第2話

「アイツ馬鹿だとは思っていたけれど・・・ まさか死ぬとは思わなかった。・・・ごめんなさい。」


ココはいったい何処なんだろうか?

眼の前には茜が泣き崩れている。

俺は死んで魂となって恨みをはらす為に茜の元にやって来たのだろうか?


だか、なんだかおかしい!


俺は本棚の隙間と思われる場所から茜を眺めている。

隣りには女性向けの同人誌が並べて置かれている事に気付き少しドキドキした。

「・・・あいつ偉そうな事ばかり言ってるクセにこんな本読んでるのか?」


ってそんな事より俺の身体どうしちまったんだ?

俺の身体、本棚にすっぽり納まってやがる。

まさか俺・・・

死んでこの本に転生しちまったのか?

この本の題名は『アンネの日記』?

いやが赤線引かれてに直されている。

『アカネの日記』?

 何じゃこりゃー?

 俺、茜の日記に転生したって事?

 なんでこんな事になったんだ。

 もう訳分からん


俺は状況が分からずジタバタもがいたが時間の経過と共にどうにも成らない事を理解し、茜の部屋の本棚で茜の事をボォ〜と観察することにした。


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