第23話 竜の化身⑤
「なんかさ、転移魔法陣って
便利だよな」とテージョ。
「もしかしたらさ、勾玉で
各竜の所に行けるんじゃねえの?」
とチェスキー。
「ところでさ、魔獣出てこないんだけど?
ここの洞窟は結構出た気がするんだが」
とテージョ。それを聞きチェスキー、
「もしかしたら勾玉効果?じゃ?」と。
「ってことはだよ?魔獣の核を集める
ギルド依頼とかさ、私達無理なんじゃね?」
と立ち止まり思案に暮れるテージョ。
「食いっパぐれるじゃねえか!」とチェスキー。
「止める?」とテージョ。
「もう無理なんじゃね?」とチェスキー。
そして扉を開ける。
「客人か」とアースドラゴンは咆哮する。
「ですです。」と二人。
沈黙が流れた後、アースドラゴンは
二人の首元を見て
「なるほど、威圧が効かないはずだ」
と言うと、
1人は3個、もう一人は1個。
フェイゴドラゴンがよくもまぁ
勾玉を渡したものだ。
で、私にもよこせと?
「うーん、悩んでいるんだよ。
これつけてるとさ、魔獣が寄ってこないんだ」
「という事は、冒険者ギルドの依頼とか
ちょっと無理っぽいのかなぁと」
可能性はあるな。
しかし、そこまで手にしているのだ。
渡そうか?勾玉。だってフェイゴドラゴンが
渡したくらいの者達だ。やぶさかではない。
しかし、只で渡すのは面白くないので
我と戦ってみるか?
勿論、本当の戦いではない。
空想上、想像での戦いだ。
前回は美香と言う者としたがな。
その母親のウォッカともした。
「やる!」と目を輝かせながらテージョ。
では、私はまず、
お前を食らおうとお前に近づく。
そして口を開けお前の体をクチャクチャと
しよう。・・・お前はどうする?
「え?もう食べられてんの?私」
「いや、しようとする」って事だろう。
二人は言い合う。
「いや、だってクチャクチャしようって
いったじゃん、今」とテージョ。
「いやだから、そう言う攻撃をしようと
するってことだろう?」とチェスキー。
「まてまてまて、アノ言い回しでは
どう見ても私は食べられてるだろう!
てめえはバカか!」と興奮するテージョ。
「バカにバカと言われたくないわ!
ってか食われろ、もういいから」と
チェスキーはテージョを蹴飛ばす。
「てめえが食われろや!」と
テージョも蹴りを入れる。
「どっちだ!食ったのか!?それとも
食おうとした!のか!」と二人は
地竜に聞く。
く、食おうとした。が正解だ。
すまんな、言い回しが悪くて。
前の二人はそれで理解したのだが・・・。
「・・・くそが。」とテージョは言うと。
「ーん。なんか想像できないな。
ちょっと、やってみて?」と地竜に言う。
地竜は言われるままに口を開け
テージョを食べようとする。
テージョはハッとする!
「なあ!地竜!ブレスとか吐けるよね!」
勿論だ、炎ではないがサンドブレスだ。
それを聞き二人はニヤリとし
口を開けた地竜の中に入る。
!?なにごとだ!
と地竜は言うと二人を吐き出す。
二人は口の中で大きく息を吸っており
吐き出されたらすぐに息を吐く!
「ウォォォオオオオオオオ!」と
二人は甲高い声で言い合う。
「デタヨ!モウマジウレシイ!」と!
地竜が固まる。
そして言う。続けていいか?と。
テージョは真剣に答える。
「クチノナカニ、ハイルニキマッテルジャナイカ」
「ギャハハ、コエガヘン」とチェスキー。
一時して声は戻る。
ウォッカと同じ答えか。
「まじで!?めっちゃうれしい!」と
ご満悦のテージョ。
「でも腹に入ったら溶けるかもしれないので
ずっと口の中にいる。そして
この棍で歯を折り、そこをチクチクする。
この棍なら出来るはずだ。そして、
ブレスは大気に放出された時に現れる。
ならば、私には被害がない。」
「お前の歯を全部叩き折ってバフバフ言わす。」
「お前は一生、硬いものは食えない!」と
テージョは言う。
「それ、戦いと言うか、いじめじゃないか?
勝つ気あるのか?」とチェスキー。
「勝つというよりも言う事を聞かす。
私の言うとおりにしないとチクチクすると。
参ったと言ってもやめない。
泣いて私の飼い竜になると言うまでな」
と腰に手をやり威張ったように言う。
地竜は想像してしまった!
良かったよ。本気で戦わないで。とも言う。
「多分、竜は死なない。ならば
勝ったとか、負けたとかは意味がない。
戦うだけ、こっちがバカを見る。
ならば、従わすのが理想だ」と
大真面目にテージョは言う。
お前とは絶対に戦わない事にするよ。
と地竜は笑いながら勾玉を出した。
そしてテージョの元に4つの勾玉が集まった。
「4つ集まったんだが、これどうしたら
竜の化身になれるの?」とテージョは聞く。
もうなってるはずだが?(よくわからんが)
「え?何も変化ないんだけど。
足を見るテージョ。
いや、鱗はないだろう・・・。
その時に勾玉が輝きだす。
4つが吸い付くように1つとなる。
それと同時にテージョの胸から
体内へと入っていく。
「ぐぬぬ」とテージョは歯を食いしばる。
そしてテージョは一瞬発光すると!
「おい、額になんか出てるぞ?ふたつ」と
チェスキーはじっくりと見る。
「あ、角・・・だ?」とチェスキー。
テージョはそれを触る。
「これ角と言うより、なんか
ちっちゃい、たんこぶみたいなんだが」
「いや、角だよ?」とチェスキーは笑う。
「あーうらやましいな!」とも言うと
笑いをこらえている。
「た、多分そこからニョッキリ生える?かと。
だってほら、化身になったんだし?」
ともいうがやっぱり笑いをこらえるチェスキー。
「そ、そうかな。ちょっと黒っぽいのがいいな。
強そうだし。」とテージョ。
「なあ、地竜。これってここから角が出て
立派な角がでてk」
そこまで言うと足元に転移魔法陣が現れ
二人は転移した!
地竜は思う。
角って生えたか?まじで覚えてねえや。
まぁどうなるか見ものだな。
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