普段、異世界モノを常用していない私だからこそ、レビューできることがあると思いました。
この作品のタイトルは、あくまで読者の興味を引くために作られた、流行の下地に合わせたアクの強いキャッチコピーであって、実際のところは父親が家族を守って子供を育てていく物語です。
もしタイトルから感じた印象で敬遠している人がいたら、それは実にもったいないので、私のレビューを読んでみましょう。
この作品を身近な有名タイトルで例えるなら、ドラクエ5がいいですね。主人公はあくまで父親ポジションで、子供の方が勇者だったという流れを思い出してくれればいいです。
ただしこの物語の主人公は、ドラクエ5の主人公みたいな王族ではありません。いわゆる現実世界の人間が、ゲーム風の異世界に転生した姿であります。
彼は元々サラリーマンだったんですが、突然の事故で転生することになります。
転生となれば、転生先の設定があるわけですが、物語が動き出したときには、すでに社会の底辺になっていました。
となれば、読者としては人生の逆転劇を期待することになるわけですが、普通の成り上がりではなくて、子育てで成り上がるわけです。
ただし底辺からのスタートですから、家族を養うためにはプライドを捨てなければならなかったし、いくつもの苦労を背負い込むことになります。
ここまでレビューを読んでもらえれば、父親視点での子供育成物語というのが理解してもらえたと思います。
普段は異世界モノを読んでいないよという人であっても、家族の物語だったらすんなり馴染めるんじゃないでしょうか。