一度目だし

大丈夫でしょ

のほほんのほほん


街金の情報網は

舐めたらいかん


不渡り出し取引先の

手形を担保に預けていた

街金が

その日のうちに

やって来た

一人じゃない

三人連れで

やって来た


「不渡り出した会社の手形で

 金は貸せない

 今直ぐ全額返金しろ」

はあ⁉

そんな金、有る分けが無い


「無い」

と答えると

手形と併せて

自社の小切手も

担保として預けていたのだが

「ならこの小切手を

 これから銀行へ持って行く」


小切手は手形と違い

何時も銀行で現金化できる

だが、こちらの口座に金が無ければ

小切手が不渡りになり

会社の信用が無くなり

他の街金が取り立てに

押し寄せるのは明らか


またまたぁ悪いご冗談を

ホントにやる分け無いよね

だって小切手銀行へ出しても

換金できないんだから

そちらが損するだけじゃないですかぁ


街金が

「手形に保証人を付けろ」

う~ん

急に言われても・・・

だが仕方ない

今回限りと

義弟に連絡して

保証人を頼んだ

(これが出来たのは

 義弟が大手のサラリーマン

 だったから)


街金の兄ちゃん達は

保証人の確認をして

帰って行った


丸く収まり

やれやれと安堵し

窓の外を見たら・・・


街金の兄ちゃん達は

三人じゃ無かった

車二台で

来ていた

七人連れで・・・


換金できないのを

重々知りながら

小切手を持参し

銀行へ行く手筈てはずだったのだ


要するに

会社を潰しに掛かったのだ


その事実に気づいた時

流石に血の気が引いた


これが世に言う

街金の追い込みかぁー!


まじヤバイ経験でしたわ(笑)














  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る