第43話
ソファーで水をもらってゆっくり飲む。はぁ、落ち着いてきた。
「熱はない。汗は拭いておこうね」
みどりは俺の隣に座り、タオルで額を拭いている。
「…元カノが現れた」
「ん?
「いや、違う。青森動物病院にいたとき付き合ってた動物看護師」
「へー?それは初耳」
「いきなり駐車場でキスされた」
「大胆な人ね」
「口臭がラーメンで気分悪くなった」
「あらー」
「それから子供作りたいとか、ふざけたこと言ってきた」
「ふーん?で?」
「無理だって言った。でも、勝手に車に乗り込んできて、服とか脱ぎ始めた」
「へー?それで?守はどうなった?」
「どうもこうも!具合悪くて死にそうだったから追い払って帰った」
「あら。キスしたのに元気にならないの?」
「なるわけねー!」
嫌悪感しかない。
「でも、私とキスしたらそうなりますけど?」
「知らない!」
「今はキスとかできないから、守のかわいい息子は手で愛でるだけですけど、それで元気になるかな?」
みどりは勝手にベルト外しだす。
「…みどりは、どうしたらいいと思う?」
「ん?そうだねぇ」
「あ!…ちゃ、ちゃんと考えろ」
「考えてますよ?」
なぜか服の上から撫でられるだけ…
「…あ、…スーツなんだけど…」
「じゃ、自分で脱いでみる?」
えー、止められた。自分からなんて恥ずかしいからできない。
「できない?ならお願いして?」
「は、はぁ!?」
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