第15話 守りたい未来、それぞれの想い

ウ「まゆら、父親を助けたいのはわかるが、、無理だ。」


「そんな...何か方法があるはずだよ!!」


フ「まゆら、ごめんなさい、、お父様を助けるのは無理よ。ダークアビスを倒さなければ元の生活には戻れない、この世界は救えないの。

お願い、まゆら、、わかってちょうだい。」


私はダークアビスを倒す決断ができなかった。


(ダークアビスを倒せばパパの魂は完全に消えてなくなる。でも、このままじゃみんな救えない。この世界を救えない。)


その時、マリーシャさんを思い出した。


(そうだ、マリーシャさんは自分の命を犠牲にしてレイディリア王国を守った。)


私は、決心した。誰も傷つけたくない。


「今の私の魔力は完全じゃないかもしれないけれど、私はこの世界を救いたい!

みんなを助けたい!!

パパも助けたい!!

そして、レニシアさんあなたを助けたい。」


レ「フッ、、小娘に何ができると、、」


「お願い、レッドスピネルの欠片たちよ!!

私に力を貸して!!

私の魔力よお願い!!」


その時、強力な赤い光が私を包みこんだ。

今まで見たことのない強力な光だった。


ウ「やめろ!!まゆら!!」


ウルには私が何をしようとしているのかが分かった。


ウ「まゆらのやつ、、」


フ「まゆらは、どうするつもりなの?」


ウ「このままでは、、マリーシャと同じ運命になってしまう」


強力な光によってカイとキルトが目覚めた。


カ「この光は、、」


キ「暖かい....まゆたんの光の..暖かさだ、、」


ウルは、カイとキルトにダークアビスの魂が私のパパだということを説明した。

そして、ウルが私を救うために禁忌の魔法を使うことを。


フ「ウル、、本気なの?」


ウ「あぁ。 俺はまゆらをマリーシャのようにさせたくない。」


カ「お前だけに責任を負わせられん。

俺も力を貸す。」


キ「僕だって、、まゆたんだけ犠牲になるのは嫌だし!!」


フ「仕方ないわね、、私達スピネル騎士4人同罪ね。」


ウ「お前ら、、いいのか?」


フ「あたりまえでしょ?」


カ「まゆらの魔力が、強くなっている!!あと数分だぞ!!」


ウ「あぁ、分かっている。ギリギリの一瞬の隙を狙うんだ。」


私は、4人が禁忌魔法を使おうとしているなんて全然知らなかった。

自分を犠牲にしてでも、みんなを救おうと必死になっていた。

自分の魔力が強くなっていく、それと同時に光も強くなって、その時はやってきた。

私の強力な魔力は全体を包み込み地鳴りのような音がして私は薄れていく意識の中で4つの光を見た気がした。

それは、青、紫、緑、橙色まるで虹のように綺麗だった。

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