第八小節 武藤りきた
最近、僕はあるきっかけでアンガーコントロールというものを学んでいる。
聞いたことがある方もいるかもしれない。
怒りを感じた時、とりあえず反射的に怒るのではなく、まず6秒間じっと待ってみる。
6秒間待つ間に少し冷静さを取り戻し、暴力的な対応以外の建設的な対応策をみつけようという訓練だ。
怒りという感情の根底には、第一次感情というものがある。それは悲しみだったり、悔しさだったりする。
怒りとは「リクエストを相手に伝えることである。」ということも学んだ。
怒りの感情に任せたまま怒ることで、しばしば人生で大切なものを失うことがある。
僕の今までの人生がそうだった。
このアンガーコントロールを二十年前に学んでいたら、僕の人生はまた少し違ったものになっていたかもしれない。
だが過ぎてしまったことは覆せない。
ドラム、ロックンロール、友達、仕事、家族、恋人。
いろんなものを手にしては失うことの繰り返しだった。
だが、僕は少なくとも怒りによってこれらのいずれかを失う事はもうやめたいと思う。
One nation under a groove.
踊り続けたい。
これからも。
グルーヴのままに。
了
Grooveのままに踊る僕を見ていたあなたに捧ぐ うつりと @hottori
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます