第8話

「守、大丈夫?汗すごいよ?」


「…疲れた…」


もーやだ。明後日くらいに筋肉痛になって苦しむんだ!


「もー!みどりのせいだ!ゆっくり寝させてよね?」


「そんな怒らないでよ。水持ってくるから」


…八つ当たりだ。こうやって八つ当たりしたくなくて、元カノたちと別れてる。八つ当たりする自分が大嫌いで、迷惑かけたくない気持ちが強くなって。辛くなってしまうから。


「タオルで拭いてあげるから。水飲みなよ」


コップに水を入れたのも持ってきた。ぼーっとしてほとんどしゃべれない俺の世話をする。みどりは、なんでそんな元気なの?


「守、飲めた?」


「…うん」


「シーツ替えようか。ソファーで待ってられる?」


「…わかった」


「あ、服着てよ?そこあるから」


「…うん」


リビングのソファーでだらけてる。みどりは俺が八つ当たりしても萎縮しない。どんなわがままなこと言っても。なんで俺なのか、まじでわからないよ。こんな性格悪いのに。


「守、できたよ〜。ベットで寝るよ」


「…うん」

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