第5話 ごきぶりホイホイVSミー

数々のペットを飼ってきましたが

何故か、短命だったり・・・

行方知れずになったり・・・。


ミーは、我が家で一番、長生きだった

雌の黒トラ猫さん。

享年16。

人間だったら、セーラー服を着たJKですわ。


ある日、台所で

ミーが

「ウーッー!ウーッー!」

と唸っているではないか!


また侵入者(猫)か⁉

(窓を開けていると、

見ず知らずの猫さんが

断りなしに侵入してくるのです)


台所へ行くと

ミーは、一人で唸っている

他の猫の気配は無い・・・。

いったい何が起きているの⁉


ミーは

唸りながら

左手を振っている・・・。


その左手には

ゴキブリホイホイが・・・。

痛みに堪えながら

必死にゴキホイを取ろうと

左手を振っている。


可哀想に

歩いていたら

ゴキホイに手を入れてしまい

粘着シートが貼り付き

取れなくり唸っていたのだ。


桶星は慌てて

ミーの手から

ゴキホイを取ろうとするのだが、

粘着力が強く

なかなか剝がせない

剝がそうとすると

「イニャー!」と痛がるミー


猫の手の平には

毛が生えているので

痛いのです。

人間で例えると

あれね、

濃いすね毛にガムテープ張り付けて

剝がす感じですね。


少しづつ

ゆっくりと

慎重に

ゴキホイを剝がしていく。


なんとか取れたけど

ゴキホイには

ミーの手毛が・・・。


「可哀想に、痛かったね」

と慰める桶星。


そして数日後・・・。


ミー

再びゴキホイに捕まる!


なんでぇ⁉

また踏んだの?

「ウーッー!ウーッー!」

と痛いのか、唸っている。


面倒くさい。

と思いながらも

慎重に、優しく

ゴキホイから

ミーを救出する桶星。


なんで、こうも度々

ゴキホイに捕まる?

猫は犬よりも器用なのに

不思議だっ?


前回も今回も

ミーが捕らえられたゴキホイは

仕掛けたばかりの

出来立てほやほやゴキホイ


なぞの解明の為

ゴキホイチェック!


ゴキホイは粘着シートの上に

ゴーキーをおびき寄せる

餌を置くのだが・・・。


いい匂いがする!

鰹節みたいな

いい匂いがする。


まさかぁ・・・。

いやぁー・・・。

そんなぁ・・・。

ゴーキーの餌に・・・。

ミーちゃんが魅せられて・・・。

自ら手を入れたぁ⁉

いや、いくら何でも

そりゃ無いでしょ!

ねぇ。無いよねぇ。

と頭の中に浮かんだ仮説を

否定する桶星。


だが!

さらに数日後

ミー!

又してもゴキホイに捕獲される!


あぁー。

私の推理は正しかった。

ミーは

ゴーキーの餌に魅せられたのだ。

だって、

ゴキホイは、

絶対にミーが通らない場所に設置したのだから。


ゴキホイに手を捕られながら

「ウーッー!ウーッー!」と

唸り声を上げるミー・・・。


もうダメだっ!

その姿を見たら

我慢できない!

できるはずがない!


過去二回に及ぶ

ゴキホイ捕獲は

ミー自らが

捕獲されていたのだ!


桶星は爆笑した!

腹抱えて、床に崩れ落ちながら

バックショーウ!


爆笑しながらミーに向かい、

「何やってるの⁉信じられない!」

そして、更なる爆笑。


「ゴーキーの餌を狙うなんて、バッカじゃないの!」

もう爆笑が止まらない!


しかし、桶星は失敗した。

それまでは、大人しくシュンとしていたミーが

「バッカじゃない」

の一言で態度を豹変させた。


ゴキホイをぶら下げながら

桶星を睨んでいる・・・。


犬猫家畜は、

人間と暮らしていると

言葉を覚える。


ミーは「バカ」と言う言葉の意味を充分に理解し

尚且つ、

「バカ」と言われることは

屈辱を受けている

と解釈しているので、

うかつに口にすると反撃

(嚙みつかれる。マジです!)

してくる。


桶星は焦った

「ヤバい・・・嚙まれる。復讐される!」

恐怖で笑いの止まる桶星。


黙って

ミーが手からぶら下げるゴキホイを

剝がし取る桶星


でも、

丁寧に優しくなんて出来やせんぜっ。


一気に剝がし取る桶星

痛くて「ギィニャーー!!」と声を上げるミー

(ごめん。痛かったよね。反省してます)


それ以降

ミーがゴキホイに捕獲される事は無かった。


    ゴキホイVS.ミー

    勝者はゴキホイ!


































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