第484話 魔剣の効果
「ごちそうさま、リリィさん」
「ごちそうさまでしたプ。とても美味しかったですプ」
「お粗末様でした」
「では、食休みをしたら、出発しようか」
「ええ、そうしましょうニャ」
「ヒモノさん、魔剣を準備しておいた方が良いんじゃないのッピ?」
「そうだな。念のために、出しておこうか」
頭から魔剣ソソーダイジィコを取り出した。
「よし、そろそろ行くか」
「了解ッス」
俺たちは鳥類になり、飛び立った。
未開の領域を出た。
周囲には、砂浜、海、巨大な岩壁、いつもの天井がある。
ここも他の未開の領域の入り口と同じような場所だな。
「帰って来れましたねロデ」
「無事に帰って来れて良かったですリュン」
「そういえば、君らは未開の領域の中に、どのくらいいたんだ?」
「どのくらいでしょうねロデ?」
「数か月くらいでしょうかねリュン?」
「そうなのか」
結構長い間いたんだな。
「それで、強力なミョガガベは、今どこにいるんだ?」
「不明なのです」
「我にも分からないのである」
「えっ? まさか討伐されたのか?」
「いや、悪の気配はするのである」
「気配はするのに、場所は特定できないのか?」
「うむ、その通りなのである」
「強力なミョガガベは、感知する能力を妨害する能力を持っているのだろうか?」
「その可能性が高いのです」
「だったら、その能力も魔剣で妨害したらどうッピ?」
「そうだな。やってみよう」
妨害したい能力を思い浮かべれば良いんだよな。
……感知する能力を妨害する能力って、思い浮かべれば良いんだ?
電波が妨害されているようなイメージで良いのかな?
とりあえず、やってみるか。
思い浮かべてみた。
「妨害対象感知ソソ~。妨害開始ソソ~」
「えっ? 今、魔剣がしゃべったのか?」
「肯定ソソ~」
こいつ、しゃべれたのかよ。
「むっ、悪の居場所が分かるようになったのである!」
「わたくしの電球もなのです!」
「おおっ! 成功したのか!」
素晴らしいな!
「任務完了ソソ~」
魔剣ソソーダイジィコがそう言った直後、突然、魔剣から茶色いガスが噴き出してきた。
「な、なんだこれは!?」
「ひどい臭いッスわ!?」
「臭すぎるでヤンス!?」
「皆さん、魔剣から離れるのです!」
魔剣を砂浜に投げ、未開の領域の中に避難した。
「ああ、ひどい目に遭った……」
「あれはなんなのでヤンス?」
「わたくしの電球が、魔剣ソソーダイジィコは能力を妨害すると、ガスを噴き出して壊れると言っているのです」
なんじゃそりゃぁっ!?
「なんでそんなことになるんだよ!?」
「そこは不明なのです」
「そうか……」
訳が分からなさすぎるぞ!?
まあ、いつものことだけどな!
「魔剣の妨害効果はどうなるのッピ?」
「わたくしの電球が、三日くらい妨害されたままになると言っているのです」
三日か。
長いような、短いような感じだな。
「わたくしの電球が、魔剣のガスが止まったと言っているのです」
「では、ここを出るか」
外に出た。
魔剣は粉々になっていた。
「使用した魔剣は、こうなるのか……」
「なんか儚いわねニャ」
「そうッスね」
「犠牲になった魔剣のためにも、悪を討ち滅ぼさなくてはならないのである! さあ、行くのである!!」
「いえ、その前に、魔剣をもう一本作らないといけないでしょッピ」
「そうねニャ。人が突然、血を噴き出して倒れる能力を防ぐ必要があるからねニャ」
「というわけで、ヒモノ、またオムツを履くざます」
「ええっ!? また俺がやらなきゃいけないのかよ!?」
「なら、他の誰かにやってもらうでげすか?」
「うっ!? それもちょっとなぁ……」
「なら、ヒモノがやるしかないざます!」
「分かったよ! やれば良いんだろ!!」
「では、ヒモノさん、これをどうぞプ」
リコラールルさんから白いオムツを受け取った。
「モザイクも用意したであります」
「ああ、ありがとう……」
はぁ、気が重すぎる……
モザイクに入り、オムツを履いた。
そして、ヘブリザギオエーゼ・ダイジィコを使用すると思いながら、腹と尻に力を込めた。
ブバッという大きな音とともに、人として大事なものを失った気がした。
「セレンさん、終わったから、また頼むよ……」
「分かりました」
セレンさんに洗浄してもらった。
「ヒモノさん」
「ん? なんだ、セレンさん?」
「ヒモノさんは、人のためになる行動を取っています。それは清潔で立派なことだと思いますよ」
「お気遣いありがとう、セレンさん……」
セレンさんは優しいなぁ……
人体の出口から出た固体が、人のためになってしまう、世の中の方はひどいけどなっ!!
クソッタレがぁっ!!
「では、雌の出汁を取りましょうか」
リリィさんがまた巨大な横長の鍋を出してくれた。
そして、セレンさんがお湯を入れた。
「それじゃあ、入って来るわねッピ」
「また良い出汁を、いっぱい出してくるでゴザル!」
「ああ、頼むよ」
「ヒモノさん、わたくしの電球が、そこの海岸で釣りができると言っているのです」
「そうなのか。なら、釣りをして時間を潰しているよ」
「美味しいものを、たくさん釣ってキュ!」
「はいはい、分かったよ」
鍋の周囲に、モザイクが現れた。
女性たちは、モザイクの中に入って行った。
「では、釣りをするか」
「私もしますコピッ」
「暇ですし、私もやりましょうピコッ」
「ああ、みんなでやろうか」
頭から竿を出し、海にルアーを投入した。
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