第39話 全てが終わって②

「みんな、正義の心で包むのよ!」

「みんなの笑顔が溢れる世界を作るんだ!」

 8人は、心と言葉がハーモニーしていた。

「あれのどこが、笑い声が絶えない世界よー!」

 他の兵士達を、ジャックの助けで蹴散らした3人が、炎、凍気、電撃などの攻撃を魔法を放つとともに、斬り込んでいった。それを圧倒する衝撃波が、彼女達に向かった。あわやという時に、ジャックが間に入って、それを受け流した。

「あれ、ジャック様?」

とは3人。

「え~と。」

とジャックは、8人の目の前、彼らの結界の中にいた。

 その一瞬前、

「あの4人の悪魔女達を殺すぞ!全力を込めろ!」

「みんなの笑顔を護るのよ!」

 その力の集中、その前の受け流した攻撃を、結界にぶつけ、彼も少しでもと思って突っ込んだ結果、結界に歪みが生じ、その歪みに上手く入り込んで…のようだった。誰もよく分からなかった、特にジャックは。

「気合を入れて…何?」

「どうした?」

 1人の力が欠けているのに気がついた。

「転真敬会奥義。小進金!」

 ジャックが女の一人を押さえ込んでいた。

「くそ!ごめん、少し待って。」

 もがいている女が叫んで、バタバタしていた。

「みんな、少し頑張ってくれ!俺が引き離す!」

 男が一人、輪の中から抜けて、ジャック達のところに歩み寄った。

「来るなー!」

 ジャックは必死に、女を押さえつけながら転がった。

「な、なんでー!ジャック様が、女と組んずほぐれつ…浮気者!」

「ジャック様から、離れろ、ブス女!ジャック様もー。」

「ジャック様を誘惑するな!ジャック様、浮気は駄目ですー!」

“なんでだよ~!”

「だめだー!」

 悲痛な叫びが上がった。彼らががっくりしたが、ジャックは女を離なそうとはしなかった。

「く、こうなったら…。」

「こいつらを血祭りに。」

「ヒエ~!」

と叫びながらも、女を押さえつけながら、3人を守ろうと、攻撃魔法を、効果があまりないが、放っジャックと、

「私はいいです…、ですから…。」

とフラフラになりながらも、得物を構え、攻撃、防御魔法を放とうとする3人の前に、

「そうはさせるか~!」

「遅くなったー!」

「今すぐ、皆殺しにするからね!」

「後は、私達に任せて頂戴!」

とマリア達が突入してきたのは、それからしばらくしてからだった、その間、ジャックの相変わらず八部衆の女の1人と争っていた。マリア達をはじめとした、その目には、2人が組んずほぐれつしていた、となっていたが。

 ジャックの戦い?以外は、もう圧倒的だった。

「な、何故、世界は、神々は、みんなの笑顔を、ぎゃー!」

「ジャック君のいない世界に、私達の笑顔はないの!」

 大賢者は、恩知らずの世界を呪いながら、マリア達に八部衆が一掃された後、ジャックに押さえられた1人を除いて、マリア達にとどめを刺された。絶命した後、その姿はモフモフのパンダ型獣人にの姿に変わった。

「?」

「?」

「?」

「とにかく、私はパンダ、好きじゃないから。」

 そして、全ては終わった。ジャックは、4人のマリア達に抱かれながら、“痛い、死ぬよ…お姉ちゃん達が無事でよかった、少しは役に立てたかな?”

「彼らは、力をえた時、それは単なる力なのですが、幻の正義をおのれに見てしまったのです。それが強大な邪心を生み、封印されていた、古の力を取り込むことになり、侵略を開始したのです。その邪心が、108の世界に点在した呪いを膨れあがらせ、呼び出したのです。八部衆というのは、それが具現化させるため、集められ、その役割を押し付けられた存在なのです。私は?って…で、ですから~、浄化されたんです~…ジャック様によって…。ジャック様~、信じて~、助けてください!お側に置かせて下さい~!」

 彼女は、今度は自分から、彼にすがりついて離れようとしなかった。

「ま、まあ、彼女も操られたというか…まあ、もう害はないですから…。」

 ジャックはしどろもどろ、マリア達の死のオーラに怯え、震え、ちびりそうになるのを耐えて、すがりつく元八部衆の女の頭を撫でて落ち着かせながら、必死に弁明した。

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