第22話
足助さんは上の空で戻ってきた。やはり…もう…
「藤原さんに進捗の方は聞いています。撮影も捗っているようで、助かります。今後の展開についてを美月さん、足助さん、教えて頂きたいのですが」
「は、はい…わかりました」
美月さんは動揺しながら答える。今後…やはりデザイナーを新しく雇うつもりなのか?
「あと、私事ですが、結婚しました。では、休憩室まで移動しましょう」
…は?
俺は、置いていかれた。
「あ、社長お疲れ様です」
「はるさん。撮影ですか?」
「はい」
「こちらは話し合いのため、美月さんをお借りしますので」
「あ、はいわかりました」
はるさんがやってきた。
「藤原さん、撮影はじめましょう」
「…はるさん。社長は結婚されたとか…」
「へぇ、そうなんですね。撮影やりましょう」
「…あの…じつは社長のことが気になってました。今日…声をかけて…付き合えたらって」
何もかも遅い。俺は遅すぎた。
「…藤原さん、社長と話したことありましたっけ?」
「あります。少し」
「…そうですか。残念でしたね。撮影はじめて下さい」
はるさんは思ってるより冷たい人である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。