第8話 速攻

ルエダがジヴァニアを抱え

突っ込んでいく。

「速攻だ!それしかねえ!」とルエダ。


「ちょ、ちょっと!」とジヴァニア。

「これの方が速い」とルエダ。


すでにアースドラゴンの後方にいる

二人。その二人にウォッカが

「名前長いから地竜って言え!」と

わけわかんない事を叫ぶ。


ジヴァニアは魔剣をケツに突き刺すと

「くらえや!全力だ!」と言うと

初級魔方陣に全ての魔力を込める。

これ以上ないくらいの魔力暴発が

送る。


爆風でジヴァニアは吹っ飛ぶが

ルエダは既に顔の前に居る。


眼を大きく見開く地竜にジェニが

矢を放つ。左目には刺さるが

時間差だったために右目を閉じられる。


「1本でも十分だ」とジェニは言うと

左目が爆発する。


極級スキル バン・ナ・リタデメン


既にウォッカは地竜の頭に乗っている。

左手に持った剣を頭に突き刺すと

左手の神器を両手で持つ。


「斬る」と言うと

渾身の力で角に食い込ます。


「ふんがぁあああ!」と言いながら

神器をさらに食い込ます。

そして1本が斬れる。そのまま

2本目に食い込ます。


その間に白目をむいてぶっ倒れている

ジヴァニアに回復薬を

強引に飲ますルナティア。


「あとは自分で飲め!」と5本ほど

足元に転がすと


地竜を中心に極大魔方陣が現れる。

ウォッカ以外見た事もない魔方陣。


そしてルナティアは言う。

「2分!」と。


ジェニエーベルは同時に今度は

鼻の穴に矢を放つ。

極級スキル バン・ナ・リタデメン!


爆発と同時に口を開けもがく地竜。

その瞬間にルエダは思いっきり

息を吸い込むと口に飛び込む。


一時してわけわかんない行動を

しだす地竜。もがいている。


そしてウォッカは2本目を

切り倒す。


「地面に這いつくばらせろ!」と

ウォッカは言うと

めったやたらに攻撃をする。


ジェニエーベルも刀に持ち替え

兎に角、斬りつける。


「げぶ!」と言いながらジヴァニアは

5本を飲み切り魔剣を手にし


紫苑!と叫ぶ。


紫の無数の閃光が地竜を襲うが

貫き切れていない。

「もういっちょ!」と言うと


紫苑!と叫ぶ。


そしてジヴァニアはぶっ倒れる。

「あ、あとはよろしく」と。


地竜は地面にへばり付いた。

「ジェニエーベル!地竜を固定するぞ!」

とウォッカは言うと攻撃を足に

集中させる。

ジェニエーベルも同じように足に

攻撃を集中させる。


「ふんがああああ!」と言いながら

ウォッカは右前足を斬りつける。


ジェニエーベルは深く腰を落とす。

そして左足を前にやり刀で左足に

突き刺すと、


「一閃」と刀を捩じり、そのまま

上方向へ斬り上げる。


腹の中でルエダはテンポよく

同じタイミング、同じ間隔で

爪で攻撃をする。

まるで秒数を測るように。


「やべえ!溶けそう!」とルエダ。

どうやら胃に来ているらしい!


「あと30秒くらい!」と言うと

ルエダはそのまま胃に穴をあけ

脱出を図る。


ウォッカは地竜の腹の下に来ると

「斬る!」という。そして

下腹部を切り裂く。


一時してルエダが零れ落ちると

ウォッカはルエダを抱え離れる。


「万物よ!」とルナティアは叫ぶ。


「退避だ!すぐに!」とウォッカ。

ジェニエーベルは神器 キリシマを

構え防御壁を張る。


その壁にウォッカはルエダと

ジヴァニアを投げる!


「天地有形をなし!」とルナティア。


ウォッカはルナティアの魔法を見入る。


「反転し!無為となせ!」


神式魔法!無為の為!

フォリナクション・フォ・ケラウノス!


そう唱えると鐘の音が響く!

それと同時に巨大な金色の槍が

地竜の上に現れる。


その金色の槍が地竜を貫くと

魔方陣と反応し光が広がる。


「来るぞ!耐えろ!」とウォッカは

言うと呪文を唱えたルナティアを

強引に引き寄せ防御壁に入れる。


一度広がった光が収束する。

すると一時してはじけ飛ぶ光。

同時に、地竜もはじけ飛ぶが

余波が広がる!


「母さん!みんなを守ってくれ!」

とジェニエーベルは願う!


神器 キリシマよ!

ミネルヴァが打ち直し刀よ!

俺の力も使え!


更に願うと、キリシマは

桃色に輝く。


そしてハニカム状の魔法壁が

展開され完全に余波から全員を

守った。


ものの3分強で地竜を、

アースドラゴン(もどき)を倒した

5人は・・・。


ウォッカとルエダ以外が魔力を

使い果たし、気絶している。


そして、


地竜が居た場所に1本の槍が

地面に突き刺さっている。


「神器、様様だな」とウォッカはつぶやく。

そして、超高級そうな回復薬を

全員に飲ます。


それでも立ち上がることが

出来ない3人は


這いつくばりながら、ウォッカの

準備した回復薬をゴクゴクと飲む。


「し、しかし5人でアースドラゴンを

 倒せるとは」とジェニ。

「まぁ、もどきだからな。」とウォッカ。

「本物はもっと強いの?」とルエダは聞くと


「いまの10倍くらいだろうか」とウォッカ。


「俺達、闘気だして

 5倍強くなったんですよね」とジェニ。

うなずくジヴァニア。


「まぁ耐久力と言うのだろうか。それが

 高いだけで時間かければ倒せるぞ?今の

 戦闘を10回くらいすればいいだけだ。」と

ウォッカも回復薬を呑む。


「絶対にせん」とジヴァニアとジェニ。


ウォッカは飲み終わると地竜の居た場所に

向かい歩いて行く。

その槍を抜きルナティアの所に持っていく。


「ほら。」とルナティアの前に軽く突き刺す。


「それって父様が使っていた槍よね」と

ジヴァニアは聞くとウォッカは頷く。


「ルナティアの神式魔法で顕現したけど」

とも聞くと、ルナティアは

「私の魔力を少しづつ槍に溜めていたのよ。

 体の中で。」とそれを杖代わりに立ち上がる。


「武器を体に取り込むって」とジェニ。

だから特性よ?とルナティアは言うと

「ジヴァニアの魔剣も同じようなことが

 出来るわよ?そっちの方が威力が

 強烈よ」とジヴァニアを見ながら言う。


「というか神器や魔剣は

 全部できるだろう」とウォッカ。

「取り込み方は教えないわ。危険だし」と

ルナティアは言う。


ジェニエーベルは

「いかん、口から剣を飲み込む

 大道芸人を思い出した」と戦慄する。


「よしいくぞ」とウォッカは言うと

全員が歩きはじめ扉を開ける。




 

























  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る