第422話 塗る水着!?

「もう何もなさそうねニャ」


「ヒモノさん、もう行きましょうッピ」


「そうだな。見つけたものはどうする?」


「記念に持っていくエガリ」


 発見した女神ラエガリーガグッズを、頭に収納した。


「では、行こうか」



「むむっ、ここから芸術的な気配を感じるでごじゃんす!」


「そこは確か美術品を売っている店があったわよチセ」


「そうだったでごじゃんすか」


「せっかくの芸術が、破壊されてしまうとはでロロ~」


「悲しいわねでアメ~」


「ここは、この悲しみを絵に込めるでごじゃんす!」


「そうねでアメ~!」


 アーティたちが絵を描き始めた。


 仕方ない、少し待つか。



「描き終わったでごじゃんす!」


「じゃあ、行くか」


「いや、まだでごじゃんす! ここには無事な美術品がある気がするでごじゃんす!」


「ハーレム王、探そうでロロ~!」


「分かったよ」


 仕方ないなぁ。



「見つけたでごじゃんす!」


 アーティが黒い額縁を掲げながら、そう言った。


「それは絵画か?」


「その通りでごじゃんす! このような絵でごじゃんす!」


 そこには、下部に砂浜のようなもの、中央と上部に海のようなものとアサリのような二枚貝が描かれた絵が入れられていた。


「そ、それは『海外かいがい』に『かいが』いる『絵画かいが』という超高度なダジャレざます!!」


「ええっ!? これ、そんな絵なのか!?」


「いや、違うでごじゃんす。これは、新しい世界には夢と希望が詰まっているということを表した絵でごじゃんす」


「そうだったのか」


「確かにうまいものが、いっぱい詰まってそうでゴザル!」


「夢と希望だらけキュ!」


 そういうことなのか?


 まあ、いいか。



「ハーレム王、見つけたわよでアメ~」


 アメーサウが何かを持って来た。


 血痕のような赤い模様がある黒いつぼのようだ。


 大きさは直径三〇センチくらい、高さ四〇センチくらいだ。


つぼか。よく割れずに残っていたな」


「そうねでアメ~」


「もしかしたら、縁起の良いものなのかもしれないわねッピ」


「そうねニャ。もらっておきましょうニャ」


 見た目は、縁起の良いものではないけどな。



「ん? このつぼ、文字が書いてあるように見えるな」


「確かに『呪力』と書いてあるように見えるッスね」


「うっ!? これは!?」


「ステーさん!? どうかしたのか!?」


「突然『呪力』という隠しステータスが出現した」


「ええっ!? また出たのか!?」


「私にも出ましたガリ~」

「私のところにもですカイ~」

「ワタシにも出ましたよキュ~」


 他のみんなにも出たようだ。



「呪力というのは、どういうステータスなんだ?」


「呪いの力を扱う能力を表しているそうだ。今のヒモノは『な、なんだあの速さは!? まったくノロくないぜ!?』となっている」


「そうなのか。なんか全然扱えなさそうな感じだな」


「そのようだな。それと、これにもステータス令嬢がいるぞ」


「分かったよ。機会があったら、出してみよう」


 つぼを頭に収納した。



「もうここには何もないみたいごじゃんす」


「そうか。では、出発するとしよう」


「了解ッス」



「ここが城だった場所よチセ」


「そうなのか。今はガレキの山にしか見えないな」


「ここも調べていくのッピ?」


「わたくしの電球が、ここには何もなさそうだと言っているのです」


「えっ? そうなのか?」


「なんで城なのに、何もないのでヤンス?」


「遠征の際に持ち出されたからなのです」


「そうなのでヤンス」


「では、他の場所に行くか」


「そうねッピ」



「ここが図書館だった場所よ」


 ここもガレキの山だな。


「では、本を探してみようか」


「ええ、そうしましょうジナ」



「興味深い本を発見したのである」


「どんな本だ、ケイカさん?」


「この『貫き通す正義』というタイトルの本なのである」


「ケイカさんが好きそうな本だな」


 善のステータス令嬢だからな。


「後で、じっくりと読んでみるのである」


「ああ、好きにしてくれ」



「これは、実に興味深いですわ」


「何を見つけたんだ、ルメーセ?」


「『水着の書』というタイトルの本ですわ」


「そうか」


 ルメーセが興味を示しそうな本だな。



「ふむ、攻めたものから、攻め方の足りないものまで、いろいろと載っていますわね。 ……こ、これは!?」


「どうしたんだ?」


「『塗る水着』というものがありますわ!?」


「なんだそれは!?」


「体に塗ると、水着を着たような気分になる無色透明の塗り薬ですわ!」


 なんじゃそりゃぁっ!?

 そんなの、なんの意味もないだろ!?


「これは攻めていますわね! ヒモノ様、さっそく塗ってみましょう! 服を脱いでください!!」


 ええっ!?

 なんで俺に塗ろうとしてんだよ!?


「不潔な思考を感知しました! 洗浄します!!」


「服や体がまったく傷付かない鼻フックと、足の小指に激突するタンスもどうぞでござんす!!」


「「あああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!」」


 ぬるま湯をぶっかけられた後、鼻の両穴を思いっ切り上に引っ張られ、両足の小指に何かをぶつけられた。



「ヒモノさん、この本を見てくださいでございます」


「何か見つけたのか? どれ?」


 そこには、水着姿の美女の写真が載せられていた。


 スタイルが非常に良くて、素晴らしいな。


 これはアイドルの写真集か?


 この図書館には、こんなものまで置いてあるのか。


「ヒモノさん、どのポーズが好みでございますか?」


「女たちにやってもらおうでげすぜ」


「ノーコメントだ!」


「また不潔なことをしているようですね!」


「おおっ、セレン、ちょうど良かったでげすぜ」


「セレンさん、ちょっと水着を着て、このポーズをしてみてくださいでございます」


「な、なんですか、この不潔な本は!? 洗浄します!!」


「服や体がまったく傷付かないタライ、ハサミを持った生物、足の小指に激突するタンスもおまけするでござんす!!」


「「「ぎゃあああああああああああああああああああああああっ!!!!!」」」


 洗浄された後、頭頂部にタライをくらい、鼻と頬をザリガニクワガタに挟まれ、両足の小指に何かをぶつけられた。

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