第19話 「科学の力」だ――Power Automateの続き
◆2022.11.02朝時点のレポート:
https://kakuyomu.jp/users/hyper_space_lab/news/16817330649103733415
◆◆◆
まだ触り始めたばかりだが、MS Power Automate Desktopはなかなかに使い道がありそうな感じだ。
まさに「どこでもマクロ」~~。
キーボードおよびマウスの操作を記憶し、呼び出すことができる。すなわち手動操作を自動化できる。いいね。👍
でも癖がある。
・タイミングにシビア。
・ちょっとでもマウスポインタの位置がずれたら動かない。
言うことを聞く良い子なんだけど、ちょっと融通が利かないところがある? そんな感じ。
なので完全自動運転をさせるのは心配だ。ボタン一つで動いてくれるが、「正しく動いたかどうか、人間が見ていてやる」という使い方が無難だと思う。
「何だよ? 見てなきゃならないんじゃ、時間節約にならないじゃん」
そう思う人もいるかもしれないが、そうでもない。簡単な作業でも勝手にやってくれるのはとても助かる。ストレスが減る。
作業時間も、人間がやるよりはずっと早い。「次はこうやって、こっちだっけか?」などと悩む時間が無いからね。むしろ早すぎて問題がある。
・画面が切り替わる前に、次の操作を始めてしまう。
・スクロール中に移動先の位置でボタンを押してしまう。
そんなことが起こって、途中停止してしまうことがしばしばある。
そこで役立つのが「wait処理」の挿入だ。1秒か2秒、動作に「間」を設けるとうまくいくことが多い。「呼吸する間」って大事だね。
キー操作の場合はキーとキーの間に待機時間が設定できるようになっている。デフォルトでは10ミリ秒になっているようだ。普通はそれで良さそうだが、環境とか用途によっては増やしてやった方が良い場合もある。
特定の「要素」が現れるまで待機するという機能も備わっている。まだ使いこなしていないが……。
◆実例紹介:「カクヨム」作品ページデータの整理
・サンプルには「うちのAIが転生させてくれたので異世界で静かに暮らそうと思ったが、外野がうるさいので自重を捨ててやった。」の管理画面を使用した。
・どんなデータを取得しているかは前回のエピソードを参照のこと。
https://kakuyomu.jp/works/16817330648549420848/episodes/16817330649075609968
https://kakuyomu.jp/users/hyper_space_lab/news/16817330649074964141
https://kakuyomu.jp/users/hyper_space_lab/news/16817330649075123090
さて、Excelファイルに落とし込んだ「採掘データ」であるが、このままでは使えない。数値データであっても「テキスト」として記録されているからだ。
計算できないのだ。
なので、テキストを数値に変換してやらなければならない。LibreOffice Calcにちゃんとそういう機能はある。
「データ(D)」>「テキストから列へ(X)」
というメニューである。【画像1】
https://kakuyomu.jp/users/hyper_space_lab/news/16817330649107206877
「固定長(F)」または「次の記号で区切られたフィールド(S)」のどちらかを指定してフィールド内の複数データから個々の数値を切り出すのだが、
なぜならこのデータが「正しいテキスト」としてアプリに認識されていないからだ。正しいExcelの文法に従っていないのである。
よって、事前にもうひと手間掛ける必要がある。面倒くさいね。
それは、「書式(O)」>「セル(L)」というメニューにある「セルの書式変更」処理である。【画像2】https://kakuyomu.jp/users/hyper_space_lab/news/16817330649110992346
ポイントは指定する書式の内容である。【画像3】https://kakuyomu.jp/users/hyper_space_lab/news/16817330649111107592
「カテゴリー(A)」で「数」を選択し、「形式(R)」で「-1235」を選ぶ。
これだけで幸せになれる。簡単だね。
こうすると何が起こるか? 次の画像を見てほしい。【画像4】https://kakuyomu.jp/users/hyper_space_lab/news/16817330649111165944
一見何も変わっていないように見える列データだが、数式バーのところに注目!
データの頭に「'」がついている。それだけ。
これが正しいExcel文法における「左寄せで表示するテキストデータ」の記法なのである。今までは「何言ってるかわからない」外国人状態だったのだ。
さあ、今こそ「テキストから列へ(X)」をぶちかます時!
その設定方法は、申し訳ないが「サポーター限定ノート」で公開させていただきたい。【画像5】https://kakuyomu.jp/users/hyper_space_lab/news/16817330649111308317
これを使えばあら不思議、すべてのフィールドは計算可能な数値に変身する。あ、1列ごとに処理しないとLibreOffice Calcは受け付けてくれないから、気を付けてね。
で、「カーソルのおかれた位置から下にあるデータセル全体をテキストから数値に変換する」という一連の作業を、LibreOfficeのマクロに登録する。(ここは省略)
これだけでも物凄く便利。
時空研の場合は、管理用のデータ記録シートにここで切り出したデータをコピペしたいので、データの並びを整理してコピーする寸前までを自動化した。
そのためには列をいくつか挿入する必要がある。この作業もマクロの中に取り込んだ。
最後に「累計PV数」と「応援合計数」を計算させるのだが、LibreOfficeでは計算式の入力がマクロではできない。(やり方を知らないだけかもしれない)
なので、計算式入力はPower Automateの側にやらせた。
ここまでやり終わると、こんな体裁のコピペ用データが出来上がる。【画像6】https://kakuyomu.jp/users/hyper_space_lab/news/16817330649111402656
あとはクリップボードにコピー済みのデータを、管理用のデータ記録シートに移動して、「編集(E)」>「形式を選択して貼り付け(S)」>「数値のみ貼り付け(C)」とやるだけだ。
ものすごく楽になった。
科学の力ってすばらしい。
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