第7話 闘気

全員が動けなくなった魔獣を

倒していく。


「ルナティアは自身を回復しろ!」と

ウォッカは言うと

「指図しないでよ!」と金色の目の

ルナティアは言う。


「あんたの力でどうにかならないの!?

 エアストが命じる!撤収しろとかさ!」と

ルエダは言う。


「それができればやってるわよ!」と

回復薬をゴクゴク飲むルナティア。


残り約30!とルエダ。


「一気に行くぞ!」とジェニエーベルは

言うと刀を仕舞い弓を持つ。

そして6本の矢を同時に放つ。


六芒結界


魔獣の周りに結界が張られる。

その矢に囲まれた魔獣に向かい

矢を放つジェニエーベル。


確実にヘッドショットを決める。

残り30にジェニエーベルは連続で

矢を放つが「切れた!」と言うと


他の3人は突っ込む。

ルナティアも杖を持ち魔法を放つ。


そして部屋の魔獣は駆逐された。


拍手をするルナティア。

「すごいわね、あんたたち」と。


右ストレートを顔面に叩き込む

ウォッカ。

返す刀でケリを入れるルナティア。


鼻血を出しながら二人は

「小休憩ののち次に進むぞ」と言う。


「両手剣は何故、父様のスキルを

 発生させられるの?」とジヴァニア。


レーヴァテインとケラウノスは

同じ素材、同じやり方で同時に作った

双子の様なモノなのよ。


そうエアストは言うと

「でもね」と付け加える。


闇落ちしちゃったのよ。剣自体が。

気が付いたら魔剣になっていたわ。


そうね、バーボンが言うには

武器として総合評価をすると

ケラウノスが上みたいなの。


でもレイバーテインは魔力技に

特化した剣。その点においては

他の神器の追従を許さないほど。


神器としての能力がどんどん鈍くなり

宝物庫で保管していたの。

そしたら真っ黒けよ。


「でもあなたのバカさ加減に

 能力を使う気になったのかな」と

ジヴァニアを見て笑う。


モノにも意思があるってことですかね。

とジェニエーベル。

「ならば、このキリシマも・・・。」と

ジェニエーベルは刀を見る。


諦めたようにエアストは言う。


基本的に神器も魔剣も神の創造物よ。

私は「神器」と言う名前を付け

エンドは魔剣と言う名前を付けた。


どうせ知ってるから言うけど

私もエンドも神であるのよ。

「神」って言うのは便利な言葉よ。


私とエンドはその言葉遊びに

笑い合った。


自分が信じる者は「神」で

嫌な、嫌いなモノは「悪」。

そりゃ、個によって違うからね。


人間の中でも私を嫌う者が出てきた。

エンドの方もそうよ。


勝手なものよ。創造したモノたちは。

創造神として顕現させられる方は

全く迷惑よ。


いつの間にか涙を流していた

ルナティア。目には光が無い。

そして次の光景に全員驚愕する。


ウォッカはルナティアを抱きしめる。

「ルナティア、お前が苦しむな」と

言うと優しく微笑む。


「散々殴ってるくせによく言うわ」

とルナティアは言う。

「ダメージはないくせに」とウォッカ。

「お互い様よ」とルナティア。


「お前たちは事の成り行きは

 知っているだろう」とウォッカは言うと


ジェニとジヴァニアは頷く。

ルエダは首を横に振る。


ルエダに事の成り行きを説明する

ウォッカとルナティア。

「世の中って大変だな」と爪を

手入れしながら言うと続ける。


「帰ったら全員で飲みたいな」


その一言を聞き全員が頷く。

「あと二部屋だ!行くぞ!」とウォッカ。


一人を温存していく戦闘。

まずはルナティアが回復薬を呑む。

そしてジェニエーベル。

4人が戦闘をし、一人が回復をしていく。


そして二部屋目の魔獣を全討伐する。


「質問」とジェニエーベル。

「今200ほどいましたよね?」と。


「そうよ」とエアスト。

「じゃあ次の部屋は魔獣なし?」と

ジヴァニアは聞くと。


次はアースドラゴンよ!と

高笑いをするエアスト。

ウォッカ渾身の蹴りが飛ぶ。


全員が回復薬を呑む。

「エアストは出てくるな」と

ウォッカは言う。そして

「ルナティア。一気に行くぞ」と

声をかける。


「まず、ケツにこの魔剣をぶち刺して

 魔力暴発させる」とジヴァニア。


「俺は目を狙う、フェイルノートで」と

ジェニエーベル。

「私は角を落とす」とウォッカ。


「角を落としたらルエダは

 口の中から体内に入れ」

と驚愕の一言を言うが

「了解」とやる気満々のルエダ。


ルナティアは言う。

「詠唱終了まで2分よ」と。

「わかった持たせるぞ、2分」と

ウォッカは言う。


「じゃあ2分経ちそうになったら

 中から出るよ」とルエダ。


「因みに話し合いでは?」と

ジヴァニアは聞くと


「無理だ。意思を持っていない

 アースドラゴンだ。まぁモドキって

 所だな。しかし強さは同じだ」と

ウォッカは言う。


「母様は戦った事があるの?」と

ジヴァニアは聞く。

「勿論だ。4人で遣った。」と

ウォッカは2本の剣を手にする。


「闘気を纏え」とウォッカは言うが

皆はキョトンとする。

ため息をつきウォッカは言う。


「己を信じろ。強く信じろ。

 それを体の隅々まで巡らせろ」と。


「ルエダ、お前は鍵だ。しかし、

 エアストの眷属である事には

 間違いない。お前も闘気を纏える」

そう言うウォッカ。


それで能力5倍向上だ。

と笑うウォッカ。


全員が己を信じる。

信じる力。


ウォッカは何色とも言えない色の闘気、

ジェニエーベルは紫がかった色の闘気。

ジヴァニアは薄桜色の闘気。

ルエダは薄い青色の闘気。


「よし!行くぞ!速攻だ。」と

ウォッカは言と

ジェイエーベルが扉を開ける。


そして、

アースドラゴン戦が始まる。






















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