第3話 超大型新人はポンコツ!?

3話から読む人のためのプロローグ

壁|・_・)ノヤア

みなさんこんにちは。かいちょうです


回を重ねてこの「ゾーンウィッチエイド」も中編小説となってしまいました。

初めての方は、(*'д')えー 最初から読むの面倒くさ~い。

みたいな方も多いと思いますので、1・2話のダイジェスト版(プロローグ)をお届けいたします。


今まで読んだ方は、このお話は飛ばしてもらって結構です。(復習のために読むのもいいけど)


---------- はじまりはじまり -----------


 わたくし、生まれも育ちも、バイエルン州アウクスブルク。どこからどう見てもドイツ人のテクラ、14歳です。

 日本に住んでいる「たまき」おばあちゃんが大好きなので、押しかけて一緒に暮らすことになりました。


 ある日、おばあちゃんの知り合いの「あかり」という人からネックレスをもらいました。綺麗な石が5つ並んでて、何となく神秘的なネックレスです。それを付けて散歩をしていると、交差点でおばあちゃんが轢かれる事故を起こす「予知」をしてしまうのです。

 そう思った瞬間、何故か私の体は走り出し、電光石火のごとく交差点に到着すると、なんと、おばあちゃんを交通事故から守ったのです。

 これは私もびっくり。

 そして、周りの人はもっとびっくりしています。だって、私が魔法少女に変身しちゃってたんですから。あああ、恥ずかしい……

 目立つことが苦手な私は、一目散でその場から逃げましたが、「魔力酔い」という症状が出ていて、川の中に転落しちゃうのです。


 それを助けたのは青色魔法少女「かずさ」でした。

 私は意識を失ったまま、奈良県五條市の「ウィッチエイド」と呼ばれる救助団の事務所に運ばれました。

 そこで目を覚ますと、またまたびっくり。たまきおばあちゃんと、さっき会ったあかりさんがそこにいるんですから。

 ウィッチエイドの人と話をしていると、どうやら……私……魔女に「されちゃった」らしいのです。

 ドイツでは「魔女は火あぶり」と教えられていたこともあり、不満が大爆発! 私はその場から全力で走り去ったのでした。

 だってこの時は、「私の人生めちゃくちゃにされた!」って本気で思ったんだもん、しょうがないよ。私は悪くないんだからねー!


 その後の私は、魔力酔いの症状が治っていない状態で走り回ったせいで、自我を忘れ去ってしまったようです。

 そんな状態で「魔力を暴発」させながら、五條市内を縦横無尽に走り回ったんだとか。暴れ馬ならぬ、「暴れ魔法少女」ですよ。自分で言っててなんだか情けなくなるなあ。

 被害を抑えるため、また、私の暴走を止めるため、奈良県吉野ゾーン魔法少女救助隊「ゾーンウィッチエイド」はスクランブル発進です。


 中々足取りがつかめないまま捜索を続ける中で、私はいつの間にか空を飛んでいたようです。

 飛んでいる最中に意識は取り戻しますが、自分で飛行を制御出来ず、もがくことしか出来ません。

 ようやく山の中腹に激突しますが、その時に魔法少女の変身が解けて、全身打撲で動くことすら出来なくなりました。うわあ、ピンチ。

 その時にまだ溜まっていた魔力酔いの症状が一気に出に放出。「火球」をいうものを出して、付近一帯の竹林を燃やしてしまうのです! 放火じゃないからね! 失火だよ。失火!


 その山火事に気づいたかずさとあかりさんが助けに来てくれたんですが、その時、ドイツ時代からの幼馴染みで帰国子女の「希美のぞみ」が、天使になってお迎えにやって来てくれたんです。

 そっかー、私死ぬんだ。でも、最期に出会えて幸せだったーって言ったら、「まだ死にませーん」といい、私に魔法の矢を放ち助けてくれたのでした。

 希美は日本のアニメとか好きだったもんね。魔法少女になってよかったね。希美からは「あなたも魔法少女になりましょー」って言われたけど、やっぱり魔女ってね……ほら……ね。


(1話終わり)


 私は病院に緊急入院となりました。怪我は別の魔法少女が治したそうなので問題ないのですが、魔力酔いの後遺症で記憶が曖昧です。これが戻るのに丸1日かかりました。

 記憶を完全に取り戻すと、祖母のたまきが私に告白したのです。

「テクラちゃんを魔法少女にしようとしたのは私」

 あのおばあちゃんが私に隠しごとをしていたのも少し悲しかったのですが、それよりも、私をウィッチにしたと言うことが意外でした。どういう意図があるのだろう。

 その直後、私は何故か警察に逮捕されたのでした。

 なんでだー!

 私は無実だー!

 結局のところ、魔法を暴走させながら市内を走り回ったせいで、電車は止まるわ、山火事は起こすわ、交通事故を何件も起こすわ、建物を壊すわで逮捕されたようです。

 私は……無実……だと思いたい!


 丸一日警察署で過ごし、留置場でお泊まりも経験できました。経験なんてしたくなかったんですけど(ぷんぷん)。

 捜査に協力的なので、在宅捜査に切り替えてもらい、やっとの事で家に帰ることに。

 その帰り道、おばあちゃんから告白されたのです。「吉野郡から魔法少女が生まれない理由を調査したい」と。地元に恩返しをしたいそうです。

 ドイツに住んでいたおばあちゃんが、急に日本に帰る事になった時、私は寂しさしかなかったけれど、おばあちゃんにも色々と理由があったんだ。

 でも、私をウィッチにした事と、ウィッチが生まれない理由を調査したい事って、あまり関係ないんじゃない? あれ?


 家に帰ってからびっくり、私が逮捕されたことが全国ニュースで報道されていたのでした。キャーもうやめて!注目されるのは本当に勘弁して欲しいわー!

 けれど、そのニュースの中でのインタビューで、あれだけ騒ぎを起こした私なのにみんな好意的なのです。日本人って本当に魔法少女が好きなんだなあ。

 おばあちゃんの後押し、あかりさんの強引ながらも誠実な勧誘により、魔法少女やってもいいかな? と思いました。


 何日かして、魔法少女の任命式に向かいました。これで晴れて私も魔法少女ですよ。

 最初に軽く飛行訓練をしようと言うことになったけれど……、

「まずは変身」

 へ? 変身? それ、どうやるんですか?

 そう、私は変身もろくに出来ないポンコツ魔法少女だったようです。

 あれこれやってみたものの、どうしても変身できなかったのですが、あかりが私のネックレスを見て言いました。


「魔法少女の力、なくなっちゃったね」


 えええええええ?

 魔法少女になったのに、魔法が使えなくなったの? そりゃあんまりだよー。

 私もショックだったけれど、いちばんショックを受けたのはあかりさんだったけどね。顔面蒼白で、今にも死にそうな顔して天を仰いでいました。


 これから私、どうすればいいんでしょうか。


(2話おわり)


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2022年11月10日より更新再開します

おたのしみに(毎日更新できるかどうか微妙なんですが ((( ;゚д゚)))


ゾーンウィッチサイドストーリー(え、マジそんなんあるんや)Σ('◇'*)エェ!!

ゾーンウィッチエイド 魔法少女テクラの日記

https://kakuyomu.jp/works/16817330648393478453


は、不定期で更新中です。

少し先のお話が読めたり読めなかったり、今後は本編に吸収されるので、読むなら今のうちだー。

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