第97話 今度は下りる
休憩を挟みながら、二日間飛んだ。
すると、広大な円形の部屋があった。
その中央には、白く巨大な下り
俺たちが六階に来る時に使ったものではない、別の階段だ。
「ヒモノさん、あそこから下の階に行くのです」
「今度は下なのか」
「はい」
ずっと上り続けるわけではないんだな。
まあ、いいか、行くとしよう。
俺たちは下の階に向かった。
地上が近くなってきた。
地面に新品の畳のようなものが見える。
ここも和室なのかな?
「ヒモノさん、階段の近くに敵がいるようなのです」
「そうなのか?」
まだ何も見えないけどな。
見えない位置にいるかな?
「これは不潔ですね!」
「えっ、何を言っているんだ、セレンさん!?」
「わ、私は不潔なことなんて考えてないでヤンス!?」
「わ、私もそうよッスわ!?」
「あなた方ではありません。この近くに不潔な存在がいます」
もしかして、ドクシとヤサービスの別個体なのだろうか?
五階に着いた。
周囲は、前と同じ広大な和室だった。
そして、階段から少し離れたところに、ドクシとヤサービスの別個体がいた。
やはりか。
当然、そいつらもセレンさんの怒りを買い、洗浄された。
では、先に進むとするか。
他も前と変わらないようだ。
フロアすべてが和室になっていて、ちゃぶ台と丸椅子のくだらない罠が仕掛けられていたり、掛け軸が泳いでいる池があったりした。
その後、また下り
四階も前と同じ古代遺跡みたいな場所だった。
階段の近くに、またウシィロウゴーカァと、ウゴーカァとシィロウゴーカァの集団がいたので倒した。
先に進むと、またマッサージチェアーが三六台も手に入ってしまった。
その後、またまた下り階段を発見した。
「チカさん、また下に行くのか?」
「はい、その通りなのです」
いったいこの先に何があるんだ?
もしかして、人が住んでいる場所があるのかな?
まあ、行けば分かることか。
俺たちは階下に向かった。
三階も前と同じ広大な森だった。
階段の近くに、またトモエチェアと、エチェアの集団がいたので倒した。
先に進むと、また温泉があったので、休息を取ることにした。
「さあ、ヒモノさん、今度こそ背中を流してあげるでヤンス!」
「他の部分も、じっくりと洗ってあげるわッスわ!」
「その前にあなたたちの不潔な思考を、じっくりと洗浄してあげましょう!」
「「ぬわあああああああああああっ!!!」」
温泉で旅の疲れを癒した。
その後、またまたまた下り階段を発見し、階下に向かった。
二階に着いた。
ここも前と同じ洞窟の中のような場所だった。
ただ、階段の周囲にいる敵が、いつもより多かった。
オルファムシとエーラクの集団に、オオルファムシとサッエーラクが一体ずつだな。
なんでこんなにいるのだろうか?
まあ、いいか。
倒してしまおう。
マモリさんが、だけどな!
マモリさんにいつもの四点セットを撃ってもらって、すべて倒した。
では、後片付けをしようか。
「ヒモノさん、誰かがこちらに向かってくるのです!」
チカさんが通路の方を指差しながら、そう言った。
そこから迷彩服のようなものを着た人が走って来た。
「美味しそうな人間さんオマァル!」
「人間さん、食べさせてオマァル!」
「待ってよ、人間さんオマァル!」
どうやらオルファムシの集団に追われているようだ。
助けないと!
「そこの方、援護しますよ!」
「えっ、あ、ありがとうございますミャン!」
「仕方ねぇな、俺様も手伝ってやるぜ!」
「ヒモノ殿、私も援護するであります!」
俺たちはオルファムシたちを攻撃し、すべて倒した。
あの人は無事なのだろうか?
様子を見てみるか。
俺は迷彩服の人の方に向かった。
おや?
襲われていたのは女性のようだ。
しかも、すごい美女だな。
整った顔立ち。
艶のある長い銀髪を後ろでひとつ結びにしている。
背は高めでスタイルは非常に良い。
折れた両刃の剣のようなものを持っている。
茶色の大きなバックパックを背負っている。
おっと、あまりジロジロ見るのは失礼だな。
とりあえず、声をかけてみようか。
「大丈夫ですか? おケガはありませんか?」
「はい、ありませんミャン。助けていただき、ありがとうございましたミャン」
「いえ、良いんですよ。ところで、こんなところで何をしていたのですか?」
「えっ、あなた方もいずれかのソルジャーから、逃げてきたのではないのですかミャン!?」
「いずれかのソルジャー? なんですか、それは?」
「ご存知ないのですかミャン!?」
「え、ええ……」
「あなた方は、いったいどこで暮らしているのですかミャン!?」
「地球の日本というところですよ。聞いたことはありませんか?」
「いいえ、ありませんミャン」
知らないか。
「あなた方は『パーニズ・ズマ』の人ではないのですねミャン?」
やはりこの先に、人が住んでいる場所があるみたいだな。
「違いますよ。我々はあの階段の上から来ました」
「そうなのですかミャン。ここって人が住んでいたのですねミャン。驚きましたミャン」
パーニズ・ズマの人にとっても、ここは未開の領域みたいだな。
「ところで、そのソルジャーというのはなんなのですか?」
「侵略者の手先にされてしまった者たちのことですミャン」
侵略者!?
「ある日、パーニズ・ズマに強力な特殊能力の使い手が四人現れましたミャン。その者たちが能力で生物を作り変えたのですミャン」
生物を作り変えた!?
とんでもないのがいるんだな!?
関わりたくねぇ!
ここは戻った方が良さそうか!?
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