第19話 サンと瓜二つの青年がフィルビーに伝えたことは・・・
フィルビーはヘルメスの姿を確認するやいなや、すぐにサンを連れて自分の客室へ姿を消した。その時のフィルビーは完全にヘルメスを拒絶していた。こういう時のフィルビーは何を言っても無駄であることを、ヘルメスは経験から知っていた。
一方、フィルビーは客室へ入るや否や青年を殴りつけた。
「テラへは来るなと言ったはずだ。なぜ言うことをきかない!」
フィルビーは烈火のごとく怒っていた。
青年はフィルビーに殴られても、ひるまなかった。
「ご主人さまの命をを護るのが、私の使命ですから、仕方がなかったのです。
元老院に不穏な動きがあり、一部のグランドマスターがクベーラさまと共に、スタンレーさまをも殺そうとしています」
「なぜそう言い切れる」
「スタンレーさまがソラリスを離れるや否や、一人のグランドマスターが部下を従え屋敷へやって来ました。そして私に言ったのです。今日から彼が私の主人だと・・・。
そして彼の屋敷へ連れて行かれたのですが、屋敷には他のグランドマスターも集まっていました。それで今回の暗殺計画を知ったのです」
スタンレーはまだ、青年の言うことが信じられなかった。
「スタンレーさまは偽りの旅行プランを提出して、渡航禁止のテラへ行ったので、クベーラさまと一緒に謀反を起こそうとしている、として起訴されたのです」
「何だと・・・」
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