ステータス画面は美女！？最強無双の聖剣（？）とダンジョン探索！？

第24話 ホプレイズ女王対策会議

「さて、これからどうする？」

「もちろん、次の王を倒しに行くのです！　ここからだとホプレイズ王国が近いのです！」

「ホプレイズ王国？　確かステータス褒めまくりを使う女王がいる国だったっけ？」

「はい、そうなのです！　では、出発なのです！！」

「チカさん、ちょっと待った！」

「どうしたのですか、ヒモノさん？」

「まさか無策で向かうつもりなのか！？」

「その通りなのです！！」

「ええっ！？　いくらなんでも無謀すぎるだろ！？」

「わたくしの電球が、なんとかなると言っているのです！」

「なんとかって、なんだ！？　あんな訳の分からん能力に、どう対抗できるんだよっ！？」

「まったく分からないのです！！」

「ダメじゃないか！？」

「だがよぉ、おっさん、チカの姉さんの直感は外れたことがねぇじゃないか。今回もなんとかなるんじゃねぇのか？」

「まあ、確かにそうだけど、今回はどうにもならなかったら、みんな洗脳されてしまうんだぞ。無策で突っ込む気にはならないな」

「それなら、なぜなんとかなるのか考えてみるってのはどうだ？」

「良いかもしれないな。みんなで話し合ってみようか」

「では、始めようか」

「その人間さんの特殊能力はどんなのキュ？」

「確か相手のステータスを盗み見て、褒める。それをうれしく思うと、命令に従ってしまうようになるという能力だったはずだ。しかも、女王は褒め上手らしいぞ」

「褒められたら、うれしいキュ！」

「ああ、俺も褒められたら、そう思うだろうな。その結果、俺とキュキュは洗脳されるというわけか……」

「怖い能力キュ！」

「まったくだな」

　これは褒められたら終わりと考えた方が良さそうだな。

「おっさん、今までのことから考えると、ステータスを盗み見るのを失敗するんじゃねぇか？」

「なるほど、あり得そうだな。ホプレイズ女王のステータスも、俺たちのものとは規格が違っているだろうからな」

「それに見れたとしても、おっさんのステータスは日本語で記載されているんだろ？　読めねぇんじゃねぇのか？」

「えっ？　そこはどうなんだ、ステーさん？」

「確かにヒモノのステータスは、すべて日本語で記載されている」

「そうなのか。それなら、読めなくて褒めることができなくなる可能性もあるな。あれ？　なんとかなりそうな気がしてきたぞ」

「ああ、なんとかなるんじゃねぇのか？」

「そうだな……　って、ちょっと待てよ！　その場合は洗脳されないというだけで、ホプレイズ王国の軍隊が襲ってくるのではないか！？」

「その可能性はありそうだな。だが、そんな連中は俺様がブミらせてやるぜ！」

「いや、多勢に無勢ではどうにもならないんじゃないか？」

「わたくしの電球が、そこもなんとかなると言っているのです！」

「そのなんとかって、なんだ！？　数の暴力をどうできるんだ！？」

「そこはまったく分からないのです！！」

「だから、それじゃあダメだろ！？」

「それなら、今度は大軍を相手に勝つ方法を考えましょうキュ～」

「ああ、そうだな」

「では、どうやって勝とうか？」

「チカがなんとかなると言っている以上、今の私たちにできることで、どうにかできるのだろうな」

「確かにそうなるよな。では、それはなんだろう？」

　まさか敵の誰かがステーさんの棘付き肩パッドをバカにして、能力を発動させてしまうのだろうか？

　……あり得そうだな。

「ヒモノ、どうかしたのか？」

「いや、なんでもないよ、ステーさん」

　これは言わなくてもいいことだよな。

　キュキュとキュウィに、どうにかできそうな能力はなさそうだよな。

　頭を投げたくらいでは、軍隊相手にはどうにもならないだろう。

　コースィとコーリョーもだろうな。

　野菜や果物の皮をむいても意味ないからなぁ。

　とすると、他の面々の能力を使うのだろうか？

「良いことを思い付いたキュ！　ピコピコとコピータにお茶を出させて、相手を油断させるキュ！」

「それは無茶だろ！？　見向きもされないだろうし、お茶も茶碗も足りないっての！？」

「その通りですピコッ」

「兵士の方にお茶をお出ししても、攻撃されるだけなのではと思いますコピッ」

「そうなのキュ？　なら、みんなを鳥類に変えるのはどうキュ？　いきなり鳥類になったら、みんなびっくりするキュ！」

「えっ！？　まあ、確かに驚くだろうな。トーリさん、できそうか？」

「できるッス。鳥類になって空を飛べる能力は、何人でも鳥類にできるッス」

「そうだったのか。なら、それで多少は混乱させられそうだな」

「その隙に鳥類になった俺様が突撃して、女王をブミらせれば大勝利になるんじゃねぇか？」

「それで兵士たちの洗脳が解けて、気絶してくれればそうなるな」

「いけそうなんじゃねぇか？」

「どうだろうな？」

　正直、楽観視しすぎな気がする。

「心配性なおっさんだな！　俺様とチカの姉さんを信じろよ！！」

「まあ、信用はしているけどな……」

「なら、大丈夫だって！　ほら、ホプレイズ王国に向かおうぜ！」

「あ、ああ……」

　本当に大丈夫なのだろうか？

　それとも聖剣の言う通り、俺が心配しすぎなのだろうか？

「ちょっと待つキュ！」

「どうした、キュキュ？」

　もしかして、キュキュも不安を感じているのか？

「お腹すいたキュ！　行く前に食事にするキュ！」

「……分かったよ」

　緊張感がないなぁ。

　俺たちは食事を取った。

　そして、結局ホプレイズ王国に行くことになった。