第9話 店のオーナー

5人が扉に入るとそこには

見た事のない転移装置があった。

「エンドのモノとおなじだな」と

ウォッカは言うとルナティアは頷く。


「ほかにもあるのか?」と聞くと

「これだけよ」と答える。


ルナティアはそれを起動させる。

「ほら、早く行くわよ。集まって」と

言うと5人はその装置の所に集まる。


魔法が発動して転移をする。そこは

もうエアストの間だった。


ジェニエーベルはつぶやく。

「なにこの、いかにもというか・・・。」

ジヴァニアもつぶやく。

「ここまで徹底した女子の部屋は

 初めて見たわ」と驚愕する。


ルエダは衝撃を受けながらも見入る。

「趣味よ」とエアストは何故か自慢げだ。


「だめだ、頭がくらくらする。

 なんだこの色調は。」とウォッカ。

「さっさと終わらそう・・・。

 ルナティア、少し痛いが我慢しろ」とも言う。


ジヴァニア、タクトで回復魔法を

いつでも発動できるようにしろ。ルエダは

回復薬をぶちまけろ。

ジェニエーベルは・・・。目を閉じとけ。

とウォッカ。


ウォッカはアイテムボックスから

折れた剣、魔剣グラムを取り出すと

ルナティアに当てる。


ルナティアは

ウォッカの手に自身の手を添える。

修復魔法を唱えるといきなり魔剣グラムが

ルナティアを貫いたようになる。

それを一気に抜くと


「回復だ!早くしないと死んじまう!」

とウォッカは叫ぶ。

ジヴァニアとルエダは言われたとおりに

魔法と薬を使う。


ルナティアから幻影の様なモノが

出てくると、

「お見事」と全員の脳に直接語り掛ける

様な感じで言った。


「これでもう、ウォッカとは遊べないのね。

 残念だわ。」とエアストは言う。


「うわ!女神じゃん!」とジヴァニア。

「え?俺にはそう見えないけど」とジェニ。

「私には超綺麗な女性に見える」とルエダ。

「ちなみに、私には・・・。多分

 ジェニエーベルが見たような姿だ」

とウォッカは言う。


「立ち位置で変わるのよ。どうせ

 ジェニエーベルとウォッカには

 魔王っぽく見えるのでしょうね」と

エアストは笑う。


「怖ええよ!笑うと!」とジェニ。

「ち、因みにどんな感じに見えてるの?」

と興味津々のジヴァニア。


「あれだ、メガ○ンに出てくるサタンだ。

 マジもんだ。」とジェニは言う。


「本当に楽しかったわ。ルナティアには

 悪いけどね。」とエアストは言うと


体を持って動いて、笑って、食べて。

色々と面倒くさかったけど楽しかった。

いい経験になったわ。

ルナティアを神の子、勇者にするわ。

ウォッカには文句は言わさない。


そう言われてウォッカは

「勝手にしろ」とルナティアを抱きかかえる。

「大丈夫か?遅くなったな。」と

ルナティアに頬を摺り寄せる。


「ひ、一人でたちます」とよろよろと

ルナティアは立ち、エアストの前に

向かう。そして膝まづく。


エアストはルナティアに加護を与える。

ルナティアの体が一瞬、光り輝く。


「任務完了だ。帰るぞ」とウォッカ。

「さっさと帰れ、この魔族」とエアスト。


そう言うと4人を包む魔方陣が現れると

外に転移する。


「すっごいアッサリしてるのね」と

ジヴァニアは言うと


「これからエアストはあそこからは

 出てこれないんだ。」と

ウォッカは言うと


事故が起きなければ、一生出てこれない。

まぁエンドみたいに一部の意識をとばして

ホムンクルスで出てくるが、本体は

一生あそこだ。

・・・神も大変だな。とウォッカ。


「牢獄みたいね」と切なくなるジヴァニア。

「大丈夫よ、私達は遊びに行けるし。」と

ルナティアは言う。「わたしたちだけは」

とも付け加えた。


「今度、何か

 美味しいモノでも持って行ってやれ」

と振り向かずにウォッカは言う。


「サボルチに寄って何か

 美味しいモノでも食べて国に帰るぞ」と

ウォッカは言うと全員が頷きながら

アクイの廃墟を後にする。


翌日の夜 サボルチ


全員が「マヨネーズ親父」の店に入る。

「親父!ウマイやつたのむ!」と

ウォッカは言うと

「うるさいのが来たにゃ」とスコティ。


「なんでお前が居る。」とウォッカ。

「それはにゃ」と

スコティは一枚の紙を見せる。

その紙にはこう書かれている。


第1回 紫の国主催 

「俺の店が一番うまいんだよ 選手権」

エアスト大陸で一番うまい店を決める!

優勝賞金 銀貨1000枚


「バーボンだな。」とウォッカ。

「父様だ。」とジヴァニア。

「本当にすみません。」とジェニ。

「絶対に行く。」とルエダ。

「本当に屑ね。」とルナティア。


「参加するのか?」とスコティに聞くと。

「もうここの親父がやる気満々にゃ。

 茶華飯店も出ると聞いて。・・・にゃ」

とスコティは目を細め言う。


「因みに詳細は」とジェニは紙を見る。


屋台形式。材料は先に提出をしてもらい

紫の国が準備する。

客は無料で食いまくり、屋台を出した

店には時間に応じて賃金を払う。

出す料理は1品のみ。


「をい。」とジェニは頭を抱える。

「どこにそんな金があるんだよ!」と

一気飲みをしながらジェニは言う。


「そもそもなんで賞金が金貨じゃなく

 銀貨なんだよ!」とも言うと

「だって偽造してるじゃない。銀貨」

とジヴァニアは一気飲みしながら言う。


「あ。そうか。だったらいいか」とジェニ。

「なんだそりゃ。」と言いながら

ルエダは一気飲み。


「とりあえず、エビマヨね」とウォッカ。


「ちょっと待て!」とジェニとジヴァニア。

「なんでエビマヨがあるんだよ!」と

二人は言うと


「クルヴェット マヨネーズって

 名前が長いからにゃ」とスコティ。


「茶華飯店が辛味ならこっちはマヨにゃ」

と目をさらに細めてスコティは言う。

「エビチリかよ!」とジェニとジヴァニア。

「私は茶華飯店派ね。」とルナティア。


「ところでなんでスコさんが

 そう言う事、言ってるんです?」と聞く。。


「そりゃ、スコがこの系列のオーナー

 だからだよ」と一気飲みのウォッカ。

「賄い飯の為に働いている人が!?」

と3人は一気飲み。


「働かざる者食うべからずにゃ」と

スコティは自慢げに言う。


その頃、青の国の茶華飯店では!

コルンと店主の密談が行われていた!





















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