異世界にクラス転移したが与えらたのは、はずれスキル『メモ』。実はメモに書いたことは完璧に記憶できるので難易度Sな魔法も丸暗記で使えます~純粋田舎娘と勇者少女と艶やかエルフとヤンデレストーカーと共に~
第27話 呪いを解こう?? (次話は恐らく1月12日20:46に投稿)
第27話 呪いを解こう?? (次話は恐らく1月12日20:46に投稿)
「目が覚めたか」
二ムリは女王の魔法によって眠らされていたわけであるが、女王との話も一区切りついたのち俺は別室のベッドで寝かせていた。
「ここは…………」
二ムリは眠そうな目をこすりながら、あくび交じりにそう言った。
「ここはまだ城の中だ。アンとレネは別室でギンリさんと話をしてる」
半分寝ているような相槌を打ちながら、俺の言葉に反応していた二ムリであったが何かを思い出したようにハッとする。
「おかぁ…………女王様は!? 女王様の呪いはどうなったのですか!?」
「安心しろ、もう大丈夫。 呪いは解けたよ」
その言葉を聞いて俺の腕を掴んでいた二ムリの手から力が抜けるのを感じる。
「そうなのですね…………女王様はどうしてワタクシに眠りの魔法をかけたのでしょう?」
二ムリは意味深な顔を浮かべ、考え込む―― しかしそれはどこか白々しくも思えるのであった。
「その理由は自分が一番わかってるんじゃないのか?」
「!?」
少し冷たい言い方だったかもしれないが、それでもそうとしか考えつかない。
「……呪いをかけたのはワタクシです」
「違うだろ、呪いをかけたのはベロニカだ。 それで二ムリにその悪事を押し付ける呪いをかけたんだろ」
「………………」
二ムリは黙りこくる。
女王は呪いについて真実を話すとき、二ムリが嫌がってその話を妨げることがわかっていたから眠らせたのだろう。
そして二ムリもそれに気づいている。
さっきの白々しい演技は俺たちが真実に気づいているのか探りをいれたのだろう。
「女王様の呪いは無事解けた。 だから今度は二ムリの呪いを解こうとおもって――」
「やめてください!!!」
二ムリは自分のその小さな肩を両手で抱き、丸くなる。
「え? いや、だってその呪いを解かないとエルフ族のみんなに誤解されたままになるんだぞ」
「ワタクシはお母様の呪いを解いてほしいとお願いしたのです。ワタクシの呪いを解いてほしいとは一言も言っていません!」
なんだ、わけわかんないぞ。
だってこのままだとずっと町に住めず、あんな魔獣に囲まれた危険な森で過ごさなくていけなくなるんだぞ。
「は? ちょっと待てよ、何でそうなるんだ? 理由を教えてく――」
「とにかく!! もうワタクシの願いは十分に叶いましたし、エルフ族も救われました! これからはあなた方のお願いを聞く番です。 人探しでしたよね。 でしたらギンリさんに聞くのが一番です。 あの方はこの森の事情に一番詳しい方ですから。 これでもうこの話は終わりです!」
そう言って俺は部屋から追い出された。
一体何なんだ。 明らかに悪意のある呪いに呪われてる側が呪いを解かれたくないって……
女王の呪いを解いたお礼として俺たちは、城の一室を宿として利用させてもらえることになった。
「呪いを解きたくない!? 何それ!?」
「それって……呪いを解かないことがエルフ族にとって何かいいことにつながるってことなんだや?」
俺は早速、先の一軒について仲間たちと共有する。
「アンの言う通りきっと何か利点があるのかもしれないが、それ全然わからないんだ」
「何よ利点って! それってエルフ族の仲間から誤解されて仲間外れにされることよりも大事なことなの!?」
レネは息を荒げる。
「うーん、レネも私も思いつかないんだや……ギンリさんに聞いてみるってのはどうだや?」
「それは難しいだろうな」
アンもレネも頭の上にハテナを浮かべる。
「二ムリって名前を聞いただけで宿の店主さんはめちゃくちゃに怒ってただろ? ギンリさんはある程度耐性があるから二ムリ本人を目の前にしても理性的だったけど、女王も限界って言ってたしきっと長時間は持たないんだろう。 そうなると今また二ムリのことを聞くのは相当精神に悪影響を及ぼすに違いない」
俺の返答に二人は納得してくれたようだ。
「だからって、病み上がりでまだ寝込んでる女王様に聞くってのもなぁ……」
「やっぱり、本人に直接聞くしかなさそうだや」
とりあえず全会一致で俺たちの要件より二ムリの呪いを解決するのが最優先ってことに決定した。
あの呪いは闇魔法の中でもかなり高度な魔法だ。
恐らく二ムリの命をエネルギーに効力を保っている。
早く解いてあげないと二ムリの命が危ない。
【その夜】
二ムリはベッドの上で悪夢にうなされていた。
≪お前、まさか自分の呪いを解こうとしてないだろうな? わかっているのか? エルフの森の惨劇はお前のせいなんだぞ。 お前が生まれてこなかったらエルフ族が死ぬことはなかったのだ。 もし呪いを解かれるようなら――≫
「……わかってる、絶対そんなこと……させないから、お願い…………だからもう……仲間を……殺さないで」
《あとがき》
遅くなって申し訳ありません!!!!!!
この作品が気になった方はぜひ、評価、フォロー、コメントしてくださるとすっごく嬉しいです!
あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします
次回は1月 11日 水曜日の20時46分に投稿します。
↑ではなく、次話は恐らく1月12日20:46に投稿になると思われます。
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