第八章
【人物】????/??
ヨハネス・ローゼンバッハ
Johannes Rosenbach
生年月日
新星暦1839年
年齢/性別/種族
享年38/男/ヒト→レッサーヴァンピール
身長/体重/スリーサイズ
184cm/79kg/99・78・95
容姿
無造作白髪ヘアー、指で引き千切った毛先。瞳は深紅。鍛え上げられた肉体。
顔や体はところどころひび割れて、黒い地が覗いている。
生前は茶髪、青目。励起時は銀髪、金眼になる。
国籍/出身
ヴェロイト帝国/フェルゼンシュタット
家族
孤児のため両親は不明
性格
死を境に元の人格が薄れてゆく中、生前抱えていた強い思念が残留している。
趣味
他流試合
特技
早食い
好きなもの
アプリコットジャム
嫌い・苦手なもの
力なき正義
生い立ちなど
かつてヴェロイト帝国において〝勇者〟 (The Brave)と呼ばれた元・明星烈士。オクタヴァリウス剣術の使い手。
『出会いと別れ』
孤児から烈士へ。剣術を始めたのは意外にも遅く17歳の時。烈士の仕事で得た資金で道場へ通う。
その後めきめきと頭角を現し、烈士としても国外へ進出するまでに急成長する。
22歳の時、マイシュ事件にて美法と知り会う。高潔な人柄に強く惹かれ、やがて恋仲となる。
敵を作らない人付き合いと、己の実力を見極めた仕事への取り組みがヨハネスの信条だった。一方で仁義のため一切の妥協を許さぬ美法との間には次第に溝が生まれ、二人は破局を迎える。
その後も合理的に事を成し遂げていったヨハネスは、二十代半ばにして明星烈士へと上り詰める。その頃には仲間とともに国家筋の依頼をもこなすまでになる。
自分にできる仕事を選んでやってきたつもりだった。いつしか人々はヨハネスを〝勇者〟と呼び称えるようになっていた。そのような名は自分にはふさわしくないと感じつつも、力を持つ者としての責任を放棄できなかった。
『勇者、堕つ』
魔王ヴェルーリの牙にかかり、『なりそこない』となったのは12年前。行く先々で『眷属』の事件を追い、それを目くらましに捕食を繰り返し生き延びる。
やがてたどり着いた先は魔王の支配が及ばぬであろう遠方の地、かつて愛した女の故郷・イムガイだった。
当てどなく彷徨う果てに見たものは、想い人によく似た母娘の幻――否、美法本人であった。これぞ天命、とヨハネスは母娘の前に身を乗り出す。この呪われし命脈を断ってくれることを望んで。
襲いかかる怪物を美法は一刀のもと両断する。ヨハネスの望みは叶ったはずだった。しかし呪われた体は滅することを拒む。魔王の依り代として与えられた禁忌の力〈励起〉が暴走したのだ。苦悶の声を耳にした美法が男の正体に気づいたのはその刹那だった。
「ヨハネス」――名を口にするが早いか、怪物の手が美法の体を貫いていた。
そして――。
『絶望と希望』
絶望を背負い、再び異郷をさまよう。自らを滅するには食を断つしかないと、ヨハネスは打ち捨てられた遺跡の奥で石棺の中に閉じこもり、ひたすら死を待ち続けたが、その時は一向に訪れなかった。
数年が経ったある時、侵入してきた盗掘者を本能的に捕食、飢餓状態から望まぬ復活を果たす。眠りを妨げた不遜な輩たちを怒りのまま処することにためらいはなかったが、逆に連中を恐怖で支配し、生き長らえるための駒として使うことをヨハネスは思いつく。
いずれ我がもとへやって来るであろう〝太刀花〟の娘、その復讐の刃が怪物の頸を斬り落とすその日まで。
『初めての……』
「お前、いい男だな。私と付き合え」
「……え?」
「私に惚れてるんだろう? 付き合え」
「……ああ」
お互い初めての恋人同士であった。
イメージフラワー
リンゴ……選択、後悔、名誉
★ヨハネス イメージ画像
https://kakuyomu.jp/users/mano_uwowo/news/16817330666564546689
*
大曽根美法
おおそね・みのり、旧姓:勘解由小路 (かでのこうじ)
生年月日
新星暦1842年1月12日
年齢/性別/種族
享年43/女/ヒト
身長/体重/スリーサイズ
172cm/59kg/87 (D)・65・92
容姿
黒髪黒眼。切れ長の目に凛々しい顔立ち。長身で筋肉質。肩幅広め。
国籍/出身
フォズ・イムガイ国/グ・フォザラ→イムガ・ラサ→ワツリ村
家族
夫・臣幸、娘・澪、師=養母・伊藤梅通
性格
豪放磊落。仁義に厚い。厄介事に自ら飛び込む質。男を捕まえるときは自分から。攻めるのも自分から。
趣味
料理 (ただし味付け・盛り付け共に大雑把)
特技
何を食べてもお腹を壊さない
好きなもの
ししゃも、漬け物
嫌い・苦手なもの
卑怯者、恥知らず、権力の上にあぐらをかく者
生い立ちなど
〝太刀花の君〟の異名を持つ新月流の剣豪。往時は超新星と謳われるほどの腕利き烈士であったが、頑なな性格と素行が災いして等級は振るわず、二等烈士にとどまった。
『生涯』
実家は陰陽家の末裔に当たる華族。
7歳の時、父親が事業に失敗し一家離散。奉公先の道場にて見よう見まねで剣術の基礎を身に着ける。
出稽古に訪れた新月流師範・伊藤梅通 (いとう・ばいつう)に才を見出され内弟子に。この時9歳。
イムガ・ラサで修業に励み、16歳で免許皆伝。師の反対を押し切り烈士となる。だが義侠心の強さゆえ面倒事に首を突っ込みがちで、各地の権力者から多くの恨みを買うこととなる。
襲い来る刺客をことごとく返り討ちにしていたが、ついにある日、多勢を相手に大怪我を負う。ワツリ村近くの河原で死にかけていたところ、当時まだ祭司だった大曽根臣幸に命を救われる。
臣幸のおおらかな人柄に絆され、強引に各地を連れ回すうち恋仲に、そして結婚に至る。子供は欲してはいなかったが、夫にせがまれ一人娘の澪をもうける。いざ子供ができると一転つきっきりになり、夫にすねられるというオチがついた。
新星暦1885年8月26日没。
『伊藤の覚え書きより』
その娘と立ち合った門弟たちはみな打ち負かされた。それを聞いた私は初め、相手が童女ゆえ本気を出せなかったものと訝った。実際に相対して、それが間違いであったと知る。今この時、頼るものが剣しかないと、真に知る者の気迫であった。
『なれそめ』
19歳の時、烈士として初めて国外へ進出する。ヴェロイトの辺境でヨハネスと共闘したのがきっかけとなり、互いに恋仲となる。交際期間は2年ほど。
大曽根臣幸との出会いは24歳の時。過去に恨みを買った大名の謀略に嵌り、隠密数人との死闘を繰り広げこれを全員殺害するも、自身も深手を負う。落ち延びた先にワツリ村付近の河原があった。
『ワツリ村』
村民の信頼を得るために引き受けた警備であったが、凶暴な魔物を物ともしない活躍ぶりは瞬く間に尊敬をもって受け入れられる。
程なくして、なし崩し的に衛士たちの武術指南を任される流れとなり、その過程で美法は指導者としての才を己の内に見出してゆく。
衛士たちに対しては手っ取り早く戦力の底上げができるよう、効率重視で指導していた。
一方で娘の澪に対しては、すぐに結果が出ずとも未来において必ず努力が実を結ぶよう、たとえ見様見真似であろうとありったけの技術を叩き込んであった。
『誇らしい我が子』
臨月を迎えたある日、烈士時代の友人が村を訪ねて来た。夫・臣幸は出産にも立ち会うのだと張りきっている。
「わたしは村長の所で馬の子どもを取り上げたこともあるんだ」
自分の妻と動物の出産を一緒くたに考えるのか、と呆れる美法の友人。だが美法は笑って言い放つのだった。この地上に生まれ落ちる命はすべて尊いのだと。
「かつて私は誇りのため数多くの命を奪ってきた。私が死にかけていた時、誇りをかけて命を救ってくれた男がいた。そして今、その男とともに新たな命を生み出そうとしている。これほど誇らしいことがあるだろうか」
『料理……』
お魚とお野菜をぶつ切りにして鍋に投じます→煮ます→出来上がり!
イメージフラワー
ツバキ……気取らない魅力、高潔な理性、誇り
★
https://kakuyomu.jp/users/mano_uwowo/news/16817330666930921837
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