かたつむり

けぶる雨の向こうで君が待っている

カフェの前の待ち合わせ

中に入れば濡れないだろうに

君は傘をさしたまま、店の前の花壇をじっと見ていた


「ごめん! 遅くなった」


声をかけると、君はゆっくり振り返って

微笑みながらこう言うんだ


「ううん。大丈夫。ホラ、かたつむり……

 久々に見つけちゃったからさ」


紫陽花とカタツムリって、なんかもうセットになってる気がする

この時期の風物詩的な?



僕らの距離もカタツムリのようにゆっくり縮まってはいるけど

太陽がさんさんと降り注ぐ季節がやってくる頃には

もう少し進展していればいいのにな


そう思いつつ彼女をエスコートして店内に入り

雨で冷えた体にコーヒーを流し込んだ



✧••┈┈┈┈┈┈••✧


Spoonにて、キャスト企画用に書き下ろした作品。

読みたいと言ってくださった方が何人かいらして嬉しい〜

ただ、サムネが、、、というお悩みを

お聞きしたので作りましたよꉂ🤣𐤔

近況にのせておきます


また、次のタグをお願いしたいです

「亜璃逢作」「かたつむり」「しのみん」

詳しくは𝕏に(🌸ᴗ͈ˬᴗ͈))


◆こちらは人称変更。語尾変更など不可とさせてください。

◆原文のままでお願いいたします。

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小さな言の葉 亜璃逢 @erise

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