第一章裏話/付録:ワツリ四人娘早見表

 第一章は献慈と澪の旅立ちまでを描いた「ワツリ村編」とでも言うべき内容でした。

 心の距離を縮めていくふたりを取り巻く、脇役たちにスポットを当てていきます。




・大曽根臣幸 (おおそね・おみゆき)


 亡妻・美法 (みのり)との馴れ初めは本編で語られているとおりです。

 二、三十年ほど前のワツリ村はまだ「おおらか」だったので、臣幸青年も当時は幾人かの村娘たちと関係を持っていましたが、はっきりとした感情を抱いた相手は美法が初めてでした。

 ちなみに求婚は美法のほうから。「お前、私の夫になれ」の一言でした。




・柏木権左衛門之丞 (かしわぎ・ごんざえもんのじょう)


 本作構想の最初期から存在するキャラクターです。献慈とのいざこざ→和解も既定路線でしたが、悪辣な性格は改稿を重ねるごとにソフトになっていきました。

 衛士隊最強は伊達ではなく、その実力は澪を確実に上回っています。




・言語道断カガ璃 (てくら・かがり)


 本編最初の異種族として登場させたお風呂屋さんです。この人も改稿ごとに言動が(R-15的な意味で)マイルド化しています。

 いろんな意味で手先が器用です。村の大工から教わって自分で図面を引いたりもできます。実際、店の内装のあちこちには彼女の手が入っています。




・澪の友人たち


 澪は幼い頃からガキ大将やら番長というポジションにあり、同年代とくに男子からはちょっと距離を置かれていました (遠巻きに憧れの眼差しを向けられてはいたようです)。

 さらには母親を失ったのを境に、周囲からは腫れ物扱いされてしまいます。

 そんな中でも変わらず澪との交流を続けていたのが千里、寿麻、明子の三人です。


 千里 (ちさと)……清楚メガネ。

 寿麻 (すま)……童顔あざとい。

 明子 (あけこ)……ヤンキーギャル。


Case 1 エビの天ぷら

 千里:尻尾は残す

 寿麻:尻尾まで全部食べる

 明子:尻尾は雑に取り除く

 澪:尻尾は取る、ただし中身はしっかりほじくり出して食べる


Case 2 桜餅とか柏餅とか

 千里:葉っぱは食べない

 寿麻:葉っぱまで全部食べる、何なら人の分まで食べる

 明子:葉っぱは寿麻にあげる

 澪:葉っぱは取る、ただし裏側に貼りついた餅はこっそり舐め取る


Case 3 ライスカレー

 千里:常にカレーとご飯のバランスを取りながら食す

 寿麻:普通に食べる、余ったご飯はラッキョウで

 明子:基本混ぜて食う、カレーとご飯が均等じゃないとキレる

 澪:カレーが余ったらご飯、ご飯が余ったらカレーをおかわり、甘口




 最後に、主役のふたりについても裏設定を追記しておきます。


 本編中献慈が歌う場面がたびたびありますが、歌唱力はウリ・○ョン・ロートと同じぐらいです。言うまでもなく、ギターの腕前ははるかに及びません。

 それから夏祭りの舞台で試奏した曲はエ○ストリームの「モア・ザン・ワ○ズ」です。終盤のタッピングソロは背伸びして頑張ったみたいです。ネックベンドまでは怖くてできなかったようですが (楽器が壊れるので)。


 本文では誇張ぎみに描写していますが、実際のところ澪は自分の体型に対して「それほどの」コンプレックスは持っていません (からかわれれば普通に怒ります)。

 ただ肩幅が広めなのを気にしていて、着物の襟幅を多く取ったり衣紋を抜くなど、着付け上の工夫を凝らしています。実は髪を伸ばしているのも対策の一つだったりします (髪が短いと肩幅が目立つので)。

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