第6話 技(スキル)

「ご褒美にその爪あげるわ」とルナティア。

因みにその爪、異世界からアスティが

持ってきたヤスキハガネというモノよ。

因みにアスティは

「青紙1号」とかなんとか言ってたわ。


ジェニエーベルは衝撃を受ける。

「そそそそれをこの世界の爪に

 しちゃったんですか?」と。


「ルエダさん、それはいいものだ」と

評論家ジェニエーベルが言う。


ジヴァニアのタングステンのタクト

ジヴァニアのダマスカス鋼の包丁

そしてあなたの

ヤスキハガネ青1号の爪


神器や魔剣は役割を持っている。

魔法の力で特徴を与えられている。

その為にこの世界で最強とされている。


それを除いたら多分この世界で

最強の武器ですよ!と興奮しながら

さらに。因みにヤスキハガネと

言うのは日本古来の、


「どうでもいいから行くぞ」と

ウォッカはジェニに声をかける。


そして全員が魔方陣に現れた光の中に

入って言った。

ユキツーは全員を見送っていた。

「私は入れないんで。」と。



転移した瞬間、全員が武器を取る。

が戦いの構えが遅れる。一人を除いて。

その一人、ウォッカの剣が4回ほど

何かを斬りつける。その後に

ジェニエーベルは神器キリシマを抜き

自身を中心に防御壁を張る。


ルナティアもソレに被せる様に

魔法防御壁を張る。


数十匹の魔獣が防御壁に阻まれ

弾かれていく。


「おいおいおいおい」とルエダ。

防御壁が無かったら袋叩きに

あってたぞ!とも言う。


「おい、どれくらい魔獣が居る」

とウォッカはエアストに聞く。

「約100ってところね」と言うと

この部屋にはね。とも付け加える。


ヘカトンケイルが50くらいかな。

後は適当にブカバクとかファフニール

とかね。とエアストは言う。さらに


「エンドに相談したらさ」

俺ん所はそんな感じと言ったので

真似をしたのよ。とも言った。


「てめえ!一カ所に入れるんじゃねえ!」と

ウォッカは言う。


「たどり着くまでの数と言ったら

 同じくらいでしょ?」とエアスト。

「だったら3部屋位に詰めた方が

 効率良いじゃない」とも言う。


「300!?」とジェニは驚く。


「あぁ、それくらいはいたはずだ。

 しかし、エンドの所は通路が3つ。

 各100だっただろう」とウォッカ。


エンドの所は段階的に襲ってきた。

通路を進みながらの討伐だったので

耐久力との勝負だった。


そう話している最中も魔獣は

5人に飛び掛かっては弾かれていく。


「しかし、ここは瞬発力での

 勝負って事ね」とジヴァニア。

「私の独壇場じゃねえか。混戦は」

とルエダはニヤニヤする。


「俺はこの刀でやる」とジェニは言うと

「あぁ、そうだったな。仇を打て」と

ウォッカは言うと目が赤く光る。


魔剣を両手でしっかり持ち構えると、

ジヴァニアの目が青く光る。

ルエダは腰を低く落とす。


そして、ジェニの張った魔法壁の光が

安定しなくなった。

「切れます!」とジェニエーベル。


その瞬間全員の足元に魔方陣が現れる。


プログレ・フォ・オール!


ルナティアは竪琴を持ちそう唱えていた。

全員が驚く。そりゃそうだ、

純粋な攻撃魔法系である

杖使いのルナティアが竪琴を操り

全員に強化魔法を掛けたのだ。


「気にするな!やってるのはエアストだ!」

「気合いを入れろ!いくぞ!」とウォッカ。


その声に反応するようにルエダが低い姿勢で

突っ込む。徹底的に魔獣の足を狙う。

「相変わらず早いわね!」とジヴァニア。

そう言うと両手剣に魔力を込める。


「フリーズ・フローズン!」と叫び

剣を真上に突き出し、そして薙ぎ払う!


魔獣が完全に動きを止める。


「前と後ろの意味が一緒です!」と

ジェニエーベルは言う!

「頭痛が痛い」と言ってるのと同じです!


しかしそう言いながらウォッカと

ジェニエーベルは動けなくなった魔獣達を

一撃で葬っていく。


アイシクル・フローズン!

ジヴァニアはそう唱えると先ほどと

同じ攻撃を繰り出す。


「それも胃痛が痛いと一緒です!」と

魔獣を一刀両断していく。


「じゃああんたが決めてよ!

 やってらんない!」というジヴァニア。


「イッツ・フリージング・コールド」

でいいじゃないですか!とジェニ。


「なんで魔獣の感想を技の名前に

 してるのよ!」とジヴァニアはブチ切れる。

そして魔剣を振り回す。


風花かざはなと唱えろ!」とウォッカ。


頷きジヴァニアは唱える「風花!」と。

魔剣が反応する。刃の部分が真っ白に変わる。

魔剣を天に突き上げると魔獣たちの周りに

白い小さな球体が数えきれないほど現れ

魔獣に密着していく。


魔獣が氷の彫刻のようになり完全に動きを

止めた。その数30!


それを全員が砕いて行く。


「ルナティア!休憩だ!魔方陣を張れ!」

とウォッカは言うと

扇を持ちルナティアは唱える。

「30秒しか持たないわよ!」と言うと


ディフェンス・コンプレート!


そう唱えると紫色の防御壁が現れる。

「完全防御すぎて30秒しか持たないの」

と回復薬をゴクゴク飲むルナティア。


全員も腰に手を当てゴクゴク飲む。


「さっきの技は?」と

ジェニエーベルがウォッカに聞くと


「バーボンの技だ。槍のだがな」と答えた。

その武器の雰囲気が神器ケラウノスに似ていた。

「魔剣だがな、それは」とウォッカ。


ルナティアは口をギュと結ぶと

何か悔しそうにしていた。

「その剣は元々神器だったのよ!」と。


そう言う事はどうでもいいわ!

というと「解けるわよ!」と叫ぶ。


「母様!父様の最強の技を教えて!」と

ジヴァニアは魔剣を振り回しながら言うと


紫苑しおんだ!」とウォッカ。


ジヴァニアは言われた通り言葉を発する。


紫苑!


魔剣が紫色に輝く。それを天に突き上げる。

空間の上に紫色の粒子が現れ、それが

魔獣に降り注ぐ。

粒子は魔獣達を貫通し、帯電した様に

動けなくなる。



























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